”黒いマントをまとった青年が、倒れた3つのカップを前にして項垂れている”
ウェイト版カップ5は、そのような絵柄が特徴のカードです。
「意中の相手の気持ちを知りたい時にカップ5が出たら、どう解釈すれば良いの?」
そこで今回は、まず、カップ5の基本的な意味やキーワードを紹介した後に、
恋愛関係(片思い・両想い・フリー)別に、意中の相手の気持ちや相手との未来を占う場合の解釈例を詳しく徹底解説していきます。
カップ5の意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
⇒【恋愛関係別】意中の相手の気持ち・相手との未来を占う場合の解釈例
では、詳しく見ていきましょう。
タロットカード「カップ5」の基本的な意味&キーワード
カップのカードは14枚あり、その内の1から10までのカードは物語になっていると言われています。
物語の内容を大ざっぱに言ってしまえば「とある青年の一生」です。
そして、カップはトランプで言うところの「ハート」に当たるので、青年が「愛」を探求する内容になっています。
カップ4で現状に不満を抱いていた青年は、問題から逃げるために旅に出てしまいました。
「今度こそ本当の愛を探してやる!」と意気込む青年ですが、そう上手くはいきません。
期待外れな状況にガッカリしている時、彼に追い打ちをかけるように悲報が届きます。
それは、彼が捨てたパートナーの訃報でした。
ショックを受けた青年は、「僕はやっぱり彼女を愛していたんだ」と気づき絶望します。
もうこの先、青年が幸せになることなど無さそうに思えますが、彼の背後には自立している2つのカップがあります。
この2つのカップは、彼に「まだ希望は残っているよ!」と語りかけているようです。
果たして青年は希望に気づけるのでしょうか?
では、より詳しい「カップ5」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置のキーワード
失望、絶望、落胆、挫折、敗北、後悔、未練、罪悪感、自己嫌悪、悲観、憂鬱、喪失、消失、損失、事故、外傷、死別、離別、失恋、孤独、破綻、裏切り、期待外れ、怒り、放棄、諦め、自信喪失、虚無感、幸せに気づかない
カップ5・正位置は「ネガティブなものに囚われて前を向けない状態」です。
この場合の”ネガティブ”は、「ああしておけば良かった」という、判断を誤ったことに対する後悔が多いです。
例えば…
「あの時恋人と別れていなければ、今は結婚して幸せだったかもしれないのに」
「こんなに早く亡くなってしまうなんて…もっと優しくしておけば良かった」
「もっと真面目に勉強しておけば試験に合格できたのに」
このような感じです。
後悔ばかりしてしまい、「今やるべき事」や「今大切にすべきもの」を忘れてしまいます。
しかし、後悔して立ち止まっていたら、また「なんでもっと頑張らなかったんだろう…」と、後悔する材料が増えてしまうかもしれません。
まずは気持ちを切り替えることに専念してください。
そして同じ失敗を繰り返さないように過去の反省をして、より良い未来へ進むための努力を始めましょう。
逆位置のキーワード
復活、再起、再スタート、希望、チャンス到来、トラウマからの解放、後悔をやめる、キッカケ、奮起、立ち直る、蘇生、復興、修復、復縁、可能性、期待、幸運、身近な幸せ、癒し、休息、新たな局面、前進、怪我の功名
カップ5・逆位置は「後悔に区切りがついて前に進めるようになる状態」です。
トラウマから解放されたり、再起のキッカケとなるような出来事がありそう。
例えば…
「交渉が決裂して悔やんでいたが、それがキッカケでもっと良い条件を提示してくれる会社と契約できた」
「対人関係のストレスで体調を崩して仕事を辞めてしまったが、在宅ワーク可の職場に採用されて心身共に健康になった」
「恋人とは一度別れてしまったが、離れている間に互いの大切さに気づき、以前より愛が深まった」
このような感じです。
気持ちもポジティブになるので、毎日が楽しくなるでしょう。
また、これまで見過ごしていた身近な幸せにも気付ける時です。
細やかな幸せでも、幸せは気付いた分だけ心に良い影響を与えてくれます。
幸せを沢山吸収するために、周囲の様子に気を配るようにしましょう。
恋愛で「相手の気持ち」「相手との未来(行方)」を占う場合の「カップ5」解釈例
恋愛における相手の気持ち、恋愛の未来(行方)に関するタロット占いで「カップ5」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
「片思いの人」、「両想いの人」、「フリーの人」の関係別で記載しているので、ご自身に合ったものを参考にしてくださいね。
正位置の解釈例
片思いの人の場合
相手は今ネガティブな気持ちになっていたり、困難とぶつかっていて余裕が無いようです。
そのためアプローチをしてもスルーされたり、迷惑がられてしまうでしょう。
今はあなたの恋を実らせるために頑張るより、相手の心を癒すことを優先すると良さそう。
相手があなたに相談してくれるようなら、親身になって話を聞いてください。
もしかしたら相手が落ち込んでいる原因は、「過去の恋が忘れられない」というような、あなたにとっては聞きたくないものかもしれません。
それでも感情的にならず、カウンセラーになった気持ちで最後まで話を聞いてあげましょう。
それを最後までやり遂げた時、相手は前向きになるだけでなく、あなたに好印象を抱いてくれますよ。
両思いの人の場合
些細なことで喧嘩になりやすい時期です。
相手は最近落ち込むような出来事が多く、心が不安定になっているようです。
そのためイライラして普段の言動が乱暴になったり、ついあなたに八つ当たりをしてしまうこともありそう。
そのようなことから、あなたも相手に不満を抱き、喧嘩になってしまいます。
こういう時は相手の悪い部分に目が行きがちなので注意しましょう。
喧嘩を減らすためには、相手のイライラの原因をハッキリさせておくことが大切です。
訳も分からず八つ当たりをされるより、原因が分かっていた方があなたの心にも余裕ができます。
落ち込むような出来事があったら、些細なことでもその都度報告するようにしてみては?
人は共感されると落ち着く傾向があるので、相手の気持ちに共感するよう心がけてみてください。
そうすれば相手のイライラも収まり、喧嘩も減ってくるはずです。
もし相手が一人の方が気持ちが落ち着くと言うのであれば、一緒にいる時間を減らすのも良いでしょう。
現在フリーの人の場合
あなた自身が過去の恋愛に未練を残しているので、良い出会いがあってもスルーしてしまいそうです。
せっかく良さそうな人がいても、以前好きだった人と比較して粗探しをしてしまいます。
仮にお付き合いに発展したとしても、やはり現在の恋人と元好きな人を重ねてしまうので不満の多い関係になってしまうでしょう。
まずは未練を自覚して断ち切る努力をしてから、新しい出会いを探してください。
また、あなたの理想が高すぎて出会いに気づけない恐れもあります。
「身の丈に合った理想なのか?」
「現実離れした無茶な理想を持っていないか?」
一度じっくり考えてみてください。
逆位置の解釈例
片思いの人の場合
相手は以前からあなたに興味を持っていたのですが、過去の恋愛で辛い体験をしたせいで消極的になっていたようです。
しかし、最近相手の気持ちが切り替わるような出来事があったようです。
これを機に、相手は少しずつ恋愛に対して前向きになっていくので、あなたにチャンスが到来します。
相手と会話する際には、なるべくポジティブな話題を振ったり、相手を褒めるようにしてみてください。
そうすることで、相手は「過去の辛い恋」を忘れ、「あなたとの明るい未来」を考えてくれるようになるでしょう。
両思いの人の場合
2人の関係に変化がありそうです。
その変化は大局的に見れば良いものなのですが、「2人で末永く幸せになるための変化か?」と問われると微妙なところです。
もし各々の未来にとって別れが必要なのであれば、別れるキッカケとなるような出来事が起こります。
反対に2人一緒にいなければ幸せになれないのであれば、今大きな喧嘩をしていたとしても、仲直りのチャンスが訪れるでしょう。
しかし先述した通り最終的には幸せが待っているので、今はアレコレ考えず流れに身を任せてしまった方が、心の負担は少ないのかもしれません。
現在フリーの人の場合
あなたの気持ちや考え方が変わるような出来事がありそうです。
過去の恋愛に囚われていた人は吹っ切れたり…
高い理想ゆえに出会いを逃していた人は、恋人に求める条件が緩くなったり…
その出来事をきっかけに視野が広がり、これまで見過ごしていた人との恋が始まるでしょう。
もしかしたら「あの人を忘れて良いのだろうか?」とか、「妥協して良いのだろうか?」という葛藤があるかもしれません。
しかし、今は流れに身を任せることが幸せになるためのカギです。
葛藤は無視して、心が軽くなる方へ向かっていきましょう。
まとめ
今回は「小アルカナ・カップ5」の、意中の相手の気持ちや相手との未来の解釈に関するお話でした。
青年はもっと大きな幸せを求めた結果、せっかく手に入れていた幸せを失い絶望してしまいました。
1つの幸せを手に入れても、人間は欲張りなので2つ、3つと、もっと沢山の幸せを求めてしまいがちです。
それで成功する人もいますが、「あそこで満足しておけば良かった」と後悔している人も多いでしょう。
もしかしたら細やかな幸せで満足できる人こそが、本当の幸せ者なのかもしれませんね。