ウエイト版タロットカードの「ペンタクルの5」には、貧困や病気を抱えた2人の人物が教会の前を通り過ぎていく姿が描かれています。
教会のステンドグラスの窓には見向きもせず、雪の中をつらそうに歩いている2人のカードです。
「意中の相手の気持ちを知りたい時に、このペンタクルの5が出たら、どう解釈すれば良いの？」
「復縁できるかどうかを占う時にペンタクルの5が出たら、どういう意味？」
今回はそういう方に向けて、まず、ペンタクルの5の基本的な意味やキーワードを紹介した後に、恋愛関係（片思い・両想い・フリー）別に、意中の相手の気持ちや相手との未来を占う場合、復縁を占う場合の解釈例を詳しく徹底解説していきます。
ペンタクルの5の意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
⇒【恋愛関係別】意中の相手の気持ち・相手との未来を占う場合の解釈例
では、詳しく見ていきましょう。
タロット「ペンタクル5」の基本的な意味＆キーワード
ペンタクルのカードは14枚あり、1から10までのカードは物語になっていると言われています。
物語の内容を大ざっぱに言ってしまえば「とある青年の一生」です。
才能も認められ、成果が上がり、地位も報酬も得ることができた状態のペンタクル4。
しかし、得たものを抱え込み、周りと分かち合うことができませんでした。
物質的な豊かさは手に入れましたが、心は貧しくなっていたのです。
大事に抱え込んでいた財産を失い、健康や仕事も失うことに。
それでもプライドが邪魔するのか、助けを求めることが出来ず、苦難が続きます。
何が大事であったか、痛切に感じることになるのです。
では、より詳しい「ペンタクルの5」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置の意味＆キーワード
貧困／厳しい状況／失業／体調を崩す／行き詰る／困難／よりどころがない／拒絶
ペンタクルの5は、物質的にも身体的にも貧しい状況を表します。
カードに描かれている人物は貧しく、身体も不自由そうです。
対照的に、人物の上には温かな明かりのステンドグラスの窓。
助けを求めれば、受け入れてもらえるかもしれませんが、2人は見向きもしません。
「何もかもどん底」と下を向いているため、何の可能性も信じられないのでしょう。
逆位置の意味＆キーワード
混乱／改善の兆し／受け入れる／助けを求める／治療／支援／避難場所／回復
逆位置でも正位置と基本的には意味は同じです。
逆境に陥り、混乱します。
ただ正位置の時間が少し進み、少しずつ希望の光が見えてくる感じです。
経済的な貧困も助けが得られ、一時的に回復が望めます。
物質的、身体的、精神的に失ってしまったものを「有難いものだったのだ」と痛感することでしょう。
恋愛で「相手の気持ち」「相手との未来（行方）」を占う時の解釈例
恋愛における相手の気持ち、恋愛の未来（行方）に関するタロット占いで「ペンタクルの5」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
「片思いの人」、「両想いの人」、「フリーの人」の関係別で記載しているので、ご自身に合ったものを参考にしてくださいね。
正位置の解釈例
片思いの人の場合
お相手は気持ちが沈んでいる時期なのでしょう。
体調面や経済的な悩みの可能性が高そうです。
なので、恋愛に気乗りはしませんし、あなたの思いにも気が付かないかもしれません。
悩みのせいで孤独を感じています。
安易にお相手の気持ちに踏み込むのは良くありませんが、話を聞いてあげられる立場であるなら話し相手になってあげてください。
「受け入れてもらえた」ということでお相手は救われた気がするでしょう。
今は恋愛を進めるより、お相手のケアを重視することです。
【ここが解釈のポイント】
正位置が相手の状況だとすると、かなり苦境に立たされているのでしょう。
カードの人物は雪の中を裸足と松葉杖で歩かなければならないほど、貧乏です。
実際にけがや病気のこともありますし、ペンタクルですのでお金に困っているのかもしれません。
彼らの貧乏な姿は「心」がすさんでいる状況を表しているとも言えます。
そのような時期に恋愛に気が向くとは思えません。
しかし、つらい時期だからこそ、相談者の温かい気持ちを有難く感じることもあるでしょう。
ひとまず、相手のつらい状況を理解し、支えとなれるとよいと思います。
両思いの人の場合
関係が「冷えた」と感じていることでしょう。
経済的な揉め事もあるのではないでしょうか。
お互いに相手に「受け入れてもらえない」「受け入れられない」と思っているかもしれません。
今が一番苦しい時期です。
お相手とこの苦境を乗り越える覚悟がありますか。
努力して乗り越えるに値する人なのかどうか、惰性で付き合っていないか自分に問いかけましょう。
乗り越えようと思うなら、出来るだけお相手に温かく接してみましょう
ある意味「今がどん底」ですので、やれることはやってみるのも手ではあります。
しかし、あなたが自分を犠牲にしてまでがんばることはありませんよ。
【ここが解釈のポイント】
「5」は変化を表す数字です。
安定していたものも変化をし、壊れたり、失ったりすることもあります。
カードの印象通り、2人の状況は暗く、つらいようです。
はっきりと決断して別れるわけでもなく、諦めの気持ちで続けているだけというケースも多いカードです。
貧しい人物が描かれていますので、経済的な心配事が持ち上がっているのかもしれません。
2人は明るいステンドグラスの窓を見てはいません。
この先の希望を見いだせていないのでしょう。
難しい時期ではありますが、終わりにしたくないのであれば、思いやりを持って相手と接することです。
現在フリーの人の場合
「何をやっても上手くいかない」と思ってしまう時期かもしれません。
「自分なんて」と卑下する気持ちもありそうです。
上手くいかないのは一時的であるということを思い出しましょう。
ましてや自分を蔑むこともありませんよ。
恋愛の面でもチャンスに乏しい時期ですので、本物の恋愛を見つけるのは難しいでしょう。
経済的な問題を抱えている人を引き寄せてしまう可能性もあるので、今は相手がいないことを嘆くより、穏やかな自分の時間に感謝しましょう。
【ここが解釈のポイント】
カードの人物たちのように今は気持ちも荒んでいます。
寒く雪の降る景色は暗く、周りの状況も恋愛ムードとは遠そうです。
それでも、自分を蔑んだり、必要以上に「不幸」と思い込まないようにしたいものです。
カードには人物が2人描かれています。
相談者とこれからの相手だとすると、2人とも貧しく、身体も悪い様子ですので、良くない相手と道連れになってしまう可能性があります。
今は相手を探すより、相談者が悪い状態から脱することをすすめます。
逆位置の解釈例
片思いの人の場合
気になるお相手と上手くいかず、諦めムードで過ごしていたかもしれませんね。
ちょっと明るい兆しが見えてきました。
少しずつお相手があなたのことを気にかけてくれる場面が出てきます。
お相手のやさしさに心が温まる思いでしょう。
まだまだ恋愛には遠い感触ですので、焦らないようにしてください。
ゆっくり仲を深めていくことです。
思いやりを持って接することを忘れずに。
【ここが解釈のポイント】
逆位置では正位置のどん底より少し状況が好転します。
「ちょっと距離が縮まったかも」と思えることが出てくるでしょう。
なかなか相手と上手くいかなかった分、小さなことでも嬉しく感じられます。
ステンドグラスの窓以外は暗い状況が描かれているので、すぐに両想いというわけにはいかないと思います。
ただ、相手の身辺もよい状況になってきて、相談者のことを前向きにとらえることができそうです。
両思いの人の場合
2人は別れを覚悟していたのではないでしょうか？
それほど状況は悪化しており、関係性も冷えていました。
しかし、今になって2人の仲が「回復しつつある」ことを感じているのではないですか？
仲直りできたり、わだかまりが解消したり、気持ちが通じて明るさが出てきました。
ただ、これは一時的である可能性があります。
関係を継続させたいなら、お互いに思いやりを持って協力することです。
困難を乗り越えた後は絆も深まるでしょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置であっても厳しい状況であることに変わりありません。
お互いがお互いに失望し、関係性を絶望視していたでしょう。
正位置より少しだけ「もしかしたら」と期待できる場面が出てきます。
カードに描かれたステンドグラスの明るさに気が付いた感じです。
でもまだ気が付いただけ。
カードに描かれた人物たちは同じ状況です。
2人が協力し合って苦境を抜け出すことを選択しないと、先の見通しは立ちません。
現在フリーの人の場合
今まで「恋愛には縁がない」「孤独だ」と思っていた人は何かしらの希望が見えてきそうです。
素直に周りの人に「恋人募集中」であることを伝えてみてはいかがでしょう。
自分の知らない環境から思わぬ恋愛が見つかるかもしれません。
周りにアピールしないと案外気が付いてもらえないものです。
「言ってくれれば、いい人を紹介したのに」なんてことも。
自分の知っている人の中から探すのでは範囲が狭く、可能性が狭まってしまいます。
信頼できる人に相談してみましょう。
精神的にも安らげる温かな人と出会えそうですよ。
【ここが解釈のポイント】
変化を表す「5」のカード。
現在、恋人はいませんから、何かしらの動きはありそうです。
ただこのペンタクルの5のカードは「孤独」が表現されており、自分一人で恋人を探すのは難しいと感じます。
ステンドグラスの明るさは助けを求めてよいということでしょう。
1人で孤独を感じながら待っているより、誰かしらに間に立ってもらうとよさそうです。
自分なんてと卑下する気持ちがあると、出会いも遠のきます。
「復縁できるかどうか」を占う場合の解釈例
さて、復縁できるかどうかを占う時に「ペンタクルの5」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例を見ていきましょう。
正位置の解釈例
お相手にとっても別れのダメージが大きいようです。
あなたも精神的にかなり参っているのではないでしょうか？
今は打ちひしがれた気持ちでいっぱいで、前向きな考え方ができません。
それはお相手も同じようです。
もう少し気持ちが落ち着くまで、復縁を待ってはいかがでしょうか。
とはいえ、すっぱり断ち切って諦めるには早すぎるので、最低限の連絡だけは途切れないようにしておくとよいでしょう。
今の冷え切った状況に温かみが戻ってくるのを待ちましょう。
【ここが解釈のポイント】
復縁に関して正位置で現れると、2人ともボロボロの精神状態であることが示されます。
その状態から修復を目指すのはかなり難儀と言えます。
カードには2人の人物が描かれていますので、まだこの状況や問題は2人の共通のものであることが分かります。
全く離れてしまったわけではないということです。
連絡を取り合いながら、自分に余裕ができるまで待つのがよいでしょう。
いつか雪は止みます。
ここを乗り越えられれば、復縁の可能性も出てきます。
逆位置の解釈例
「どうにもならない」と諦めきっていた状況に変化が出てきそうです。
お相手の気持ちにも少しゆとりが出てきました。
まだ恋愛モードではありませんが、お互いの状況（経済的、体調面など）が少し好転したことで、相手のことを思いやることが出来るようになったようです。
これをきっかけに復縁への話も進む可能性があります。
そうは言っても、なかなかすんなりとは行きません。
あくまでも一時的、ほんの少しの光が見えた感じです。
復縁を望むのであれば、相手のことを理解する難しさを乗り越えてください。
【ここが解釈のポイント】
逆位置では、正位置のどん底よりは少し可能性が見えてきたところといった感じです。
ですが、その明るさも一時的。
それをきっかけに前向きに進められるかがポイントでしょう。
気持ちが荒んだままでは復縁はできません。
素直に相手に「一緒にいて欲しい」ことを伝えるのも大切です。
思いやりの気持ちが持てるか、相手を理解しようと努力できるか。
ここを乗り越えることができれば、復縁への道も開けてきます。
まとめ
今回は「ペンタクルの5」の、意中の相手の気持ちや相手との未来、そして復縁の解釈に関するお話でした。
あなたの悩みに参考になるアドバイスはありましたか？
ペンタクルの5のカードは、ぱっと見でも苦難がわかる厳しい状況を表すカードです。
正位置で現れると、絵柄の通り、困難の真っただ中にいることを示します。
どんなにつらい時期でも、いつか吹雪が止み、雪も溶けます。
自暴自棄にならず、助けを求めることが必要です。
逆位置であっても、正位置と基本的には同じです。
正位置より時間が経って、少し改善や救いとなる手段が見えてきました。
しかし、一時的である可能性があり、まだ安心できません。
正逆どちらであっても、今あるものに感謝の気持ちを持ち、絶望せず、ヘルプを求めることです。
このメッセージが、次のステップに進むためのきっかけになりますように。
