占星術(星詠み)をするときに欠かせないホロスコープ。
占いたい瞬間の惑星の配置を示すものですが、そのシステムは非常に多くの要素があり、とても奥深いものです。
今回は、その中でも特に「ハウス」に注目し、ハウスの中でも「探求・哲学・旅の室」とされる第9ハウスについて、
- 第9ハウスに位置する惑星が示しているものは?
- 第9ハウスに多くの惑星が集まっている場合、または惑星がない場合は何を意味している?
など詳しく紹介していきます。
ホロスコープ第9ハウスの惑星別の意味
まずは、第9ハウスのテーマについて確認しておきましょう。
第9ハウスのテーマ
ホロスコープの中心に、ぐるっと12個に分かれてる部屋(ハウス)。
そのうちのひとつが「第9ハウス」です。
ハウスはそれぞれ意味、つまりテーマを持っており、第9ハウスのテーマとなるものは「精神的な成長」。
哲学は知識の幅を広げ、旅は心に栄養を与え、新しい発見や、時には人生観もガラリと変わってしまうことも。
それらの経験を経て得る精神的な成長を示しており、心の器の大きさや、向上心の強さなども知ることができます。
ハウスは皆、そこに惑星が入ることで様々なテーマが加わっていきますが、惑星の持つ意味を実際に行う場面や縁の深い場所など、この「場面・場所」を示す役割を担っています。
それでは第9ハウスに惑星が入っていた場合は、それぞれどのようなことが読み取れるのでしょうか。
惑星別に、具体的な内容を見ていきましょう。
第9ハウスにある惑星別の意味
第9ハウスに入っている惑星達が示している意味です。
第9ハウスに太陽がある
太陽は、その人が人生で向かうべき目的を示しています。
第9ハウスに太陽が入っている場合、「未知な世界に触れ、自分自身の世界を広げていくこと」「物事を追求していき、得た知識を社会に広めていくこと」を表しています。
知的探究心や好奇心が旺盛で、勉強熱心な人。
自由をとても大切にし、1人旅のヒッチハイクや冒険が大好き。
世界一周にも興味があります。
異文化への興味から海外と積極的に関わり、活躍の場は日本より海外のほうが多いかもしれません。
恋愛や結婚の面でも、外国人との縁が深い人です。
第9ハウスに月がある
月は、その人の心の中や素の自分を示しています。
第9ハウスに月がある場合、「哲学や宗教、精神世界への探究心」「未知の世界への憧れ」を表しています。
人と感情を通じて交流をすることができる人。
信仰心が強く、自分の信じるものは貫き通します。
心理学やスピリチュアルとも縁が深く、異文化にも強い興味を示すタイプ。
未知の世界の分野の本などをゆっくり読み、堪能する時間が何よりの癒やしの時です。
大きなロマンを心に抱く人で、船旅や海外旅行を好みます。
第9ハウスに水星がある
水星は、知性とコミュニケーションを表します。
水星が第9ハウスにある場合は、「知的好奇心が旺盛」「学ぶことで喜びを得、その知識を通して人脈を広げていく」ことを示しています。
頭が良く、外国語が得意で語学能力に長けている人。
豊かな知識をネットなどで情報発信したり、マスコミや出版関係の仕事にも向いています。
また文学的センスが高いので、文筆業で成功する人も多いでしょう。
第9ハウスに金星がある
金星は、恋愛や趣味、金銭感覚、魅力を表します。
金星が第9ハウスにある場合は、「精神性の高い美に触れるのが好き」「スリルのあることが好き」「異文化に強い興味がある」ことを示しています。
特に、美しい海外の芸術やグルメ、ファッションやバレエなどに強く惹かれる傾向が。
海外の文化を楽しむうち、いつのまにかそれが職業になってる人も多いでしょう。
恋愛においては、恋愛論などの書物を好んで読み、自分なりの恋愛論をしっかり持ち、論理的に考えるタイプ。
異文化に強い興味を持ち、多様な文化に触れることで自分の魅力を高めていく人です。
第9ハウスに火星がある
火星は、エネルギーや情熱的な理想と精神性、戦う場などを示しています。
第9ハウスに火星がある場合は、「高い向上心」「思想や探求において熱狂的」「自分の理想や精神性を対外的に主張する」ことを表しています。
自分の理想を信じ、それを元に周りの人を引っ張っていく人。
外や社会に自分をアピールすることが得意で、その情熱的な語りで相手を説得させていくことができます。
チャレンジ精神も旺盛で、新しい世界にも臆することなく挑戦していくタイプです。
第9ハウスに木星がある
木星は、豊かさや幸運、拡大を示しています。
第9ハウスに木星がある場合「異国の文化に触れることで成長し幸福を感じる」「慈善活動に適性がある」ことを表しています。
多くの新たな出会いや学習の機会に恵まれる人。
仕事や学習などで何かと海外と縁があり、海外文化などに携わることで運気や財運もアップします。
異文化から得た経験やヒントで成功しやすい人です。
善良で何事にもポジティブなので、まわりにも良い人が集まってきやすいでしょう。
第9ハウスに土星がある
土星は、努力や忍耐、制限を示しています。
土星が第9ハウスにある場合は、「未知の世界に慎重」「長い時間をかけて着実に学ぶ勤勉家」「変化を好まない」ことを表しています。
知らない土地や環境に飛び込むようなことは少なく、慣れ親しんだ場所での安定した暮らしや人間関係を強く求めます。
真面目で無駄がなく、現実的な利益を着実に得る人。
高い精神性を持ち、責任や義務を重んじるので、自然と高い地位に上がっていくタイプです。
大器晩成型。
海外に少し警戒心を持っていて、旅行や留学などで進んで行くことは少なく、仕事絡み以外ではあまり興味を持ちません。
第9ハウスに天王星がある
天王星は、個性や自由、改革、独創性と変化を示しています。
天王星が第9ハウスにある場合は、「個性的で未来派思考」「斬新な思想やアイディアが豊富」「形式に拘らない自由な環境で能力を発揮する」などを表しています。
古いしきたりや常識に囚われず、独自のユニークな発想で、他の誰にもできないような素晴らしいアイディアを生み出すことができる人。
自由で常に変化があるような、刺激的な環境に身をおくことで、能力を発揮していけるタイプです。
第9ハウスに海王星がある
海王星は、感性や神秘性、夢や理想を示しています。
海王星が第9ハウスにある場合は、「高い共感性」「すぐれた直感力と感受性」「豊かな芸術的才能」を示しています。
精神世界や未知のものと強い縁があり、未来を見通す力やずば抜けた感覚やセンスの持ち主。
浮世離れした雰囲気を纏う人が多く、一見風変わりに見えますが、実は才能溢れた天才タイプ。
周囲からみると半分夢の世界にいるような、ふわふわしているような印象を与え、なかなか理解されにくいかもしれませんが、自分の中に湧いた理想や将来のビジョンをいかせる環境に身をおくことで、成功することができるでしょう。
第9ハウスに冥王星がある
冥王星は、究極や極限、破壊と再生を変容を示します。
冥王星が第9ハウスにある場合は、「未知の世界を探求していくことで自分を変える」「海外での経験が大きなターニングポイントになる」ことを表しています。
神秘世界に強い興味を持ち、スピリチュアルなものに没頭することも。
未知のものや専門分野に対し、徹底的に探求を続け本質を掴むことができます。
思想や哲学、精神世界で第一人者になることも不可能ではありません、
また海外での体験によって、世界観や人生観が180度変わるような体験をする傾向が強い人です。
第9ハウスに惑星がない場合の意味は?
ハウスが12部屋あるのに対し、惑星は10個なので、惑星のないハウスも必ずでてくると思います。
ハウスに惑星がないということは、そのハウスの表すテーマに関して運がないということではありません。
ハウスにその惑星がない、ということは、そのハウスのテーマがその人にとっては「そこまで重視することではない」ということになります。
例えば9ハウスは、哲学や学問の探求による「精神的な成長」を表しています。
しかし、第9ハウスに惑星がないからといって、そういったことが苦手というわけではありません。
ハウスに惑星がない場合、そのテーマを意識しなくても問題がなかったり、他にもっと重要なテーマがある場合も考えられます。
ちなみに、自分のハウスに惑星がない場合でも、そのテーマを知りたい場合は、ハウスカスプの守護星を見るという手段もあります。
ハウスカスプとは、ホロスコープの中心に位置する12のハウスを区切る始まりのラインのことで、第9ハウスのハウスカスプは↓の図の位置。
惑星は、ホロスコープ上を反時計回りに移動しているので、↑の図では第9ハウスの始まりのラインは射手座にあることがわかります。
射手座の守護星は木星なので、この場合は木星から第9ハウスを読み取っていきます。
惑星が特定のハウスに多く集まってる場合は?
1つのハウスに3つ以上惑星が集まっている状態を「ステリウム」と言います。
惑星のないハウスは、人生において特に重要視する必要はないのですが、ステリウムになっているハウスは、そのテーマ性が強くなることを暗示しています。
つまり、生活の中でもテーマに関連した出来事が多くなったり、様々な場面でドラマチックな体験をする傾向が強まります。
例えば、第9ハウスにステリウムがおきている場合、第9ハウスの持つ知識への探求性などへの意識がより強くなり、旅先や海外への興味もさらに広がっていき、異国の地でそういった体験をする可能性も高くなる、ということが読み取れます。
まとめ
今回は12個あるハウスの中でも「第9ハウス」についてご紹介してみました。
第9ハウスからは知識や思想の学び方や、それによってどう成長するのか、得た知識をどこでどう活かしていくのかを知ることができる、ということが分かったと思います。
ハウスは人生の舞台のようなもの。
自分がどんな舞台で活躍するかが分かれば、目標にまた一歩近づけると思います。
ハウスからのメッセージ、ぜひ耳を傾けてみて下さい。