最も主流なカード占いと言えばタロットカード占いです。
しかし主流と言えど、リーディングはとても複雑。
1枚のカードだけでも「基本的な意味」「正位置」「逆位置」とあるので、情報量は膨大です。
しかも、その膨大な情報の中から「質問者とその質問に合った答え」を選ばなければならないのですから、気が遠くなってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、
- 大アルカナ4番・皇帝のカードの基本的な意味
- 恋愛関係の質問で「皇帝」が出た時の解釈例
- 仕事の質問で「皇帝」が出た時の解釈例
- 「皇帝」のカードがよく出る理由
これらに焦点を絞ってお話していきます。
タロットカード「皇帝」の基本的な意味
「理想的な皇帝・国の指導者」というと、どのようなイメージを持つでしょうか?
- リーダーシップがある
- 状況に応じて的確な指示を出す
- 国民を大切に思っている
- 頼りになる
- 守ってくれそう
などが挙がるかと思います。
「皇帝・正位置」には、上記に挙げた「理想の皇帝像」と同じような意味が込められています。
そして「皇帝・逆位置」の場合は、
- 横暴
- 自分勝手
- やる気が無い
- 自信過剰
など、「こんな皇帝・指導者は嫌だ!」というお題で挙げられそうなワードばかりで少し面白いですね。
もしかしたら「皇帝」として考えるより、「理想の上司」「嫌な上司」でイメージした方が身近で分かりやすいかもしれません。
では、より詳しい「皇帝」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置のキーワード
野心、権力、自信、意志、リーダーシップ、行動力、指導力、統率力、責任、成功、努力、支配、安定、父親、男性的、頼りになる男性、力強さ、目的達成、自立、論理的、実用的、合理的、規則、秩序
優れた皇帝は、国の存亡や国の繁栄を運任せにはしません。
どうすれば敵の侵入を防げるのか。
民を飢えさせないためには、どう国造りをしていけば良いのか。
論理的に分析し、正しい方へ国を導いていくのです。
しかし判断に迷いがあったり、おどおどしていては誰も付いてきてはくれません。
常に自信に溢れ、頼りになる存在であり続ける事も皇帝の大事な役目です。
「皇帝・正位置」が出た時は、あなたにも皇帝のようなパワーがある事を示しています。
叶えたい願いや目標があるのなら、論理的に分析し、どう動くのがベストか戦略を考えましょう。
そしてあなたがチームを導くことで、成功にグッと近づけます。
「遠慮や迷いは捨て、積極的に行動すべし」と、カードは語りかけてきています。
逆位置のキーワード
自信過剰、傲慢、自分勝手、横暴、無謀、独断的、ワンマン、独裁、支配、強引、頑固、衝動的、孤立、意志薄弱、無責任、未熟、疑心暗鬼、不信感、権力の濫用、コントロールの欠如、パワハラ、セクハラ、男性とのトラブル
自分の地位に胡坐をかいて、大して働かないのに偉そうに他人をこき使う。
自分の都合の良い時にしか動かないし、失敗すると他人に責任を押し付ける。
こんな皇帝のために働きたい人などいません。
国から人々は去り、自分勝手な皇帝は孤独になってしまいます。
「皇帝・逆位置」が出た時は、あなたも孤独な皇帝になりつつあると警告されています。
自分勝手な言動を繰り返していませんか?
自分の利益を優先して、他者への思いやりを忘れていませんか?
心当たりがあるなら反省し、言動を改めましょう。
タロットカード「皇帝」の恋愛パターン別の解釈
では、ここからは恋愛のパターンに応じた「皇帝」の解釈をしていきましょう。
恋愛パターン① 相手の気持ち・未来
恋愛における相手の気持ち、恋愛の未来(行方)に関するタロット占いで「皇帝」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
正位置の解釈例
【現在フリーの人の場合】
積極的に出会いを求めて行動すると良いでしょう。
しかし合コンなどのカジュアルな場より、親・親戚・上司・知人の伝手でお見合いをセッティングしてもらう方がおススメです。
そういった伝手が無ければ、お堅い雰囲気の結婚相談所に頼みましょう。
また、今のあなたは良くも悪くも「頼もしい」という印象を抱かれやすく、相手からは「隙がない」と思われてしまうかもしれません。
少し抜けた面や子供っぽい面を見せた方が、相手からは好印象を持たれそうです。
【片思いの人の場合】
相手はあなたのことを「誠実で頼りになる友人・同僚」といった目で見ているようです。
そのため、今の段階ではあなたを恋愛対象として見ていないかもしれません。
しかし、あなたの行動次第で、相手はあなたを意識するようになるでしょう。
恥ずかしがらず、積極的にアプローチしてください。
その人の興味があるものを調べて共通の話題を作るなど、戦略を練って行動してください。
そして「皇帝・正位置」はリーダーシップに優れたカードですが、それは隠して相手を立てる事が大切です。
実際はあなたが主導権を握っていたとしても、あえて相手の手柄にしてみましょう。
「さすが〇〇さん!」とか、
「〇〇さんの判断で大正解でしたね!」とか、
所々で相手を立てるワードを発していくと、好感度がアップしていくでしょう。
【両想いの人の場合】
相手はあなたの事を信頼し、大切に思ってくれています。
将来の事も真剣に考えているので、近々結婚のための話し合いを提案されるかもしれません。
その際にはお互いの素直な気持ちや、望みをきちんと伝え合ってください。
そうすることで、よりいっそう2人の関係が深まっていきそうです。
しかし素直な気持ちと言っても、無神経で自分勝手な物言いには注意しましょう。
自分の要望ばかり押し付けるのではなく、相手の要望も受け入れる事が大切です。
逆位置の解釈例
【現在フリーの人の場合】
出会いを求めて行動しても、空回りしてしまいそうです。
良さそうな人と出会えても、あなたの隙が無さ過ぎて離れていってしまいます。
また、俺様タイプや女王様タイプといった、傍若無人な人との出会いで疲れてしまう暗示もあります。
そういったタイプがお好みなら良いのですが、そうではないなら今は良い出会いは無さそうなので動かない方が良いでしょう。
【片思いの人の場合】
正位置と同様に、今のところ相手はあなたを恋愛対象として見ていません。
しかし逆位置では、積極的なアプローチは避けるべきというメッセージになります。
あなたは「絶対に相手を振り向かせたい」という焦りや不安から、つい強引なアプローチをしてしまうかもしれません。
しかしそれは裏目に出て、相手から「鬱陶しい」とか「自分勝手な人」といった印象を抱かれてしまうでしょう。
相手との距離や、相手の状況を見極めながら、徐々に距離を詰めていくのがベストなようです。
視野が狭いとどうしも思い込みが激しくなったり、自分勝手な行動をとってしまいます。
視野を広くし、相手を思いやる行動をとることが大切です。
また、気になる相手だけでなく、他の人たちの幸せにも貢献してください。
皇帝のカードの良い面を引き出すためには、良い皇帝になる必要があります。
良い皇帝は人々を守り、幸せにしてくれます。
「自分の幸せのために好きな人にアピールしたい」という気持ちをこらえて、まずは周囲の人々を幸せにしてください。
あなたの良い評判が広まれば、それは相手の耳にも入り、あなたに対してポジティブな印象を抱くキッカケになるでしょう。
【両想いの人の場合】
あなたの都合ばかり押し付けて、相手を下に見ていませんか?
もしくは逆に、相手のワガママにばかり付き合わされていませんか?
現在の2人は、対等な関係ではないようです。
どちらかが相手を下に見て傍若無人に振る舞っているのであれば、いずれその関係は破綻します。
その結果待っているのは「孤独」です。
しかし、傍若無人な相手から逃げられるのですから、必ずしも「孤独」が不幸なわけではありません。
かえって頭を冷やして反省できるので、人間的に成長できる良いキッカケになるかもしれません。
それでも2人の関係を続けていきたいと思うのであれば、対等な関係性を築く努力が必要です。
冷静に互いの反省点を分析し、言動を改められると良いですね。
もし2人きりでの話し合いが難しいなら、第三者…できれば年上の男性に仲介に入ってもらうと、話し合いがスムーズに進みそうです。
恋愛パターン② 復縁
復縁に関するタロット占いで「皇帝」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
正位置の解釈例
復縁できる可能性はありますが、今のまま復縁してしまうと関係性に難点が出てきそうです。
あなたが下手に出てしまうと、対等な関係にはなれず、主従関係のようなお付き合いになってしまいます。
しかし、かと言って、あなたが「もう許してあげるよ」という上から目線だと、相手の逆鱗に触れてしまい上手くいきません。
対等な関係で復縁するには、2人が別れから何を学び、今後どれだけ相手を思いやれるかがカギとなりそうです。
- 2人にどんな反省点があるのか
- 今後どうすれば2人で上手くやっていけるのか
このような話し合いを行ってください。
話し合う時は感情的になってはいけません。
冷静さと、客観的な視点、そして論理的な思考を大切にしましょう。
しかし、もし相手が話し合いを拒否したら、相手の気持ちが落ち着くまで待つしかありません。
「勝利するために機を待つ」というのも立派な作戦ですよ。
逆位置の解釈例
復縁は困難のようです。
復縁のためのアクションを起こしても、どれも裏目に出てしまいそうです。
今は相手との接触は避けた方が良いでしょう。
相手は自分の事だけを考えているので、あなたへの未練はあまり無い様子です。
早々に新しい恋を求めた方が、幸せへの近道になる可能性が高いです。
しかし何かが変われば、出るカードも変化します。
その変化が早く起こるか、遅く起こるかはあなたの行動次第と言っても良いでしょう。
少し賭けになってしまうかもしれませんが「どれだけ時間がかかってもいい!」という覚悟があるのなら、いま自分が出来るベストな行動をしておくのが良いです。
ベストな行動とは、
- 目の前のやるべき事を片付ける
- 身近な人たちを幸せにする
という事です。
幸せを振りまく人のもとに、人は集まってきます。
それは元恋人も例外ではありません。
他人の幸せは、巡り巡ってあなたの幸せにもなるのです。
タロットカード「皇帝」の仕事に関する解釈
次は仕事に関する「皇帝」のカードの解釈をしていきます。
正位置の解釈例
努力をした分だけ成功を得られる時期です。
チャンスがあれば色々なものに挑戦し、たくさんの成功体験を積み重ねていきましょう。
そうする事で大きな自信になりますし、あなたの評価も大幅にアップします。
「少し難しいかも…」と思っても、自信を持って臨む姿勢が成功のカギです。
ただし、何でもかんでも成功するからと言って、努力を怠けるのはNGです。
怠けたら、それ相応のリターンしか得られないでしょう。
また、ひたむきに頑張るあなたを支えたいと思う人も多いです。
あなたには、彼らの期待に応えるだけのパワーがあるので、自信を持って皆を引っ張っていってください。
しかし、もしあなたの部下や後輩が失敗をして足を引っ張ったとしても、責めすぎないようにしましょう。
反省点を伝え、励ますぐらいが丁度良いです。
そうする事で周囲からのあなたへの信頼が、よりいっそう厚くなりますよ。
転職や就活も上手くいきそうです。
尊敬できる上司に恵まれ、良い影響を得られるでしょう。
逆位置の解釈例
能力不足や責任感の欠如が原因で、仕事がスムーズに進まないかもしれません。
ここでスムーズにいかない原因を誰かに押し付けてしまったら、周囲からの信頼を失い、孤立してしまうでしょう。
まず誰かを疑うより先に、自分に反省点が無いか客観的に考えてみてください。
そして、仕事に必要なスキルで足りないものがあったら、それを身につける努力をしてください。
しかし、もし一人ではカバーしきれないのであれば、謙虚な姿勢で周囲に助けを求めましょう。
その際には決して命令したり、横暴な振る舞いをしてはいけません。
あなたの振る舞いの一つ一つが、「信頼を得る」か「孤立する」かの判断材料になるのです。
他人を思いやる言動を心掛けましょう。
また、責任感を身につけるには目標を持つのがおススメです。
あまりに大きな目標だと、中々達成できないので挫折してしまう可能性があります。
すぐ達成できそうな目標を、こまめに立てていきましょう。
そうすればモチベーションが上がり、仕事に対する姿勢も変化してくるはずです。
転職を検討している人や就活中の人は、高望みをしすぎているかもしれません。
「どうしてもこの会社がいい!」と思っているのであれば、もう少し自分の能力を磨く事をおススメします。
皇帝のカードばかりがよく出る理由
これは「皇帝」のカードに限らないのですが、引くとやたら遭遇するカードがあり「意味深だなぁ」なんて思う事はありませんか?
その理由や原因について、順番にお話していきますね。
今の自分のテーマや課題になっている
今の自分に必要なメッセージだから、何度も同じカードを引いてしまうという事がありえます。
そして「今の自分へのメッセージ」ですから、その人の状況に応じてメッセージ性も変わってきます。
「皇帝」の場合は、
- 自分の決断に責任を持つべきである
- 自己利益ばかり優先して、自分勝手になっている
- リーダーになる素質があるのに、遠慮ばかりしている
特にこのような事が考えられます。
各メッセージの解釈例を挙げてみると、下の表のとおりです。
1のタイプ | 自分で決めた事なのに、他人のせいにして逃げ出そうとしていませんか?思い通りにいかないからと言って、自分の決断から逃げてはいけません。 |
2のタイプ | 自分の事ばかり考えて、周囲を思いやる気持ちを忘れていませんか?このままでは一人ぼっちになってしまいますよ。 |
3のタイプ | 周囲に遠慮してチャンスを逃しています。あなたには人を引っ張っていく力と、成功を勝ち取る力が備わっています。勇気を出しましょう。 |
ここに挙げたのはあくまで解釈例なのですが、何か心当たりはありますか?
心当たりがあるのなら、「皇帝」からのアドバイスを意識して行動してみましょう。
もし心当たりが無いなら、
- 客観的に見た自分の現状や環境、本当の気持ちなどを分析する
- 補助カードを引く
この2つを試してみると良いでしょう。
きちんとシャッフルされていない
意外にも「シャッフル不足」が原因になる場合もあるんです。
プロの占い師に鑑定してもらうのならその心配は無いと思いますが、「占いを始めたばかりの自分が占います!」というのなら、シャッフル不足が起こり得ます。
シャッフルは質問を念じながら行います。
その時は質問に意識を集中しているため、他のところへの注意が疎かになりがちです。
例えば音楽を聴きながら勉強したり、テレビをつけながら読書をしたり、自分では「2つの事を同時にできている」と思っていても、「片方の作業能率が下がってしまった」なんて経験に心当たりはありませんか?
それと同じで、意識を質問に集中していると、きちんとシャッフルしているつもりでいても、上の方しか混ざっていないという事も起こります。
「きちんとシャッフル出来てるか不安」とお思いでしたら、カードの絵柄を表にしたままシャッフルの練習をしてみるのもおすすめです。
そうすればカードの流れが視認できるので、自分なりの力加減や混ぜ具合の調整ができるようになるでしょう。
時間をあけずに同じ質問で占った
本来は立て続けに同じ質問で占うことはオススメできないのですが、すごく気になる事や不安な事があれば、つい同じ質問で占ってしまう人もいると思います。
しかしカードからしてみれば、
「現状を変えてないのに同じ相談をされても、同じ事しか言えないなぁ」
という気持ちでしょう。
そうすればカードは「さっきと同じカード」か、「別のカードでも似たような意味のもの」を提示するしかありません。
仮にワンオラクルで引いたカードが全く同じであれば、それは確実に「今の自分に必要なメッセージ」です。
また、複数のカードを用いるスプレッドを行って、場所は違うけど同じカードが出ることもあると思います。
その場合もやはり「自分の悩みにおけるキーワードである」と解釈して良いでしょう。
そのカードの意味が気に入らなかったとしても、それは今のあなたに必要なメッセージです。
気に入らないから何度も占うのではなく、現状を変えるために行動を起こしましょう。
まとめ
今回は「大アルカナ4番・皇帝のカード」に関するお話でした。
国を守るための戦術や国を豊かにするための政策を考えるには、膨大な知識が必要になります。
自信たっぷりに指揮する素晴らしい皇帝の陰には、たくさんの努力が隠されています。
しかし、国の繁栄や民の幸せを思えば、どんな努力も皇帝にとって苦になりません。
そんな皇帝だからこそ人々は支えたい、協力したいと思うのでしょう。
もし自分が責任あるポジションになった時は、この皇帝の姿を思い起こすと気持ちが引き締まるかもしれませんね。