「星」のカードはその名の通り、夜空にたくさん星がきらめいています。
星は遠い昔から暗い夜の「道しるべ」でした。
きらめく星の下で乙女は水をくみ、大地に惜しげもなく与えます。
清らかで幻想的な印象のカードです。
仕事の悩みを占ったときに、この「星」のカードが出たら何を意味するのでしょうか?
今回は、「星」の仕事での基本的な意味、人間関係や転職・適職などを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
「星」カードの仕事での意味
星のカードの仕事での基本的な意味を、正位置と逆位置ともに見てみましょう。
正位置の場合の意味・キーワード
希望/才能/可能性/清らかさ/純粋/浄化/チャンスが来る
「星」は正位置で出ると、「希望が持てる状態」で理想に向かっていることを表します。
逆位置の場合の意味・キーワード
失望/期待しすぎ/無気力/無駄が多い/不純/埋もれた才能
逆位置になると、そのまっすぐで純粋な夢が「絵空事」で終わってしまう可能性を示唆します。
【仕事】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、仕事に関する相談内容の中でも、特に多い次の4つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 転職
- 適職
- 仕事の成果
- 仕事での人間関係
では、順番に見ていきましょう。
「転職」について占う時の解釈例
「転職して失敗したくない」「転職してキャリアアップしたい」など、転職については迷ってしまいますよね。
「今は転職をどう考える時期なのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきます。
正位置の場合
本当にやりたいことを見つけたのではないでしょうか。
直観も冴えていますし、才能も開花しやすい時期です。
転職したい気持ちは素直に行動に移してよさそうです。
転職先にも希望が持てます。
ただ現実的な視点も忘れずに活動してくださいね。
夢のようなふわふわした気持ちでは実現しないかもしれませんよ。
【ここが解釈のポイント!】
「星」のカードに描かれたひときわ大きな星は、この先を照らす目印のような存在です。
この星のように目指したいものがあるなら、突き進んでよいでしょう。
「才能の開花」も表すカードですので、転職して才能を活かせる仕事につくことも可能です。
ただし、「夢」のようなはかなさも持ち合わせていますから、しっかり現実と向き合うことも必要です。
逆位置の場合
「転職」に過大な期待をしない方がよさそうです。
今は、状況があまりよくないからといって「転職すればなんとかなる」時期ではありません。
確かに、目標も希望もなくなってしまったような現状があるのでしょう。
つらい時期ですが、あなたには他の才能が埋もれているようです。
気になっている分野を調べる、勉強するなど「やりたいこと」「本当に向いていること」を探す時期ととらえてください。
【ここが解釈のポイント!】
「星」の輝きが翳っている状態です。
目標も見失っていますし、先の見通しも立ちません。
この時期の転職はおすすめできないと解釈します。
「才能」を表すカードの逆位置なので、まだ埋もれている才能があると読みます。
勉強に取り組むことは、才能を見つけるのによい手段です。
「今の仕事が適職か」を占う時の解釈例
「今の仕事は向いてないように思えてきた」「このままこの仕事続けていていいのかな」
この仕事に自分は向いているのか、一度は悩まれたことがあるのではないでしょうか?
「今の仕事が適職かどうか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
今の仕事はあなたに合っていると言えます。
良い環境に恵まれ、あなたの才能も活かせていることでしょう。
心身ともにコンディションも安定しています。
今現在、クリエイティブな業種または福祉関連の仕事をしているなら、特に向いていると言えます。
この先のプランがあるのなら、自分の考えで進めて大丈夫ですよ。
【ここが解釈のポイント!】
カードに描かれている大地は新芽がたくさん出ていて、豊かな緑色です。
緑色は成長・可能性を表し、大きな星の黄色は「祝福」を意味します。
今現在または近い将来、評価され認められる喜びが待っていると期待できます。
逆位置の場合
まさに今、目標を見失っていたり、無気力な状態に陥っているのではないでしょうか。
「このまま続けていていいのかな」という気持ちになるのは当然の状態なようです。
残念ながら、今の仕事であなたの才能は活かせていません。
「じゃあ辞める!」と一足飛びに考えず、まずは目の前のことをきちんと仕上げながら、気になっている資格や分野に目を向けてみてください。
才能は芽を出していないだけで、地中に眠っていますよ。
【ここが解釈のポイント!】
「希望」や「才能」が逆位置で出ているので、どちらも見えていない状態です。
せっかく汲んだ水も無駄に流れてしまっています。
今とは違うものに才能があり、そちらに力・時間(水)を与えた方がよさそうです。
「適職は何か」を占う時の解釈例
自分の適職は何かを占う場合、大アルカナ22枚・正位置のみで占います。
「どんな職業が自分に向いているのか悩んでいます。参考にしたいので適職を教えてください。」
といったように「適職が何か」を占う場合の解釈例と解釈のポイントを見てみましょう。
解釈例
① 芸術・芸能関連
美的センスや発想力に長けていますので、どの分野でもいいでしょう。
豊かな精神性を外に出すことで、皆が感心する「芸術」が出来上がります。
直観にも優れているので、その直感は大事にしましょう。
② IT系のクリエイティブな仕事
webデザイナーやグラフィック、ゲームデザイナー、イラストレーターなど。
IT系でもプログラミングというより、デザイン関連が向いています。
③ 福祉関連
豊かな愛情を注げるあなたは福祉関係の仕事にも向いています。
「健康になってほしい」「元気に育ってほしい」という純粋な気持ちで仕事に向き合えます。
理想と現実にはギャップがあると思いますが、諦めることなく理想に近づいて行こうとするでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
「星」のカードは、精神的なものを表す青色が目立ちます。
そしてたくさんの輝く星、これは可能性や才能を表しますが、同時に宇宙からのインスピレーションも感じます。
今はITを利用してセンスをアウトプットできる時代です。
①の芸術と似ていますが、この分野でも芸術的なセンスを活かせます。
カードに描かれた裸の女性は、純粋な穢れのなさを表し、水を大地に注ぐ行為は愛情深さを感じます。
純粋な気持ちで人と接することができる仕事、福祉関係なども向いていると言えます。
「仕事の成果」を占う時の解釈例
あなたの仕事は、がんばりに見合う結果が出ていますか?
ここでは現在の仕事で「現実的な成果をあげられているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきます。
正位置の場合
まだ結果として形にはなっていないかもしれませんが、方向性は合っています。
今のプロジェクトは近いうちに嬉しい結果につながります。
あなたの才能や実績が認められ、さらなるチャンスにつながる可能性もありますよ。
【ここが解釈のポイント!】
「希望」を表すカードですので、これからよい成果が出てくると読めます。
努力の結果というより「ラッキー」な感じがあります。
ラッキーを呼び込める時期であるということと、「才能」が認められる時が来たということでしょう。
逆位置の場合
思ったような成果が出なかったことに落胆しているかもしれませんね。
目標設定があいまいだった、もしくは高すぎる目標を立てていたのではありませんか。
成果が出ないと投げ出したくなってしまいますが、目標をスモールステップに切り替えて、着実にクリアしていきましょう。
届かない夢で終わらせるのはもったいないですよ。
【ここが解釈のポイント!】
「星」のカードのネガティブな面である「現実逃避」「期待しすぎ」の結果、失望している状態です。
理想だけを描いて、実際の計画、実行が伴っていなかったのでしょう。
考えようによっては、そこを取り組み直せばまだ成果を出せるということです。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例
職場の人間関係は仕事のパフォーマンスにも影響しますよね。
人間関係の悩みについて『星』のカードは、どんなアドバイスをくれるでしょうか。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
今のあなたは誰かの目標であったり、憧れの存在のようです。
また、あなたも「尊敬する人」や「一緒に仕事をしていて刺激を受けられる人」に出会っています。
あなたの職場は健全な人間関係が成り立っていますね。
恵まれた環境ですよ。
【ここが解釈のポイント!】
「星」は目標であり、輝いている存在です。
本人がそうである時とまわりにそういった素敵な人がいる時、両方の時もあるでしょう。
感情を表す水も豊かにあり、またそれを純粋な乙女が注ぐ…よい循環を表しています。
お互いにインスピレーションを刺激しあう場になっているのでしょう。
逆位置の場合
同僚の嫌な面を発見してしまったり、上司を尊敬できなくなった…など「思っていたような人たちじゃなかった」という気持ちになっていませんか。
あなた自身も「よくわからない人」と思われて距離を置かれている感じです。
あなたもまわりの人も色々な面があるのです。
まわりの人に過剰な期待をしていませんでしたか。
シャットアウトせず、よい面を探してみましょう。
無理はしなくてよいので、あなたもにこやかに接してみてください。
【ここが解釈のポイント!】
キラキラした星のようにまわりの人を「素敵な人」と期待しすぎている可能性があります。
裸の乙女も逆位置だとピュアとは言えない、裏もある存在になります。
現実を直視すれば、色々な面が見えてしまうのは当然のこと。
それでもポジティブな面を探すことがアドバイスになります。
まとめ
大アルカナ17番目のカード『星』。
瞬く星と全裸の清らかな女性、豊かな大地と水が描かれており、夜なのに明るい雰囲気のある不思議な色合いです。
正位置で出たときは、「希望」「才能」を表します。
ポジティブな嬉しい出来事があったり、「期待」できる状況が訪れています。
「希望・夢・期待」を実現するには、現実的な努力も必要です。
逆位置で出たときは、「失望」「活かされていない才能」などを意味します。
目標は見失っているだけ、才能は眠っているだけです。
今は絶望せず、期待しすぎず「自分磨き」の時期だと思うとよいでしょう。
解釈の参考になるアドバイスがあれば、ぜひ心に留めておいてくださいね。