大きな羽を持つ天使が印象的な『節制』のカード。
聖杯の水を混ぜ合わせて調合している姿は、どちらにも偏らない、柔軟な調和を示しているのです。
天使の穏やかな表情からも、平和で落ち着いたイメージですね。
「恋愛」で「相手の気持ち」について占ったとき、この『節制』のカードが出たら、何を意味するのでしょうか。
今回は、『節制』の「恋愛」での意味&キーワード、そして「相手にとって自分はどういう存在?」といった相手の気持ちを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
タロット「節制」恋愛での意味&キーワード
正位置の場合の意味・キーワード
調和/自然体/穏やかな関係/順調/理解しあう/臨機応変/オープンな気持ち/バランスが良い
正位置で出ると、調和がとれた穏やかな関係性を示します。
理解しあえる相手との順調な恋愛が読み取れます。
逆位置の場合の意味・キーワード
バランスが崩れる/自己中心的/一方通行/進展しない/他を受け入れない/感情的になる
逆位置になると、自己本位になり、他者を受け入れないイメージです。
気持ちのバランスが崩れ、関係性がこじれやすい状態です。
恋愛での【相手の気持ち】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、恋愛での「相手の気持ち」に関する相談内容の中でも、特に多い次の5つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 「片思いの相手にとって、私はどういう存在?」
- 「気になる彼と両想いになれる?お付き合いが始まる可能性は?」
- 「交際中の彼は、結婚についてどう思っている?」
- 「交際中の彼、私のこと本当はどう思っているの?」
- 「別れた彼は、復縁についてどう思っている?」
では、順番に見ていきましょう。
「片想いの相手にとって私はどういう存在か」について占う時の解釈例
「あの人にとって私はどんな存在なの?」
お相手の気持ちが、今どういう段階なのか気になりますよね?
「片思いの彼が、私をどう思っているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見てみましょう。
正位置の場合
お相手はあなたのことを「きちんとした人だな」と思っているようですよ。
なかなか好印象です。
あなたとの共通点がたくさんあるようです。
今は「友情」の域かもしれませんが、話は弾みそうですよ。
【ここが解釈のポイント!】
『節制』のカードの天使は器用に水を移し替えています。
バランスの良さと融合させる能力があるのです。
バランスの良さは「心地よさ」につながります。
価値観が似ているので、仲良くなりやすいと言えます。
逆位置の場合
あなたがお相手を気にしすぎているせいでしょうか。
あなたのことを「よくわからない人」だと思っているようです。
急に距離を縮めようとせず、自然な態度で接してください。
お相手は、穏やかで安定した人間関係を求めているようですよ。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置だと「身勝手」「不安定さ」が目立ってきます。
相談者が意識し過ぎていて、態度がちぐはぐに見えているようです。
相談者が自然体でいることで、徐々に理解してくれます。
「気になる彼と両想いになれるか」を占う時の解釈例
「好きだと伝えてもいいのかな」
「付き合ってほしいと言われたら?」
恋愛で一番ドキドキする時期かもしれませんね。
「片想いから両想いへ進む可能性があるのか」、「お付き合いできる可能性があるのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
お相手はあなたとは「気が合う」と感じているようです。
今の関係を一歩進めるには、「相手に歩調を合わせる」こと。
いきなり燃え上がる恋愛ではなく、徐々に育てて行くイメージです。
友情が恋愛に発展する可能性が高い2人です。
【ここが解釈のポイント!】
2人はうまくバランスをとっている状態です。
急にバランスを崩すような言動は避け、今の良い関係性からゆっくり発展させていくことが大事です。
カードに描かれた道の先には光がありますので、2人の関係性は恋愛に発展すると読んでよいでしょう。
逆位置の場合
お相手の状況を第一に考えましょう。
あなただけが盛り上がって、性急に思いを伝えるようなことはNGです。
自分勝手な人だなと思われてしまいますよ。
ゆっくりと穏やかな関係性を作り上げてください。
【ここが解釈のポイント!】
すぐに両想いでお付き合いが始まるという状態ではありません。
相手の中ではまだ、相談者は「色々な出来事の中のひとつ」でしかありません。
いきなり「恋愛」をぶつけられても、よくは思われないでしょう。
まずは信頼関係を作ることが大切です。
「交際中の彼は、結婚についてどう思っているか」を占う時の解釈例
お付き合いが順調なら、「結婚」もどうなるのか気になりますよね。
「付き合っている相手が、結婚についてどう考えているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきましょう。
正位置の場合
堅実な恋愛を育んでいるステキなカップルですね。
お相手も「このままずっと一緒にいたい」と将来を考えているようですよ。
お互いに「向こうはどう思ってるんだろう?」と相手を気にしてしまうタイプ。
結婚についてはどちらかが先導するより、2人で進めていくような形にしましょう。
【ここが解釈のポイント!】
カードに描かれた天使の持つカップは、2つのもの(水)を融合させています。
融合させて新しいものを生み出しているかのよう。
それは「結婚」を思わせます。
大きく広げた天使の羽、その天使の白い服も、隠しごとのないオープンな気持ちを示します。
逆位置の場合
もともと気の合う2人ですが、別々の人間なので、価値観が違うのは当然です。
お互い相手に合わせようとして、我慢していることはないですか。
一生を共にするなら、決定的な価値観の違いがあると難しくなります。
ささいな意見の違いなら、感情的にならずに話し合いを。
お互いの存在を大切にできるのであれば、結婚の話も現実的なものになってきますよ。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置で出るときは、自分以外の価値観を拒否していることがあります。
自分の意見を言わずに、一方的に相手を悪者にしていたりします。
結婚はお互いにうまく融合できなければ、成り立ちません。
相手の存在を当たり前でなく、ありがたいものと感じなければ難しいでしょう。
「交際中の彼が、私の事を本当はどう思っているか」を占う時の解釈例
「最近何だかそっけない」
「ケンカが増えたな…」
など上手くいかない時、気持ちが離れてしまったのではないかと心配になりますよね。
「あなたの事を本当はどう思っているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
お相手はあなたを信頼して安らぎを感じています。
恋の始まりのときめきが少なくなったからといって、あなたに冷めているわけではありません。
将来のことも考え始めています。
あなたにどう思われるか気になっているのかもしれません。
ゆっくり話す時間を作って、お相手の気持ちを汲み取ってあげてください。
【ここが解釈のポイント!】
相談者を天使に見立てると、「穏やかさ」と「バランスのとれた安心感」を感じています。
2人の穏やかな生活に、相談者は「気持ちが冷めたのかも」と感じているようですが、平和が当たり前すぎているのでしょう。
平和の中に幸せがあるのです。
相手の気持ちを大事にすべき時と考えます。
逆位置の場合
マンネリ気味で、お互いに思いやりが、足りなくなっていませんか。
相手を責めたくなる時は、自分も同じ態度を相手にしていることが多いものです。
今はすれ違いが多くなっている時期のようです。
意識して会話を増やして、お相手のことを理解するようにしてください。
【ここが解釈のポイント!】
相手の中で色々なバランスが崩れている状態です。
相談者に意固地になっているようです。
そのことに相談者が反応して拒否してしまうと、ますます溝が深まるでしょう。
相談者が相手の気持ちを和ませられると、落ち着きそうです。
「別れた彼が、復縁についてどう思っているか」を占う時の解釈例
別れてしまったけど、やっぱり忘れられない。
切ない思いでいっぱいですね。
復縁を望んだら、あの人も応えてくれるのでしょうか?
「復縁について、相手がどう思っているか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
あなたに多少未練があったとしても、お相手は今の関係性で満足している様子です。
ただ、話は聞いてくれそうです。
いきなり突っぱねるようなことはしません。
話しかける時は、お相手の事情もよく考えた上で、気持ちを押し付けないように注意してください。
【ここが解釈のポイント!】
天使の持つカップの水がこぼれずに注がれているように、相手は人の気持ちを無視したりしません。
ただし、急に言われても、恋愛の気分を復活させるのは難しいので、ゆっくり相手のペースで話しかけるようアドバイスします。
穏やかな友情から復縁につながる可能性があります。
逆位置の場合
お相手はあなたの気持ちに応えようとはしないでしょう。
好きか嫌いかということではなく、「今は受け入れられない」様子です。
焦って気持ちをぶつけてしまうと、さらにかたくなに受け入れようとしなくなります。
復縁への道のりはかなり遠いでしょう。
時間をかける覚悟があるなら、まずはお相手の「気持ちの安らぐ話し相手」になりましょう。
【ここが解釈のポイント!】
相手は相談者の気持ちを受け入れられない時期でしょう。
調和のとれている正位置から逆位置になると、拒絶に近い状態になります。
相談者も諦めてしまう可能性があります。
復縁を望む気持ちが強いのであれば、復縁以前に心を開いてもらうようにアドバイスします。
まとめ
『節制』のカードは「中庸」の大切さを教えてくれます。
バランスをとって、偏らず、自然体でいることは、実は難しいことなのです。
正位置で読むときは、「滞りがない」「調和」を表します。
偏りなく自然体でいること、そして心をオープンにして視野を広く持ちましょう。
順調に進む恋愛を感じられる時です。
逆位置で読むときは、「バランスが崩れる」方向へ動いています。
自分本位にならず、かといって我慢ばかりせず、感情のコントロールが必要な時です。
自分も相手も同じように尊重してくださいね。
参考になるアドバイスがあれば、ぜひ心に留めておいてくださいね。