ウエイト版タロットカードの「ペンタクルの10」は、老人と若い夫婦と子供、犬たちもいて賑やかな様子です。
立派な門と人物たちの立派な身なりは、裕福な家柄を感じさせます。
不自由のない生活が永遠に続くことを信じている.。
そのような人物たちが描かれたカードですね。
「仕事のことを占ったら、このペンタクルの10が出た。解釈を深く知りたい」
今回はそういう方に向けて、まずペンタクルの10の基本的な意味やキーワードを紹介した後に、仕事での人間関係、転職や仕事運など仕事について占う場合の解釈例を詳しく紹介していきます。
ペンタクルの10の意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
では、詳しく見ていきましょう。
タロット「ペンタクル10」の基本的な意味＆キーワード
ペンタクルのカードは14枚あり、1から10までのカードは物語になっていると言われています。
物語の内容を大ざっぱに言ってしまえば「とある青年の一生」です。
ペンタクル9では、大きな農園を作り上げ、豊かな暮らしができるようになりました。
周りの人の援助があったおかげでもありますが、努力が実った幸せを十分に享受しました。
成功はしましたが、そのあとはその繁栄が続くことを望みます。
親から子へさらに孫へ。
自分が年老いても、豊かさは次世代へと受け継がれていく……そんなハッピーエンドがペンタクル10のステージです。
青年は老人になりましたが、自分に続く子孫の繁栄を見ることで満足しているのです。
では、より詳しい「ペンタクルの10」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置の意味＆キーワード
裕福で幸せな一家の姿です。
次世代へ受け継がれる資産をもとに、さらに繁栄する一族のようです。
各世代がそれぞれに満足そうな様子です。
うまく富のサイクルがまわっている、受け継ぐ者がいる、豊かさを楽しんでいる、成熟した組織の形を表しています。
ある意味「完成」ではありますが、さらにその完成形が「永続すること」が望まれるカードです。
逆位置の意味＆キーワード
逆位置になると、安定や継続、継承が「束縛」に変わっていきます。
特に家族間の封建的なしきたりやルールが「しがらみ」となり、重圧になるでしょう。
それは会社のような組織でも同じです。
古い価値観に囚われ、発展が望めなくなります。
それでも今までのやり方に固執してしまい、経営悪化や破綻を招きます。
「新陳代謝が必要なこと」に気が付くかで、結果は変わってくるのです。
「仕事」について占う時の「ペンタクル10」解釈例
次は、仕事の事を占う時に「ペンタクルの10」が出た場合の解釈例を、
- 仕事運
- 職場での人間関係
- 転職
について、正位置と逆位置それぞれ見ていきましょう。
正位置の解釈例
仕事運とアドバイス
充実した環境で仕事ができているのではないでしょうか。
わりと大きな会社であったり、安定した基盤のある職場のようです。
あなたもその職場の恩恵を受けられていることと思います。
また、近いうちに誰かから「重要なポジション」を任される可能性があります。
産休や転勤などの理由かもしれませんが、あなたに引き継いで欲しいと言われそうです。
あなたにとっても職場にとっても有益なことでしょう。
恵まれた環境で存分にあなたのキャリアを伸ばしてくださいね。
【ここが解釈のポイント】
正位置では（よいものを）「継承」することになります。
今も恵まれたシステムの中にいるのですが、さらにその中で何かを継承していくことをに担うでしょう。
カードには老人がいて、若夫婦がいて、子供がいて、犬がいてと色々な立場が描かれています。
相談者の職場も色々な立場の人がシステムを動かしていて、良好な様子です。
数字の10も成熟した状況を表しています。
よい環境で、のびのびとキャリアを伸ばしていけそうです。
経済的な安定もあるので、安心して働けます。
職場での人間関係
非常に恵まれた人間関係のようです。
色々な立場、年齢、キャリアの人がいて、うまくチームが成り立っているようです。
先輩や上司からはよい指導を受けられたり、あなたも後輩に良き先輩として接することができています。
大きな規模でも小さな規模でも上手く回っているので、成績もあげられているでしょう。
馴れ合いにならず、お互いの立場をわきまえて、仕事に取り組むとよいでしょう。
皆で作り上げているのですから、感謝を忘れずに。
【ここが解釈のポイント】
カードに描かれた家族は裕福で幸せそうです。
それぞれの役割があり、世代を超えてひとつのチームとして成り立っているようです。
相談者の職場もそのようなよい環境のようです。
正位置では、家族の馴れ合いやルーズさはありません。
屋外での風景ですので、仲が良くても節度を保っていることを表しています。
いくら仲が良いメンバーであっても、職場ですので、きちんとした振る舞いで仕事をするよう気を付けましょう。
転職
今の職場でも充実した仕事ができているでしょう。
今の職場はチームが家族のようで、安心して仕事に取り組めていますね。
職場からの恩恵も多いようです。
福利厚生がいい、教育システムがしっかりしている、給与が安定しているなど。
転職するのであれば、この好条件の今の職場を捨ててまで移りたい理由があるのでしょう。
転職は慌てなくていいので、今の仕事の有難さをよく考えてみてください。
今の職場で、今あるものを活かす方が得策ということもありますよ。
【ここが解釈のポイント】
正位置ですので、非常にうまく回っている安定したシステムの中で仕事をしているのでしょう。
転職する理由にもよりますが、気まぐれで思いついただけであれば、今の職場を大事にした方がよさそうです。
ただ、カードの数字は10ですので、十分成熟したのち、次のステージを目指す時期に来たとも考えられます。
経済的にも不安定になることはないでしょう。
今までの経験や人脈、スキルを活かした転職をすすめます。
逆位置の解釈例
仕事運とアドバイス
行き詰まりを感じていませんか。
職場自体が古い体制であったり、家族経営で身内だけが昇進するような会社であったり。
「ここでがんばっていても報われない」と思い始めたのでしょう。
あなた自身が仕事に前向きに取り組めなくなったことも事実だと思います。
職場は新しいことを取り入れなくなっている、新人を迎え入れようとしない、同じメンバーで同じようにしか仕事をせず効率が悪いなど、風通しが悪くなっていますから、あなたの不満もたまる一方ですね。
その中で流されないように気を付けてください。
一緒になって「こんなもんでいいか」と慢心していると、後悔することになります。
環境が改善せず、つらいようなら、この職場を離れることを考えてもよいでしょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置になると、古い体制が相談者を悩ませます。
正位置のようにきちんとした伝統やシステムがうまく回っている感じではありません。
なかなか意見も出せない雰囲気なのでしょう。
古いやり方や考え方に一緒になって囚われていると、悪しき環境に慣れてしまい、抜け出せなくなります。
職場の改善が見込めないのであれば、その職場の未来もありません。
職場に気を遣うより、自分の将来を考えるべきであることを伝えます。
職場での人間関係
職場のメンバーは長く勤めている人が多いようですね。
人事異動も新人採用もあまりない環境なのでしょうか。
長い付き合いでメンバーの入れ替わりがないと安定はしますが、馴れ合いになって仕事がおろそかになったり、甘えが出てきて不満のもとになります。
もしくはきちんとメンバーを管理できるリーダー的存在がいないのかもしれません。
「意見が言いづらい」「お局様のルールがある」「新しい人を受け入れない」などの雰囲気が、つらいと感じるなら、いつもいつも周りに合わせようとせず、少し距離をおいてみてはいかがでしょうか。
たまには1人でランチに行ってみる、休憩時間はコーヒーを買いに外に出てみる、違う部署の人と話をしてみるなど、あなただけでも風通しを良くする時間を持ってください。
【ここが解釈のポイント】
人間関係が悪いというより、密になりすぎて、風通しが悪いという感じです。
暗黙の了解が多かったり、新しい人を受け入れなかったり、反対意見を無視したりするような環境なのでしょう。
相談者自身がいじめられているというわけではありませんが、思ったことを言いづらく、息が詰まるような思いをすることになるかもしれません。
ですので、少しずつ風穴をあけておくのがよさそうです。
皆と別の行動をする時間を作ったり、違う環境にも身を置いてみるなどして、煮詰まらないようにしましょう。
相談者には、仲が良いことと馴れ合いは全然違うものであることを伝えます。
転職
今の職場に不満がありつつも、なかなか辞めると言い出せないのでしょう。
もしくは辞めた方がいいと思っていても、慣れたところを離れるのが面倒になっているのかもしれません。
「仲のいい人もいるし」「私が抜けると迷惑がかかりそう」と二の足を踏んでいませんか。
決心がつかないので、言い訳に使っているだけとも言えます。
客観的に職場を見てみてください。
職場のルーズな管理体制が当たり前になっていませんか。
あなたはあなたでもっとよい環境を探してもいいのですよ。
経済的な面も含めて、今の職場はあまり将来性がないので、少しずつでも転職活動はしておくとよいでしょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置ですと、古い体制や古参の人物、ずさんな管理などが仕事を滞らせます。
相談者も今の職場に将来性がないことに気が付いているのかもしれません。
今の職場は社員1人1人の成長より、会社全体の体制を守ることが大事なようです。
相談者も会社の心配をするより、自分の将来を考えた方がよいでしょう。
カードの数字は10と数字的にはMAXなので、相談者は転職するにも、十分なキャリアを積んできていると思います。
また、ペンタクルの逆位置ですので、今後の経済的なダメージも考えられます。
転職に踏み切ることをすすめます。
まとめ
今回は「ペンタクルの10」の、仕事を占う時の解釈に関するお話でした。
あなたの悩みに参考になるアドバイスはありましたか？
ペンタクル10のカードは、豊かな状態を次の世代に引き継ぐ「持続するサイクル」を望んでいるカードです。
ペンタクルですので、現実的、物質的な豊かさです。
正位置で現れると、自分も遺産を受け継ぎ、さらに次世代に継承させることができる「豊かさ」を示します。
特に家族、会社などの身内が繁栄し、その繁栄が続くことを望み、堅実に守ります。
逆位置では、正位置の「安定」「守ってきたもの」が「束縛」「負担」に感じられます。
重い足枷を受け継いでしまい、自分の個性が出せず、自由でなくなります。
自分にとっての「負の遺産」は手放してもよいのですよ。
メッセージが、次のステップに進むためのきっかけになりますように。
