ウエイト版タロットカードの「ペンタクルの4」には、がっちり金貨を抱えている人物が描かれています。
表情も硬く、盗られまいと必死なようですね。
周りを見る余裕もない、そんな状況が見て取れるカードです。
「仕事のことを占ったら、このペンタクルの4が出た。解釈を深く知りたい」
今回はそういう方に向けて、まずペンタクルの4の基本的な意味やキーワードを紹介した後に、仕事での人間関係、転職や仕事運など仕事について占う場合の解釈例を詳しく紹介していきます。
ペンタクルの4の意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
では、詳しく見ていきましょう。
タロット「ペンタクル4」の基本的な意味&キーワード
ペンタクルのカードは14枚あり、1から10までのカードは物語になっていると言われています。
物語の内容を大ざっぱに言ってしまえば「とある青年の一生」です。
ペンタクル3の地では、周りの人と協力し、きちんとした計画のもと、大きな成果を上げることが出来ました。
自分の実力もだいぶ認められるようになってきたのです。
堅実に才能を磨いてきた甲斐がありました。
才能も認められ、成果が上がり、地位も報酬も得ることができた状態のペンタクル4。
ですが、今度は手に入れたものをキープすることだけに気持ちが集中してしまいました。
今あるものを手放したくない一心で、身も心も固まってしまったのです。
では、より詳しい「ペンタクルの4」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置の意味&キーワード
ペンタクルの4は「自分の持っているものをしっかり守りたい」という姿です。
背景の町並みは豊かそうなので、この人物も困っているようには見えません。
それでも自分の持っている資産をがっちり抱え込み、失うことを恐れているようです。
安定は得られるかもしれませんが、刺激や変化が足りず、周りから取り残されてしまう可能性もあります。
逆位置の意味&キーワード
逆位置になると、正位置での「安定」が行き過ぎるようです。
現状に執着するあまり、相手や周りにも自分のやり方を押し付けるようになります。
悪く言えば、支配下に置いて自分の思い通りに動いてほしいのです。
ペンタクルは実際の経済的な意味もありますので、自分の所有物を人に分け与える事が出来ず、強欲だと思われ、人に去られてしまいそうです。
資産を守るためには、安定も大切ですが、必要な時に使ってこそ、資産は価値があると言えるでしょう。
「仕事」について占う時の「ペンタクル4」解釈例
次は、仕事の事を占う時に「ペンタクルの4」が出た場合の解釈例を、
- 仕事運
- 職場での人間関係
- 転職
について、正位置と逆位置それぞれ見ていきましょう。
正位置の解釈例
仕事運とアドバイス
あなたの堅実なところが今の仕事に活かされているのでしょう。
ミスも少なく、きちんと管理された仕事ぶりは安心感があります。
大きな賭けにはでませんが、実力も業績も積み上げてきましたね。
一朝一夕に出来ることではありませんから、あなたの努力は大したものです。
コツコツと同じ作業を続けるような仕事が向いていますが、お金を扱う経理部門もよいでしょう。
安定した仕事ぶりがあなたの長所ですが、効率化や他の人のアイディアも取り入れてください。
より業務が楽しくはかどりますよ。
【ここが解釈のポイント】
安定を表す「4」と現実的、経済的なものを表す「ペンタクル」。
仕事の面では着実に実績を残し、安定した仕事ぶりであることが分かります。
実際のお金を扱う部門にも向いていると言えます。
カードの背景は豊かな街が描かれていますので、仕事の将来も明るそうです。
ただ、今はその街に背を向けており、見えてはいません。
目の前のことに専念しがちで、視野が少し狭くなっているのかもしれません。
周りに目を向けて、豊かさを共有するようにすると相談者自身も楽になれます。
職場での人間関係
安定した人間関係が続けられているようです。
いつものメンバーといつもの会話、いつものランチ、いつも同じ仕事の進め方……。
それも、もちろんよいのですが、他の人を寄せ付けない雰囲気になっていたら損ですよ。
いつものメンバーで仕事をするのは楽ですし、スムーズかもしれません。
しかし、時には別の人と意見交換したり、別のチームと交流するのも視野が広がります。
オープンな気持ちで色々な人と仕事を楽しみましょう。
あなたのしっかりした性格はどこでも信頼されます。
【ここが解釈のポイント】
安定を表すということは「変化を好まない」ということでもあります。
カードの人物は今あるものを失いたくないのか、動こうとしません。
背景に描かれているような賑やかで豊かな街は目に入っていないのです。
頑固そうな表情と硬い石でできたような椅子に座っていることからも、人を寄せ付けないところがあります。
賑やかな街に出かけて、別の視点で人々と関われるようになると、仕事にも良い影響が出ることでしょう。
転職
あなたは正当な評価を求めるタイプです。
今の職場でもあなたは重宝されていますし、成績も残せていることと思います。
それでも「もっと評価されたい」「他の会社に比べるとお給料が少ない」と思うのであれば、転職もよい選択肢です。
実績も積み上げてきましたし、貯金もそこそこ貯まってきたのではないでしょうか。
退職したらすぐにお金に困るというような状況ではないはず。
安定を求める気持ちも強いので、転職は勇気のいる行動だと思いますが、転職活動するだけなら、何も失うことはありません。
今すぐに転職ということでなくても、自分に見合う職場を探してみてはいかがでしょうか。
準備が整ったら行動しましょう。
【ここが解釈のポイント】
現状維持が得意なペンタクル4のカード。
転職は望まないような気がしますが、評価(特に給与面)にはシビアなので、正当な評価でないと感じると転職を考えるようになるでしょう。
今までの確かな実績とある程度の資金は貯めてありそうです。
いきなり博打に出るタイプではないので、計画して転職する分には問題ありません。
ただ、どうしても一歩踏み出すのに躊躇してしまいそうなので、転職の情報を集めるところから始めるとよいでしょう。
正当な評価を求めてよいことを伝えます。
逆位置の解釈例
仕事運とアドバイス
あなたはもともと安定した仕事内容や環境を好む傾向があります。
昇進を狙うより、今の地位を守りたいと思っているのではないでしょうか。
現状維持と保身が強すぎると、今の地位すら失う可能性もあります。
慣れ親しんだことに固執してしまうと、新しいことを取り入れられなくなります。
まだ小さくまとまるには早すぎますよ。
変化についていくことも仕事の上では大事なことです。
最新の情報をキャッチする、別のやり方をしている人を参考にしてみるなど、新鮮な気持ちで仕事に取り組んでみてください。
【ここが解釈のポイント】
逆位置ですので、安定を求め、現状にしがみつこうとします。
頑なな態度は周囲からも反感を買う可能性があります。
足場が固まっているのなら、それ以上を求めてもよいのです。
変化を恐れてばかりだと、仕事そのものもつまらなくなってきます。
特に変化の速い時代ですから、新しいことを取り入れなければ取り残されてしまいます。
自分の仕事を取られまいと壁を作るより、周りの人と仕事や技術をシェアした方が結果的に安定を得られるでしょう。
職場での人間関係
いつもの仲間が何となくまとまりがないように感じたり、足の引っ張り合いになる関係になってしまったりしそうです。
「もったいない」気持ちも強い時期ですので、お祝いや飲み会を金銭的な理由で断ったりしていませんか?
お金だけでなく労力や時間、自分のスキルなども人に与えることを惜しんでいるようです。
自分の利益だけを考えて行動するのはやめましょう。
無駄な出費は抑えるべきですが、出し惜しみばかりしていると「ケチな人」という印象になってしまいます。
ここぞという時は自分の持っているものを差し出してください。
巡り巡ってあなたへの感謝や信頼として帰ってきますよ。
【ここが解釈のポイント】
安定や所有を表すカードですが、逆位置なので、自分の利益優先になっているようです。
自分の所有しているものは手放したくないのでしょう。
人にはそれが「強欲」と映ります。
必要な時にはお金でも自分の能力でも使うべきです。
カードの人物は、背景に描かれた豊かな街を背にしているので気が付いていませんが、ここでは豊かな街は豊かな人間関係を表しています。
お金(能力)は使ってこそ真価を発揮するのです。
転職
今の職場が自分にとって「面白くない」のであれば、動くことを考えてもよいでしょう。
ただし、給与の面だけで転職先を決めたり、見栄でかっこいい職場を選ばないようにしてください。
今のあなたは何か偏ったものに固執しているようです。
特に条件や金銭的な面に目が行きがちです。
よくよく見たら、給与は良くても福利厚生がよくない、何かと外に出る機会や人に会う機会が多く散財しがち、通勤が遠くて疲れてしまい外食が増えるなど、気が付かなかった「思わぬ出費」もありそうです。
自分にとって成長できる、楽しいと思える仕事を探すのがポイントです。
【ここが解釈のポイント】
経済的な面に執着しているようです。
転職を考えたのも、もっと給与のいい仕事があるはずと考えたからかもしれません。
もしくは転職について相談はしていても、現状を変える気が全くないことも考えられます。
利益優先でよい職場を選べなかったり、現状維持にこだわって成長の機会を失ったりと判断を誤りそうな気配です。
固執する気持ちに気が付いてもらうことです。
なぜ固執してしまうのか、しがみつくべきことなのか、それは最善の策なのか……。
行動に移す前に相談者に考えてもらうようにします。
まとめ
今回は「ペンタクルの4」の、仕事を占う時の解釈に関するお話でした。
あなたの悩みに参考になるアドバイスはありましたか?
ペンタクルの4に描かれているのは、金貨を手放すまいとしている人物です。
正位置で現れると、しっかり貯める、現状維持というような「安定」を好む傾向を表します。
時にはこのカードのように、今あるものを大切に守ることも必要ですが、守りばかりでよいのか、守りが執着になっていないか気を付けることです。
逆位置になると、執着が束縛や支配へとなっていきます。
人もお金も全てをコントロールできるわけではありません。
強すぎる執着は、かえって失うことになりかねません。
人ともお金とも適切な距離感で付き合えると状況は穏やかになるでしょう。
このメッセージが、次のステップに進むためのきっかけになりますように。