ウエイト版タロットカードの「ソードの10」には、10本の剣が刺さって横たわる人物が描かれています。
残酷な姿にドキッとさせられますね。
動けない状態であることは明らかなものの、血は流れていないことから、ダメージは精神的なものであることがわかります。
黒い空は明けかかっています。
終わりは次の始まりのための出来事であり、終わらせなければ再生も望めません。
「ソードの10」は一度終わらせて（絵柄では死を終わりと表現）、次の世界に目覚めることを意味するカードです。
「意中の相手の気持ちを知りたい時にこのソード10が出たら、どう解釈すれば良いの？」
「復縁できるかどうかを占う時にソード10が出たら、どういう意味？」
今回はそういう方に向けて、まず、ソード10の基本的な意味やキーワードを紹介した後に、恋愛関係（片思い・両想い・フリー）別に、意中の相手の気持ちや相手との未来を占う場合、復縁を占う場合の解釈例を詳しく徹底解説していきます。
ソード10の意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
⇒【恋愛関係別】意中の相手の気持ち・相手との未来を占う場合の解釈例
では、詳しく見ていきましょう。
タロット「ソード10」の基本的な意味＆キーワード
ソードのカードは14枚あり、その内の1から10までのカードは物語になっていると言われています。
物語の内容を大ざっぱに言ってしまえば「とある青年の一生」です。
青年はソードの9で、過去の苦悶から逃れられませんでした。
豪華なベッドに象徴される安心できる場所でも、悪夢にうなされるのです。
絶望的な気持ちのまま、ソード10へ移行します。
そして「落ちるところまで落ちる」状態を経験します。
青年にはもう何も残っていません。
ただ、これ以上落ちることはないので「どうなるかわからない不安」はもうありません。
夜明けが見えてきました。
ソード10の「終わり」は、次のステージへの「始まり」なのです。
では、より詳しい「ソード10」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置のキーワード
限界／最悪な状態／どん底／終了／受け入れる／抵抗しない／破滅／始まりのための終わり
ソード10の正位置は、どん底を経験し「もうだめだ」とばかりに動けなくなっている状態です。
これから落ちていくのではなく、すでに底にいるので、これ以上悪いことは起きないとも言えます。
ソードが刺さった人物は動いていません。
もう終わったのです。
やれるところまでやった、悲しみも全て受け入れた、あとは夜明けを待つだけです。
「始まりのための終わり」ととらえます。
逆位置のキーワード
状況が改善／好転する／解決／新たな展開／起死回生／回復
逆位置になると、正位置で全て終わらせた後の状況です。
もう失うものはなく、明るい未来も見えてきました。
試練を味わい、苦労してきたからこそ、浮上できるのです。
いつまでもどん底の状態で横たわっていては、次のステージに進めません。
今までのことを糧にして、新たな希望に向かいましょう。
恋愛で「相手の気持ち」「相手との未来（行方）」を占う時の解釈例
恋愛における相手の気持ち、恋愛の未来（行方）に関するタロット占いで「ソード10」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
「片思いの人」、「両想いの人」、「フリーの人」の関係別で記載しているので、ご自身に合ったものを参考にしてくださいね。
正位置の解釈例
片思いの人の場合
残念ながらすでに敗北が見えていることにあなたも気が付いているでしょう。
告白する前から相手には恋人がいる、自分は恋愛の対象ではない、とにかく今はお相手の眼中になさそうなのです。
追い打ちをかけるように「ダメ押し」される事実も見聞きしているかもしれません。
「何の可能性も残されていない」「何でこんなにつらいの」と嘆きたくなるでしょう。
今はどん底にいます。
いっそゼロから始める気持ちで、お相手を見てみてはいかがでしょうか。
知り合いになるところから、友人になるところからです。
逆に失恋したことで「かえってよい相手を見つけた」ということもありそうです。
今はつらいかもしれませんが、気持ちを入れ替えて過ごしましょう。
【ここが解釈のポイント】
ソードの10の図は「もう動けない」ほどのダメージを受けた後の状態を表しています。
10本ものたくさんの剣が刺さっていることから「この人には入り込む余地がない」と読めます。
「完全なる敗北」を相談者は感じていることでしょう。
もう終わった（ゼロである）状態なので、１から関係性を構築すればよいとも考えられます。
遠くの空は明るくなり始めています。
相談者がまっさらな状態からスタートする気持ちになるか、別の恋愛を選ぶか。
どちらにしても、方向性が少し見え始めたところです。
敗北の気持ちから、気分を入れ替える必要があることを伝えます。
両思いの人の場合
最終局面を迎えそうです。
とことんぶつかり合った、でも破局になった。
お互いずっと抱いていた不満が爆発してしまった…など。
終わりは予感していたのではないでしょうか。
あなたは今までよく努力してきました。
もう傷つけあうのは終わりにしましょう。
ここが一番つらいところですので、あなたも十分自分のケアを。
ただ、今がどん底なので、全てを受け入れた結果、修復へ向かうカップルもいます。
まずは傷ついた自分を癒して、方向性を確かめましょう。
【ここが解釈のポイント】
10本の剣が刺さって動けなくなっている姿は痛々しい感じです。
相談者はかなり苦しんだことでしょう。
色々努力もしてきたはずです。
まず「やり尽くした」ことに敬意を示します。
もうこれ以上落ちていくことはありません。
「完全に終わりにする」意味合いが強いので、この恋愛は終わったと考えられますが、「終わらせてまた1からスタートする」可能性もゼロではありません。
環境を変える、付き合い方を変える、お互いに上手くいかなかったことを徹底的にやめるなど、2人の強い意志が必要ですが、その意思が残っているか確認します。
ただ今は身も心もぼろぼろです。
心身のケアを優先することをアドバイスします。
現在フリーの人の場合
出会いもないし、合コンもいい人がいなかったし、周りにも恋愛対象がいない…
「もう無理なんじゃないか」と半ばあきらめの心境でしょうか。
さんざん出会いを求めてきたのに、上手く行かないことが続けば、自信もなくなってしまいますよね。
これからどんな恋愛を望むのか、じっくり考えてみてください。
今は疲れてしまっているかもしれませんが、どこかで気分を切り替えましょう。
時間はかかりますが、よい人と出会う機会が増えていきます。
気分が切り替わったら、出直す気持ちでまた出会いを探しましょう。
【ここが解釈のポイント】
カードに描かれた人物は、剣が刺さっており、動けないようです。
相談者の「やり尽くした、でもダメだった、疲れた！」という嘆きが聞こえてきそうです。
今は心身ともに疲れており、やる気も出ないでしょう。
一旦、相手を探す活動をやめて、他のことをした方がよさそうです。
他のことをしているうちに、気分が切り替われば、自分の求めている恋愛像がはっきりしてきます。
時間はかかりますが、夜明けも見えていますので、新たに出会いを求めれば、よい人と出会えそうです。
今は休んで、気分転換をすすめます。
逆位置の解釈例
片思いの人の場合
今までアプローチをしてもあまり反応がなかった、あまり接点がなかったなど、お相手との間に進展が見られなかったことでしょう。
これからはだんだんお相手もあなたのことが気になりだしますよ。
お相手の中でスイッチが切り替わったような感じです。
思い切って声をかけてみましょう。
お相手の反応が良いようなら、告白も受け入れてもらえそうです。
もし自信がないようでしたら、メイクを変える、服装を変える、髪型を変えるなどして、「過去の自分とは違う」ことを意識してみるとよいでしょう。
お互い、新しい気持ちで恋愛が始められそうです。
【ここが解釈のポイント】
相手の気持ちが逆位置であるとすると、ようやく動き出した感じです。
関係性も相手の心が反応しなかったので、今までは動きがありませんでした。
夜明けが実感できる時期に入ります。
気持ちが前向きになっているので、相談者のことも好意をもってもらえます。
相談者は積極的に行動してよいと思います。
行動する勇気が持てるよう、外見にも力を入れ、自信をつけることです。
両思いの人の場合
今までごたごたしていた仲も整理されていくでしょう。
前向きに関係を修復できそうです。
マンネリ気味だったとしたら、引っ越しや結婚など新たな動きが出てきますよ。
ケンカ中であるのなら、意地を張らず、謝ってしまうのもよいと思います。
何かしら動きが出てくる時期ですので、2人で向き合った結果「終わりにする」という選択を取る可能性もあります。
その場合、前向きなお別れですので、お互いに感謝し合えることでしょう。
いずれにしても新たなステージへ動くことになります。
【ここが解釈のポイント】
逆位置では夜明けがはっきり見えてくる時期です。
停滞していた、一度は終わりを覚悟した関係性も進展します。
カードの絵のようにいつまでも剣が刺さったまま（傷ついたまま）動かないでいると進展は望めません。
意地を張っていると修復が遅れます。
もう答えを出す時です。
2人の仲が夜明けを迎え、新たな段階へ進むことができるのです。
結婚の話がまとまるときにも出るカードです。
ただし、相手が本当の運命の人でなかった場合「やるべきことはすべてやった」上で別れを選択することもあるでしょう。
それはそれで次のステージへ移行するタイミングだと言えます。
現在フリーの人の場合
過去の恋愛や今までの失敗に囚われないことです。
何かに固執しているとよい出会いを逃してしまいます。
気が合いそうと思った人とは積極的に話してみてください。
おしゃれに気を配るのもいいですよ。
外見を磨くと恋愛センサーが働きます。
イメージチェンジもおすすめです。
前向きな気分で行動できる時ですので、色々な場面での出会いが期待できます。
「こうでなければ」という固定観念は持たない方が可能性は広がります。
【ここが解釈のポイント】
今まで良縁に恵まれなかった時期が長かったことと思います。
その時期はもう脱しました。
行動を開始すれば、よい相手に巡り合えそうです。
ソードがたくさん刺さっている人物のように、過去には傷ついた恋愛もたくさんあったでしょう。
しかし、夜明けがはっきりと見えています。
過去の自分に後悔せず、新しい自分を意識することです。
自信を持ってポジティブに行動することをすすめます。
「復縁できるかどうか」を占う場合の解釈例
さて、復縁できるかどうかを占う時に「ソード10」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例を見ていきましょう。
正位置の解釈例
この恋が終わりを迎え、あなたもお相手も非常に苦しんだはずです。
それでもあなたが「元に戻りたい」と願っているなら、自分の中できちんと終わらせていなかったのでしょう。
つらい現実ですが、この恋は終わったのです。
あなたは心身ともにかなりダメージを受けています。
もしかしたらそのダメージを癒すために復縁を望んでいるのかもしれません。
その気持ちが残っている限り、またあなたは傷つくことになりそうです。
まず自分をいたわり、前向きな気持ちが出てくるのを待ちましょう。
お互いに新しい恋愛を見つけた方がよい選択となりそうです。
【ここが解釈のポイント】
カードの人物が「死」を思わせる姿で横たわっています。
ここでの「死」は「完全な終わり」を表しています。
夜明けが見えていますが、相談者は復縁を夜明けと思いたいようです。
しかし、この恋は完全に終結しています。
夜明けは別の恋愛、別のステージが垣間見えているのだと読みます。
相談者が復縁を望んでも、2人の関係は「もうすべきことがない」状態です。
まずは心身の回復を待って、気持ちの整理をつけることをすすめます。
逆位置の解釈例
この恋愛に対してあなたはかなり努力をしたのでしょう。
別れたときは相当苦しんだはずです。
「あの時こうすれば別れなかったはず」という気持ちがあり、「今からでも修復できる」と思っているかもしれません。
その時はそうするしかなかったのですし、この結果は誰が悪いというわけでもないのです。
もしあなたが今、アクションを起こしたとすると、一時的にお相手も振り向いてくれたような素振りをするでしょう。
しかしそれは復縁ではなく「やっぱり私たちは終わっていたんだな」と感じてしまうことになりそうです。
ふっ切れたら、あなたにも別の恋愛が見えてきますよ。
その時に「同じお相手と」という可能性がゼロではありません（かなり難しいですが）。
それは復縁というより新しい恋愛と考えた方がよいでしょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置になると、夜明けがはっきりしてきます。
この夜明けが「復縁」の希望を持たせてしまうことがあります。
つらい別れの後、少し落ち着き「もしかしたらもう一度…」と期待がふくらみます。
ただしそれは一時的なことでしょう。
相談者も「終わったこと」を再度、自覚するだけになりそうです。
可能性は低いですが、一度ふっ切って新たな恋愛を探した後、同じ人とまた恋人になるというパターンも考えられます。
その場合、復縁というより、別の恋愛、別のステージでの出会いという感じです。
まとめ
今回は「ソード10」の、意中の相手の気持ちや相手との未来、そして復縁の解釈に関するお話でした。
あなたの悩みに参考になるアドバイスはありましたか？
「ソード10」には、「剣が10本も刺さり、動けなくなった人物」が描かれています。
「死」を連想させ、もう二度と立ち直れないのでは？と不安になる人もいるようです。
この「死」は「やることはすべてやった」という意味の終わりです。
古い考え方を捨て、新たに構築していく…もうその未来は見え始めているのです。
「10」という数字は統合と限界、完成を意味します。
ここまでいろいろな段階を経てきました。
ソードの10は次のステージへの目覚めの時期なのです。
このメッセージが、次のステップに進むためのきっかけになりますように。
