学校を出て社会人としてフルタイムで働いている人であれば、生活の大半を占めているのが「お仕事」。
そのため、占いでお仕事の悩みを相談される方も多くいます。
そのお仕事の悩み相談の中で、出てきたタロットカードの意味や解釈を解説していきます。
今回のカードは「正義」。
「正義」の「仕事」での基本的な意味、人間関係や転職・適職などを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
タロット「正義」が表す意味
左手には物事を判断し裁くための剣を持ち、右手には公平さを表す天秤を持った女性の裁判官が描かれています。
女性ではありますが、能動的なことを示す赤い服をまとっていることで、男性的な行動や考えをしていることを表しています。
また青い剣は、物事を感情ではなく、原因と結果という事実をもとに、公平公正かつ合理的な判断をすることを表しています。
生まれ育った環境や、所属している組織などによって正義の定義は違います。
片方から見たら正しく感じても、別の視点で見ると間違いであると感じることは多々あります。
そんな、様々な正義の定義を天秤でバランスをはかりながら、丁度よい落としどころはどこかを常に見定めているカードです。
【仕事】での「正義」の意味&キーワード
仕事での『正義』の意味も基本は「バランスをはかりながら丁度よい落としどころをさだめる」といったイメージになります。
正位置の場合の意味&キーワード
正当な報酬・正当な評価・正しい判断・安定・公平・両立・責任・現状維持・バランスをとる
バランスが取れていて、ちょうどよい落としどころにあると捉えています。
そのため、仕事に対して公正で公平な報酬であり、評価であり、取引といった意味で解釈されます。
また、二つの事柄のバランスが取れているとも取れるので、安定や副業との両立や生活との両立といった意味もあります。
安定しているがゆえに、目立った飛躍や落ちることもありませんが、変わらないという意味でもあるため、現状維持というイメージもあります。
また、人や立場によって正義の定義が違うように、置かれている状況によって
逆位置の場合のキーワード
不当な報酬・不公平・不正・決断できない・責任の放棄・矛盾・バランスが取れていない
バランスが取れずに、ちょうどよい落としどころに落とせないと捉えています。
そのため、仕事に対してどちらかというとマイナス方向に偏った報酬や評価、いわゆるブラックな職場といった意味に繋がります。
また取引といった場合では不正取引や、自分だけが得をするような意味で取ることが多く、ズルをせずに誠実であるようにといった警告で出るカードでもあります。
【仕事】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、仕事に関する相談内容の中でも、特に聞かれる次の4つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
では順番に見ていきましょう。
「転職」について占う時の解釈例
今の仕事が辛くて転職したい!と思うこともありますよね?
「転職しようと思っていますが、転職するべきかしないべきか教えてください」
といった、シンプルに転職が良いか悪いかを占うときの解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
今の仕事でも評価されていますが、転職すれば、さらに自分の実力に見合った仕事内容で正当な報酬を得られる仕事につけそうです。
また、副業などでも両立できそうではあるので、副業として初めて見るのもよいでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
正位置なので、できると判断していますが、飛び切り良いというよりは、自分の実力とバランスが取れている自分の条件に合った仕事が見つかる、といった意味合いになります。
逆位置の場合
実力を認めてもらえなかったり、自分に不向きな仕事を選んでしまいそうです。
また、場合によっては転職先がブラック企業の可能性もあります。
自分の実力を冷静に評価しながら、自分に見合った職場を選べるように、今は慎重になりましょう。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置なので向かないと判断しています。
自分の実力とバランスが取れていない、冷静に判断できないと捉えています。
「冷静に判断するように」という警告としても表れます。
「適職は何か」を占う時の解釈例
就職や転職で悩んでいる中で、「自分の適職はなんだろう?」悩む方も多くいます。
そんなときに『正義』が出たときの解釈例です。
就職を考える時期に自分の適職を考えるひとつの情報として占う場合、大アルカナ22枚で正位置のみで占います。
「就職の時にどんな職業が自分に向いているか悩んでいます。参考にしたいので適職を教えてください。」
といったシンプルに「適職が何か」を占う場合を見てみましょう。
解釈例と解釈のポイント
法律の下に公正、公平な判断をすることを得意としているので弁護士や裁判官、司法書士などの法律に関係している職業に適しています。
また、場を安定させることも得意としていますので、警察官や警備員といった仕事にも向いているでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
安定と公正、公平性を保つことが必要な職業からイメージしています。
特に法律関係であれば、弁護士のバッジに使われている天秤など実際にその立場を表すものとして描かれています。
ただし、適職の場合は相談者の今までしてきたことや興味のあることも重要になってきます。
たとえ適しているといっても、興味が持てなければ続かないことも多いので、あくまで参考程度にして「何か思い当たることがないか」「他に興味のあることがないか」と、相談者の想いを引き出してみるきっかけにしましょう。
転職時に「今の仕事が適職か」を占う時の解釈例
転職を考えているときに、自分の適職は何なのかを考えて「実際、今の仕事が自分に適しているのかいないのか」と悩むこともあります。
こちらは、大アルカナのみといった制約はありません。
「転職したいと考えているのですが、なんとなく今の仕事が自分に合っていない気がします。今の仕事は自分に適しているのでしょうか?」といった相談の時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
仕事とプライベートや自分の実力と報酬など、すべてにおいて程よいバランスの取れた良い環境なのではないでしょうか。
目立った飛躍はなくとも、成長に応じた報酬や役職を得ることもできそうです。
少し不安に思うことがあったら、今までの仕事内容や結果を振り返ってみましょう。
感情的にならずに「どんなことがあったのか」を客観的に振り返ってみることで、「これから先をどうしていきたいのか」を考えてみるのも良いでしょう。
その中で、自分が正しいと思う選択をすることが大切です。
【ここが解釈のポイント!】
バランスが取れている状態ととらえているので、適職であると判断しています。
ですが、「過去に行ったことからの成果や、立場に応じたバランスの取れた状態」「正しい判断」を指すカードなので、客観的かつ冷静に振り返って一度整理してから「適職であるかそうではないか」を判断すれば、その自分自身の判断が正解であるとカードは伝えています。
逆位置の場合
今の仕事や、仕事内容が向いていないのかもしれません。
また、正当な報酬が払われていなかったり、正しく評価をされていない可能性もあるでしょう。
向いていないと自分でも感じているのなら、転職を考えてみても良いでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
バランスを欠いているため向いていないと判断しています。
特に忙しく重責なのに、給料が安いことや全く出世できていない、仕事が忙しすぎてプライベートが犠牲になっているなど、自分の重視したい価値観と合っていない、偏っていると解釈しています。
「仕事の成果」を占う時の解釈例
「今の仕事が成功するか、また評価されるか」といったことが気になることもあるでしょう。
「今度の仕事は成功しますか?」という内容を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
今かかえている仕事は、大きな問題もなくスムーズに進んでいきそうです。
仕事に対して最後まで責任感を持ってやりぬくことで、成功できるでしょう。
大成功ではないですが、努力に見合った成果を得られます。
【ここが解釈のポイント!】
正位置なので「成功する」と解釈しますが、「努力=成果」であり、「すべて均衡が保たれている状態」との解釈もしています。
また、物事の判断に責任を持つ「正義」カードの性質から、「責任を持つ」という側面もあります。
そのことから、「責任をもってやりぬく」と解釈しています。
逆位置の場合
仕事の成果が、なかなか出ないかもしれません。
また、どれだけ努力をしても評価されない時かもしれません。
結果だけにとらわれるのではなく、過程を大事にしていくとよいでしょう。
また、体調を崩してしまう程の激務である場合は、周りに相談しながら、冷静な判断ができるようにバランスを取って仕事をしていきましょう。
場合によっては、実力がないのに見せかけだけのつじつま合わせが、結果的にバレて失敗してしまうかもしれません。
今は誠実な対応が求められています。
【ここが解釈のポイント!】
周りが正当に判断していない場合と、自分自身が正当ではない場合があります。
前者の場合は、結果よりも過程を大切にしながら、度が過ぎれば無理をしないようにすることが肝要です。
後者の場合は、不正を働かないように、誠実に、責任感を持つことが大切であるとアドバイスしていきましょう。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例
仕事は一人で成り立つものではありません。
職場の人間関係や取引先の担当との関係など、人と関わる以上、悩むことも多くあります。
そんな職場での人間関係について占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
お互いを尊重しあえる、とても良い関係が築けているでしょう。
励ましあい、時には厳しく、時には優しく、ONとOFFがバランスの取れた関係なのではないでしょうか。
取引先の相手の場合は、お互いにメリットのある良い取引ができ、信頼関係も築けています。
【ここが解釈のポイント!】
「必要なものを必要なところへ過不足なく」といったイメージの強い「正義」のカードなので、必要であれば厳しくもあり、優しくもあるといった解釈になります。
ただし、「恋人」のカードのバランスに比べれば、もう少し感情的ではなくビジネスライクな側面があります。
逆位置の場合
周りの人や自分自身が、人によって態度が変わったり、他人の贔屓があるのかもしれません。
また、価値観の違いからうまくいかなくなっているのかもしれません。
本質的にはバランスをとることができるはずなので、価値観をすり合わせていったり、公平な態度をとるようにしていきましょう。
【ここが解釈のポイント!】
バランスを欠いているという解釈から、人への態度が偏る、価値観が偏るというイメージです。
人への態度も、価値観も、常に公平性を保つということを心がけることで、正位置の方向性へ変化していけます。
まとめ
正義は「様々な正義の定義を天秤でバランスをはかりながら、丁度よい落としどころはどこかを常に見定めている」カードです。
正義はある意味で人や立場、会社それぞれの「正解」ともいえるかもしれません。
自分の正解だけでなく、周りの正解を見つめながら、過不足なくみんなが納得できる正解を常に模索するカードと言えるかもしれませんね。