オラクルカードは、直感的な洞察やアドバイスを得るためのツールとして、スピリチュアルな世界やセルフヘルプの分野で広く用いられていますね。
さまざまなテーマのカードが用意されており、占い的な要素が強いタロットカードとは異なり、より自由で柔軟な解釈が可能な点が魅力です。
しかし、スピリチュアルなツールの一つである以上、オラクルカードにはリスクや潜在的な危険性が存在することも理解しておく必要があるでしょう。
ここでは、オラクルカードの危険性について、具体的なリスクやその対処法について深掘りして紹介していきます。
オラクルカードの危険性
オラクルカードの危険性について、まず最初に知っておく必要がある事は、オラクルカードは降霊術の一種であるという事です。
降霊術の代表と言えば、こっくりさんやキューピッドさん、エンジェルさんです。
かつて日本で一大ブームとなりましたが、事件や事故が起こり、「こっくりさん禁止令」が出た学校もありましたね。
そんな危ないこっくりさんとオラクルカードが同種と言われると、少しオラクルカードに対するイメージが変わりますよね。
降霊術ゆえにどんな危険があるのかと言うと、
- 悪い霊のせいで、間違ったメッセージを導いてしまう可能性がある
- 悪い霊のせいで、占い依存症になる可能性がある
その結果、不幸になってしまうという流れです。
幸せになるための占いなのに、不幸になってしまったら元も子もないですよね。
一体どういう事なのでしょうか。
最初にお伝えした通り、オラクルカードの『oracle』とは「神託、神託を伝える人』という意味です。
神託とは、神様からのお告げのことです。
つまり、オラクルカードは、今の自分に必要なメッセージやアドバイスを神様から授かるために使われます。
「神様からのメッセージなのに、なぜ危険なの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、神託というのは、本来「巫女」や「シャーマン」といった、霊的な力を持った特別な人達が授かるものです。
『oracle』の『神託を伝える人』というのは、そういった職業の人達を指しています。
彼らは、この世とあの世(神様や人ならざる者の世界)を繋ぐ、架け橋のような存在です。
神託を授かるには、あの世と繋がること、いわゆるチャネリング(霊的な存在との交信)をしなくてはいけません。
お手軽な占いツールと言えども、オラクルカードは神託を授かるものです。
つまり「占うたびに霊的な存在の力を借りている」ということになります。
それは先にも述べましたが、降霊術のこっくりさんと同じであるということです。
では、降霊術はなぜ危険を伴うのでしょう?
それは、目に見えないし感じられないからこそ、その場に降霊された存在の善悪が分からないからです。
降霊術は、必ずしも聖なる存在が来るとは限りません。
近くにいた悪しき存在が来ることもあるのです。
降霊術は「おーい!こっちにおいでよ!」と、霊的な世界に呼びかける事と考えてみてください。
楽し気に呼ばれれば、誰だって気になります。
「寂しいから行こう」とか、「自分はすごくムカついているのに、あいつらばっかり楽しそうだ。ぶち壊してやろう。」
そんなことを考えている霊だっているでしょう。
もし悪い霊に目を付けられたら、どうなるのでしょうか?
こっくりさんの場合は、色々な問題や悲しい事故などが起こった話が残っていますね。
オラクルカードの場合は、間違った神託を提示して、悩んでいる人を惑わせます。
そして悪い結果へと導いてしまうのです。
では、どんな悪い結果が考えられるでしょう?
「オラクルカードには、タロットカードでいう「塔」とか「悪魔」みたいなマイナスのカードは無いから、悪い結果なんか出ないし怖くないよ」
確かにそうです。
しかし、本来は努力すべき時に「遊びましょう」という意味のカードが出たらどうでしょう?
努力を怠った結果、そのツケを返す時がやってきます。
そして、あなたは「なんでもっと頑張らなかったんだ!」と、後悔するでしょう。
また、「オラクルカードに依存させる」というケースもあり得ます。
「望むカードが出るまで何回も引き続けてしまう」
「何をするにも、カードに聞いてからではないと決められない」
そんな風に自分で決断できない人生はどうでしょう?
あまり幸せとは言えないですよね。
でも、あまり怖がらず、どうか安心してください。
きちんと理解を深めさえすれば、安全にオラクルカードを楽しむ事は、全く難しいことではないのです。
オラクルカードを安全に使用する方法やポイントについては、後ほど詳しくお伝えします。
先に、オラクルカードのその他の危険性についても、まとめて紹介します。
オラクルカードのその他の危険性
1. 過度な依存による心理的な不安定さ
オラクルカードを日常的に使うこと自体は問題ありませんが、カードの結果に過剰に依存するようになると、心理的な不安定さを引き起こす可能性があります。
たとえば、カードが良い結果を示さなかった場合、その結果に強く影響されて不安や恐怖を抱え込んでしまうといった事です。
また、カードを引くことで毎日の意思決定を行うようになり、自己の判断力が低下していくリスクもあるでしょう。
カードへの依存と判断力の低下
オラクルカードに依存することで、日常の些細な選択にさえカードの指示を仰ぐようになり、自分の直感や意思決定能力が徐々に失われていくことがあります。
このような状態に陥ると、カードを引かなければ何も決められなくなり、精神的な混乱を招くことがあるのです。
2. 誤った解釈や自己欺瞞
オラクルカードは基本的に自由な解釈が許されているため、引いたカードのメッセージを自分に都合よく解釈してしまいがちです。
これは、自己欺瞞(セルフデセプション)を引き起こす原因となります。
例えば、現実から目をそむけるためにカードの解釈を利用し、問題に向き合わない姿勢を強化してしまうといった事です。
過度なポジティブ解釈のリスク
オラクルカードは、ポジティブなメッセージを強調する傾向がありますが、すべてをポジティブに解釈することが必ずしも良い結果をもたらすわけではありません。
特に現実的な問題に対処する際には、問題を正面から見つめて解決する必要もあるでしょう。
しかし、カードのメッセージをあまりに楽観的に受け取り、必要な行動を先延ばしにしてしまうと、事態が悪化してしまう事もあるのです。
3. スピリチュアルバイパス
「スピリチュアルバイパス」とは、精神的・感情的な問題に直面する代わりに、スピリチュアルな概念やツールを用いて回避することを指します。
オラクルカードは、個人が自己理解や自己成長を促進するツールとして有益ですが、一方で現実の問題を避けるために利用されることも少なくありません。
これが長期的には、問題の解決を遅らせたり、さらなる心理的な問題を引き起こしたりする原因になり得ます。
実際の問題から逃避するリスク
オラクルカードを引くことで一時的に安心感や慰めを得られることがありますが、それが問題解決のための行動に繋がらない場合、状況は改善しません。
特に、仕事や人間関係の問題など、現実的な対応が必要な場面では、カードを引いてメッセージをもらうだけでは解決に至らないケースが多いのです。
4. 誰にでも受け入れられるとは限らない
オラクルカードはスピリチュアルなツールであるため、すべての人に適しているわけではありません。
特に宗教的な信念や文化的背景によっては、オラクルカードを使うことに抵抗を感じる人もいるでしょう。
また、オラクルカードの解釈に関しては、無意識的なバイアスや先入観が反映されることがあるため、誰にでも正確なメッセージが伝わるとは限らないのです。
カルト的な集団との関わりのリスク
一部のスピリチュアルグループやカルト的な集団が、オラクルカードを悪用して信者をコントロールしたり、金銭的な搾取を行ったりするケースも報告されています。
こうした集団に関与すると、個人の自由や思考が制限される可能性があるため、注意が必要です。
オラクルカードを安全に使用するためのポイント
上記の危険性を踏まえ、オラクルカードを安全に利用するためにはどのような点に注意すればよいのでしょうか?
1. カードは補助的なツールと考える
オラクルカードは、あくまで補助的なツールとして活用することが重要です。
すべての決定をカードに頼るのではなく、自己の直感や理性的な判断力を尊重し、カードはアドバイスの一環として利用するようにしましょう。
2. 一貫した行動を重視する
オラクルカードの結果がどのようなものであれ、実際の行動が伴わなければ現実は変わりません。
カードが示すメッセージを参考にしつつも、自分の現実に向き合い、適切な行動を取ることが大切です。
スピリチュアルなツールは、行動を起こすためのインスピレーションや動機付けにはなりますが、それ自体が問題解決の方法ではないことを理解しておく必要があります。
3. 適切な境界を設ける
オラクルカードを使用する頻度やタイミングには、適切な境界を設けることが大切です。
例えば、1日に何度もカードを引くことや、些細な問題に対してもカードに頼るような状況は避けるべきです。
適切な距離感を保つことで、カードに対する依存を防ぎ、健全な利用が可能になります。
4. スピリチュアルなアプローチと現実のバランスを取る
スピリチュアルなアプローチは、内面の探求や自己成長に役立ちますが、現実的な問題にも目を向ける必要があります。
オラクルカードを使う際には、スピリチュアルな視点と現実のアプローチのバランスを取ることが重要です。
オラクルカードで起こる危険を回避する方法
さて、ここまで紹介した安全に使用するポイントを抑えた上で、神託という点において、より安全にリーディングをするための有益な方法を3つ紹介します。
- グラウンディングしっかりすること
- 一日のリーディング回数を決めておくこと
- 空間の浄化をすること
「グラウンディング?何それ?」
「浄化って、お祓いしてもらわなきゃいけないの?」
難しい儀式のようなものをイメージする人もいるかと思います。
しかし、実はとっても簡単なのでご安心を。
詳しく説明していきますね。
1. グラウンディングをしっかりする
グラウンディングとは、大地や自然との繋がりを大切にすることです。
「この世」である地球にいることを認識しておけば、「あの世」の存在に引っ張られても対抗できます。
グラウンディングには、裸足で土や芝生を歩いたり、森林浴などの方法があります。
自然とのふれ合いはリラックス効果も高く、メンタルの安定にも効果的です。
心が不安定の時は悪い存在に騙されやいので、一石二鳥と言えるでしょう。
グラウンディングとヒーリングを兼ねて、地球と仲良くしてみると良いですね。
2. 一日のリーディング回数を決めておく
楽しいからと言って、何度もチャネリングをするのは危険です。
チャネリングの回数だけ「あの世」と繋がるので、「この世」の自分が不安定になってしまいます。
そしてチャネリングはエネルギーの消耗が激しく、疲れてしまいます。
疲労した状態ですと、悪い存在が寄ってきやすいので要注意です。
繰り返しになりますが、リーディングは、疲れを感じない程度の回数にとどめておきましょう。
3. 空間の浄化をする
悪い存在は、不浄の場所に集まってきます。
心霊スポットに廃墟やジメジメしたトンネル、トイレなどが多いのは、不浄だからです。
お部屋の掃除は、一番の浄化です。
お部屋だけでなく、玄関や水回りが汚いと悪い存在が寄ってきやすくなります。
忘れずに綺麗にしてくださいね。
また、カーテンを開けて太陽光を入れ、風通しの良い部屋にしましょう。
邪気払い効果のある「ラベンダー」や「ローズマリー」などのアロマを活用するのもおススメです。
この2種以外にも「バジル」や「セージ」など、様々な浄化に適したアロマがあるので、自分の好みに合う香りを探してみてください。
まとめ
「オラクルカードを使うのは、怖いからやめよう」
そのように思ってしまうのは、とてももったいないです。
せっかく数百種類もあるカードの中から選んだ、あなたのパートナーです。
オラクルカードは使い方を間違えなければ、あなたの心強い味方になってくれます。
危険性や対策をしっかり理解して、ぜひオラクル占いを楽しんでくださいね。