最も主流なカード占いと言えばタロットカード占いです。
しかし主流と言えど、リーディングはとても複雑。
１枚のカードだけでも「基本的な意味」「正位置」「逆位置」とあるので、情報量は膨大です。
しかもその膨大な情報の中から「質問者とその質問に合った答え」を選ばなければならないのですから、気が遠くなってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、
- 大アルカナ９番・隠者のカードの基本的な意味
- 恋愛の質問で「隠者」が出た時の関係別解釈
- 仕事の質問で「隠者」が出た時の解釈
- 健康の質問で「隠者」が出た時の解釈
- 人間関係の質問で「隠者」が出た時の解釈
これらに焦点を絞ってお話していきます。
タロットカード「隠者」の基本的な意味
ウェイト版の大アルカナカードは「０番・愚者」の成長の物語になっています。
「９番・隠者」は、現実世界での旅を終えた愚者の姿です。
様々な出会いや経験から学びを得てきた愚者は、多くの知識と知恵を身につけました。
その甲斐あって高い精神性を手に入れ、悟りを開くことに成功します。
しかし、その道のりは大変険しく、長い年月が必要だったのでしょう。
青年だった愚者は、すっかり老人の姿になってしまいました。
氷山の上でポツンと立つ老人の姿から、寂しい印象を受けるかもしれません。
しかし、隠者にはまだまだやる事があるので孤独など感じません。
過去の自分、もしくは迷っている人のためにランプを灯し、悟りの境地までの道しるべになっているのです。
そして隠者はこれまでの自分の人生を振り返り、「自分の役割は何か？」「自分の求める世界とは？」と考えに耽ります。
隠者はこれから精神世界への旅に出発し、現実世界では得られない新しい学びを深めていくのです。
では、より詳しい「隠者」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置のキーワード
内観、内省、思慮深い、経験、叡智、悟り、本心、核心、真実、秘密、本質を見抜く、分別がある、慎重、集中、高い精神性、自己探求、真理の探究、孤独、自問自答、自分の世界、本当の自分、周りに流されない、読書、瞑想
「隠者・正位置」が出た時は、「悩んでいる事があるならその答えは自分の中にある」というサインになります。
隠者は旅の道中、たくさんの知識と知恵を手に入れました。
今はその知識と知恵を駆使して、どんな問題も一人で解決することができるのです。
「隠者・正位置」は、あなたにも同じ力があると教えてくれています。
あなたがこれまで経験してきたことは、あなたを助ける知識と知恵になりました。
もし悩んでいるなら、過去を振り返ったり、自分を見つめ直して答えを探してみてください。
答えを探している時、周囲の声やネガティブな気持ちなどが邪魔をするかもしれません。
しかし、隠者の持つランプは導きの光です。
光は、自分の信念や美学と捉えても良いですね。
その光さえ見失わなければ、きっと納得いく答えを見つけられるでしょう。
逆位置のキーワード
閉鎖的、自分の殻に閉じこもる、引きこもり、孤立、独りよがり、こだわりが強い、排他的、保守的、頑固、視野が狭い、反省しない、経験から学ばない、現実逃避、人間不信、疑う、警戒、協調性に欠ける、陰湿、内気、消極的、悲観的、偏屈、劣等感、単独行動、秘密主義、迷い、混沌、隔離、拒絶、引退、悪い秘密がバレる
「隠者・逆位置」は、「悟りの境地に到達してないのに、『悟った！』と言い張っている状態」です。
もう悟ったと思っているので「自分の考えこそ正しい」と思い込み、他者のアドバイスを拒絶します。
そして自分以外のものを警戒し、自分の世界に閉じこもってしまいます。
しかし、実際にはまだ悟っていないので「自分はどうするべきか？」が分からず、迷走してしまう事もしばしばあるでしょう。
自分の都合が悪い時だけ周囲に助けを求めても、かつてあなたから拒絶された人達は助けてくれません。
そのような困った状況を避けるためにも、このカードが出た時は特に協調性を大事にしましょう。
周囲を見下していた自分を反省し、謙虚な姿勢で周囲と接してください。
そうすれば助けてくれる人が現れ、困難を乗り越える事ができます。
他者に心を開き、広い視野で物事を見れるようになれば、きっと本当の悟りの道が見つかるでしょう。
タロットカード「隠者」の恋占い～関係別の解釈～
恋愛における相手の気持ち、恋愛の未来（行方）に関するタロット占いで「隠者」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
「フリーの人」、「片思いの人」、「両想いの人」の関係別で記載しているので、ご自身に合ったものを参考にしてくださいね。
正位置の解釈例
【現在フリーの人の場合】
もし良い出会いが無いと感じているなら、それはあなたが過去の恋愛に囚われているからかもしれません。
大好きだったけど片思いのまま終わってしまった恋や、交際中に幸せを感じられなかった恋などありませんでしたか？
「もう吹っ切れた！」と思っていても深層心理では今も引きずっていて、恋愛に臆病になってしまっているのかもしれません。
心当たりがあるなら、まずはその恋の反省点を考えてみてください。
ただし、自分を責めすぎてしまうのはNG。
客観的な視点で過去を見つめなおし、次の恋に役立てるようにしましょう。
そして反省会が終わったら、今度は将来設計について考えてください。
あなたは将来どうしたいか、どんな生活を送りたいのか、具体的に考え、そこからどんなパートナーとなら無理なく付き合っていけるのか逆算してみてください。
「隠者・正位置」は、スローペースでも幸せな結婚へと進んでいけるカードです。
焦って出会いを探すより、一旦立ち止まって思考する時間を作る方が幸せへの近道になるでしょう。
また、出会いを探す時は習い事やサークル活動などを始めるのがオススメです。
【片思いの人の場合】
相手は、まだ表向きのあなたしか知りません。
そのため、あなたに恋愛感情を抱いていませんが、「信頼できる人」「芯の強い人」という評価をしているようです。
相手はあなたに好印象を抱いているため、「もっと仲良くなってみたい」と思ってくれています。
恋愛対象になりうるポジションにいるので、これからのアプローチ次第では結婚を視野に入れたお付き合いが始まるでしょう。
しかし、相手は現在恋愛モードではなく、仕事や趣味を楽しみたい時期かもしれません。
そんな時に恋愛モード全開のアプローチをしても、鬱陶しがられてしまいます。
この時期は、好意をあまり見せないように注意しながら距離を詰めていくと良さそうです。
デートに誘ったりするより、仕事のサポートをしたり、相手の趣味の話題を振ってみたりして、まずは仲の良い友達を目指しましょう。
もどかしく感じるかもしれませんが、今は控えめで慎重なアプローチの方が好感触です。
もどかしくてイライラしてしまいそうな時は、「相手のどんなところが好きか」「どういう恋人関係になりたいか」など、気持ちや願望の整理をすると良いでしょう。
相手のペースに合わせつつ、焦らずのんびり関係を深めていってくださいね。
【両想いの人の場合】
相手はあなたとの将来について真剣に考えているのですが、もう少し時間をかけてじっくり考えていたいようです。
互いに信頼しあえる関係を築けているので、結婚しても夫婦生活は上手くいくでしょう。
しかし、結婚はこれまでの生活が大きく変わってしまう、転換期と言えるようなイベントです。
今後の仕事は？子供は？転勤は？両親との同居は？などなど、2人の関係性以外にも考える事は山ほどあるので、慎重になっても仕方が無いでしょう。
「今すぐ結婚したい！」と焦る気持ちもあるかもしれませんが、今は相手をそっとして見守ってあげると良さそうです。
これを機に、あなたも将来について具体的に考えてみてはいかがでしょうか？
ラブラブな新婚生活を夢見るだけでなく、現実的な面もきちんと考えてみてください。
あなたの理想の将来像をまとめておくと、2人で話し合いをする時スムーズです。
話し合いの際には、もしかしたら互いの理想が対立するかもしれません。
そんな時は冷静に妥協点を探していきましょう。
決して相手を否定せず、互いの気持ちを尊重しあう姿勢が大切です。
すぐに結婚には至りませんが、じっくり時間をかければ2人にとってより良い判断をしていけますよ。
逆位置の解釈例
【現在フリーの人の場合】
出会いを探すより、自分を見つめ直すと良い時期です。
今のあなたは、過去の恋のトラウマや自分のコンプレックスのせいで、他者に心を開けなくなっているようです。
自分を取り繕って無理した状態で誰かとお付き合いを始めても、いずれ苦しくなってしまいます。
もっと自然体で人と接せられるようになるために、トラウマやコンプレックスを克服する行動を起こしましょう。
一人で克服するのが困難なら、カウンセラーに相談してみるのも良さそうです。
また、自分の価値観に固執するがゆえに、相手の本質を見抜けないで騙されてしまう事もありそう。
「この人はブランド物をたくさん身につけているからお金持ち！」
「外見が優しそうだから良い人だ！」
「恋人がいないから合コンに来てるんだ！」
このように安直な判断をするのは危険です。
下手したら周囲には公表できない秘密の恋に発展してしまうかもしれません。
良さそうな人がいてもすぐにアタックするのではなく、まずは友達付き合いから始めて様子を見た方が良いでしょう。
【片思いの人の場合】
相手は仕事や人間関係などに負担を感じ、精神的に余裕のない状態かもしれません。
神経質になっていて、「一人になりたい」と考えているようです。
そのため今は恋愛的なアプローチはせず、静観しておくのがベストでしょう。
「一人で欝々としているより、遊びに行った方が気分転換になる」とか、
「黙って見てたら他の人に取られてしまう」というような、自分の価値観や気持ちを優先した考え方はNG。
相手からは迷惑がられたり、距離をとられてしまいます。
とりあえず相手を観察し、それで辛そうにしているなら「連絡をくれればいつでも話を聞きますよ」ぐらいのアプローチにとどめておきましょう。
もし話を聞く事になったら、親身になって相手の話に耳を傾けてください。
人はその時々で、正論のアドバイスが欲しいのか、ただの慰めが欲しいのかが変わります。
相手が今求めているものは何か、言動や雰囲気から判断しましょう。
最初から答えを決めつけずに広い視野を持つ事を心掛けていれば、きっと相手を上手く励ましてあげられますよ。
または、あなたが相手に心を開いていない可能性もあります。
「好きになってほしいから」と、相手に「よそ行きの自分」しか見せていないのではありませんか？
しかし相手は「この人は上っ面しか見せないから、よく分からない人だ」と思っているようです。
素の自分を見せられない相手との交際は幸せでしょうか？
相手に心を開いてほしいなら、まずは自分から心を開かなくてはいけません。
一度これまでの自分を振り返ってみて「なぜ本当の自分を見せられないのか」を考えてみてください。
答えや原因によっては、アプローチより先に改善すべき事があるかもしれません。
【両想いの人の場合】
どちらか、もしくは両方が神経質になっていて、疑心暗鬼になってしまっているようです。
勝手に悪い想像や推測をして相手を責めたり、自分の意見を否定されただけで「信じてたのに裏切られた」と必要以上にショックを受けたりしてしまいそう。
そのせいで些細な事でも喧嘩してしまうので、関係が悪化していきます。
この時期は少しでも気になる事があったら、自分であれこれ想像する前に相手に聞いたり、気持ちを伝えるようにしましょう。
それもオブラートに包まず、きちんと本心を相手に伝える事が大切です。
相手にやましい気持ちが無ければ、相手も本心をあなたにぶつけてくれるはずです。
本心のキャッチボールが成功すれば、「考えすぎだったか…」と気持ちが楽になって、疑り深さもどこかへ行ってしまいますよ。
しかし「隠者・逆位置」には「秘密」の意味もあるので、実際に浮気などの隠し事が潜んでいる場合もあります。
あなたに隠し事が無いなら、相手の言動に注意を払った方が良いかもしれません。
もしそれで隠し事が判明したら、
「この人と本当に生涯を共にしたいのか？」
「自分の幸せにこの人は必要なのか？」
など、自分の本心に迫る自問自答をしてみてください。
決断がどうであれ、導き出したその答えに間違いはないはずです。
タロットカード「隠者」の仕事に関する解釈
次は、仕事に関する「隠者」のカードの解釈をしていきます。
正位置の解釈例
マイペースに一人でじっくり作業に取り組むと良い時期です。
そうすることであなたの実力を発揮できたり、今吸収すべきことをスムーズに吸収できるでしょう。
時間はかかりますが、この時期の積み重ねや踏ん張り具合によっては、後に大きな成功をつかみ取ることも可能です。
逆に誰かと協力したり、チームで進めるプロジェクトなどは気が散ってしまいそうです。
もし共同作業が避けられないのであれば、定期的に一人になる時間を作ってみてください。
一人になった途端に、良いアイデアが思い浮かんでチームの助けになるかもしれませんよ。
また、この時期はお金などの物質的な豊かさを求めるより、精神的な豊かさを求める行動をとると成功への近道になりそうです。
例えば、
「自分にリターンは無いけど、同僚の仕事を手伝ってみる」
「参加費用はかかってしまうけど、講習会などに行ってみる」
とか、ですね。
一見無駄に見えても、後々その経験が役に立つことはよくあります。
きっと「あの時あれをしておいて良かった」と思う時がいつかくるはずです。
今は目先の欲に囚われないで、自分の心や人間性を高める行動を選択していきましょう。
転職を検討している人や就活中の人は、自分に合った仕事に就けそうです。
それは収入や待遇が良いというより、楽しさや充実感を得られる仕事のようです。
もし会社選びで迷っているなら、「自分は何をしている時が楽しいのか」を基準に判断すると良いでしょう。
逆位置の解釈例
仕事運は下降気味で、ケアレスミスを連発したり、期限内に仕事が終わらなかったりなど、せっかく頑張っても空回りしてしまいそうです。
助けを求めても協力者が見つからず、一人でなんとかしなくてはいけない状況になる恐れもあります。
チームでのプロジェクトに参加しても、メンバーたちと上手く馴染めず、疎外感を感じてやる気を失くしてしまいそう。
この状況は、普段のあなたが自分の殻に閉じこもったり、自分の価値観に固執していることなどが原因になっているかもしれません。
周囲からアドバイスをされても「いや、自分のやり方があるんで」と拒絶したり、完璧を求めてしまうので時間切れになってしまったり。
このような悪循環に陥っていませんか？
そういったこともあって、周囲は「あの人は気難しそうだから距離をとろう」と思っているようです。
いつも周囲を拒絶しているのに、困った時だけ助けを求めるのは自分勝手です。
まずは自分の頑固さや視野の狭さを改め、周囲と打ち解ける努力をしてみてください。
すでに作られてしまっているイメージを壊すのは大変かもしれませんが、根気強く信頼回復キャンペーンをしていきましょう。
また、「隠者・逆位置」が出た時は報告や連絡を怠ったり、ミスを隠蔽してしまう時期でもあります。
「このぐらい大丈夫だろう」と魔がさした結果、大きなトラブルに発展する可能性もあるので注意してください。
転職を検討している人や就活中の人は、会社探しが難航しそうです。
自分の求める条件にピッタリ合った会社を追い求めるあまり、スムーズには就職できないかもしれません。
とりあえず譲れない条件を第三希望まで決めてから、それを基準に職探しをしてみてはいかがでしょうか。
転職を検討している人に関しては、退職するにはベストなタイミングです。
ただし就職には時間が必要そうなので、「貯金があるからすぐに職が決まらなくてもいい」「しばらくバイトで食いつなげそう」というのであれば、退職しても大丈夫でしょう。
タロットカード「隠者」の健康に関する解釈
次は、健康に関する「隠者」のカードの解釈をしていきます。
正位置の解釈例
健康状態に今のところ問題は無いのですが、肉体的な疲労を溜めてしまっているようです。
今は特に支障がなくても、ちょっとしたきっかけで溜め込んでいた疲労が襲ってくるかもしれません。
後に大きな代償を払うより、休憩時間を増やすなどして、こまめに疲労回復していくと良いでしょう。
また、疲労を溜め込んでしまうのは、今のルーティンに問題があるからです。
体に負担をかけるような生活習慣や、仕事の取り組み方をしていませんか？
それらを改善するのが最善策なのですが、それが無理なら一人でリラックスする時間を作るようにしてください。
今は家族や友人とワイワイ過ごすよりも、一人で読書などしてのんびりする方が疲労回復効果が高そうです。
この時期はしっかり休息をとることで、常にベストコンディションを維持できるようになれるでしょう。
逆位置の解釈例
「隠者・逆位置」の場合は、精神的な疲労が蓄積されていることを意味します。
精神的な疲労は人間の行動・思考に大きな影響を及ぼします。
- 些細な事でイライラする
- 常に焦りの気持ちがある
- 疑心暗鬼になっている
- 心から笑えない
- 情緒不安定で急に泣きたくなる
- ネガティブにしか考えられない
これらに心当たりがあるなら、現在過度なストレスを感じていて精神的に追い詰められているサインです。
もしくは鏡を見て「最近ドッと老けたなぁ…」と思うのであれば、それも不調の目安になります。
このままの状態が続けば、ストレスが原因で発症してしまう病気（うつ病や胃炎など）になってしまう恐れもあります。
早急にストレスの原因を突き止め、それを無くす行動をとりましょう。
原因がどうしようもないものなのであれば、自分なりのストレス解消法を毎日のルーティンに加えてください。
ただし「月１回、甘い物を好きなだけ食べる！」というような、長期間の我慢を強いられるストレス解消法はオススメできません。
それよりも「１時間頑張ったらチョコ１個」ぐらいの気軽にできる方法が良さそうです。
今は、
- 頑張りすぎない
- 自分にご褒美をこまめにあげる
- 完璧を目指さない
この３つを念頭に置いておきましょう。
タロットカード「隠者」の人間関係に関する解釈
次は、人間関係に関する「隠者」のカードの解釈をしていきます。
正位置の解釈例
あなたには一人で突き進んでいけるだけの、知識と知恵が備わっています。
そのためどんな問題にぶつかっても、自分の力だけで突破してしまえるでしょう。
一人で真面目に頑張るあなたは一見孤独ですが、周囲の人たちは「自立した人」と、プラスのイメージで認識しています。
また、あなたは困っている人に的確なアドバイスも授けられるので、相談役に回ることも多いのではないでしょうか。
そんなあなたに、周囲は信頼感や尊敬の念を抱いているようです。
しかし周囲は同時にあなたを心配し、「もっと頼ってもいいのに」と思ってくれています。
一人で限界まで頑張らないで、周囲を頼ってみることも必要です。
きっと温かいサポートを受けられるでしょう。
この事をきっかけに、生涯の友と呼べるような人との出会いもあるかもしれません。
逆位置の解釈例
あなたは他人との適切な距離感を測るのが苦手なようです。
他人の心に土足で踏み入って不快感を与えたり、自分は口出しする割に、心を閉ざして他人の意見を聞かなかったり。
このような事はしていませんか？
そのせいで周囲はあなたに対して「付き合いにくい人」とか、「距離をとっておきたい人」と思ってしまっているかもしれません。
適切な距離感を測るには、
- 会話の脳内シュミレーションをしてみる
- コミュニケーションが上手な人を観察する
この２つをしてみると良いでしょう。
「この質問をされたらどう返すのがベストか？」「この返答をした時、相手はどんな気持ちになるか？」など、暇な時にシュミレーションする習慣をつけてみてください。
脳内の練習でも、一度シュミレーションしておく事で自信がつき、冷静に対応できるはずです。
コミュニケーションが上手な人というのは、人付き合いの模範解答を体現してくれています。
それを見ておくだけでも、相手を不快にさせない距離感のとり方を学べるでしょう。
また、あなたには知識と知恵があるためか、他人を見下して偉そうな物言いをしがちです。
それでは仮に的確なアドバイスをしたとしても、相手からは感謝されず、逆に怒りを買ってしまいます。
「隠者・逆位置」が出た時は、他者に対する敬いの気持ちや柔軟性を大切にしましょう。
まとめ
今回は「大アルカナ９番・隠者のカード」に関するお話でした。
「自由気ままな愚者が、悟りを開いて隠者に成長した」というのには驚いた人も多いのではないでしょうか。
しかし愚者は長い歳月を費やして、やっと隠者にまでなれたのです。
もしかしたら「あの時もっと別の選択をしていれば、こんなに時間はかからなかったかもしれない…」と、誰もが一度は思う事を、隠者も考えるかもしれません。
自問自答で答えを導き出すのは難しいですし、本当に正しいのか不安になるでしょう。
しかし、正しい選択だけをする人が高い精神性を手に入れられるかというと、それは疑問です。
失敗を恐れずに挑戦し、失敗してもそこから学んで正しい選択をできる人こそ、悟りの境地に到達できるのではないでしょうか。
「回り道も無駄にはならないよ」と、隠者のカードは私たちに語りかけているのかもしれませんね。
