最も主流なカード占いと言えばタロットカード占いです。
しかし主流と言えど、リーディングはとても複雑。
1枚のカードだけでも「基本的な意味」「正位置」「逆位置」とあるので、情報量は膨大です。
しかもその膨大な情報の中から「質問者とその質問に合った答え」を選ばなければならないのですから、気が遠くなってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、
- 大アルカナ17番・星のカードの基本的な意味
- 恋愛関係の質問で「星」が出た時の解釈例
- 仕事の質問で「星」が出た時の解釈例
これらに焦点を絞ってお話していきます。
タロットカード「星」の基本的な意味
星は古来より人間に方角を教え、目的地まで導いてくれる存在でした。
それゆえタロットカードでも「目標達成」や「願いが叶う」といった意味が強調されているのです。
「星」のカードには、裸の女性が水を汲んで大地を潤わしている様子が描かれています。
彼女は裸なのに、恥じらいを持っていません。
それは彼女が「自分のやるべき事」に集中しているからです。
彼女は「行動を起こし、努力しなければ夢は実現しない」と分かっているのでしょう。
では、より詳しい「星」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置のキーワード
希望、夢、願いが叶う、絶望からの再生、新しいスタート、目標、信頼、努力する、才能を磨く、可能性が見えてくる、理想の未来、新たな出会い、新しい発想、インスピレーション、創造性、霊感、吉兆
「願いが叶う」のですから、悩んでいる時にこのカードが出たら嬉しいですよね。
しかし「目標に向かって努力すること」が前提にあります。
なので「星のカードが出たから安心!」と怠けてしまうと、望む未来はつかめなくなってしまいます。
油断せずにモチベーションを持続させることが大切です。
また、直感的に気になった事などに素晴らしいアイデアや、現状を打開するヒントが隠されているかもしれません。
「星」のカードが正位置で出た時は、直感に頼って行動するのも良いでしょう。
逆位置のキーワード
失望、絶望、無気力、高望み、可能性を見いだせない、視野が狭い、地に足がつかない、インスピレーションの欠如、磨かれていない才能、感性が鈍くなっている、プライドや欲が邪魔をしている、目標を見失う、自分の力を過大評価・もしくは過少評価している、不安、ネガティブ、空回り、チャンスを活かせない、夢破れる、現実を見ない
自分の力を正しく評価できていないため、現状に合った最善の目標が立てられない。
プライドなどが邪魔して、がむしゃらに頑張れない。
単にやる気が起きなくて努力していない。
そういった事が原因で夢が叶わないイメージです。
まずは自分を見つめ直し、今やるべき事を見つけましょう。
そして「夢を叶えた自分」を想像すれば、モチベーションも自ずと上がるはずです。
「星」カードの恋愛パターン別の解釈例
では、ここからは恋愛のパターンに応じた「星」の解釈をしていきましょう。
恋愛パターン①片思い
思いに関するタロット占いで「塔」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
正位置の解釈例
「星」のカードは「願いが叶う」という意味を持つので、今の状況から進展する可能性が高いです。
しかし、相手はあなたのことを恋愛対象というより、「親友」や「人間として尊敬できる憧れの人」というように見ているかもしれません。
なので、相手からのアプローチが何も無ければ、自分からアプローチをした方が良さそうです。
あなたへの好感度は高いので、少しのきっかけで相手もあなたを恋愛対象として意識し始めるでしょう。
ただし、焦って間違ったアプローチをしてしまうと、相手からの信頼を失ってしまいますのでご注意を。
過剰なアピールをするより、「いつものあなたとは少し違う一面を見せてみる」という、少し控えめな方法でも十分効果がありそうです。
そして、あなたが素の自分を見せたり、自分の才能を磨くことで相手からの関心はより一層高まります。
ゆっくり恋愛のための関係性を築いていきましょう。
逆位置の解釈例
あなたやその人が、お互いに対して幻想を抱いていたり、自分の勝手な理想を押し付けてしまっているかもしれません。
互いに素の自分を見せておらず、上辺だけの相手に憧れてしまっている。
そんなイメージです。
外見や外面というものは、自分の本音を隠す鎧のようなものです。
鎧がどんなにゴージャスで華美であっても、本当の姿もそれと同じとは限りません。
そのギャップの大きさが良い方に働けば「ギャップ萌え」になりますが、悪い方に働けば「イメージ崩壊」という状態になります。
「星・逆位置」ですと、あなたと相手どちらかに「イメージ崩壊」が起こる可能性が高く、この恋の成就は難しいことを意味しています。
積極的なアプローチをする前に素の自分を知ってもらい、素の相手を知る事が大切です。
また、「星・逆位置」は相手が「高嶺の花」である可能性も示唆しています。
相手はあなたにとって理想的な人かもしれませんが、どんなに努力しても手の届かない場所にいるかもしれません。
強力なライバルが大勢おり、相手があなたに気付いてすらいない事も考えられます。
この恋のハードルは非常に高く、成就は困難でしょう。
しかしこの恋を無駄にしないためにも、やってほしい事が1つあります。
それは「理想の最低条件を見つける事」です。
あなたが恋をした「高嶺の花」から引き算をしていきましょう。
相手の外見、性格、経済力など、あなたが魅力に思った部分を適当に引いてみてください。
例えば、
「あの人があの外見じゃなかったら、好きになっていただろうか」
「自分はあの人の内面が好きだったようだ。それなら他の人でも似た性格なら好きになれるんだろうか」
など、色々シュミレーションしてみましょう。
そうすると、最終的にあなたが恋の相手に求める「最低条件」が見つかるはずです。
それが分かれば視野が広がり、恋愛対象の幅を広げる事が可能になるのです。
「星」のカードには「星は1つだけではありません。あなたが気付いていないだけで、周りには沢山の星があるのです」というメッセージがあります。
視野を広げ、あなたを大事に思ってくれる誰かを探してみましょう。
恋愛パターン②出会いを求めている人
出会いを求めている人が対してタロット占いで「塔」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
正位置の解釈例
結婚に繋がるような出会いがありそう。
この出会いは婚活パーティーや合コンのような場所ではなく、あなたの日常や趣味の場にありそうです。
例えば学校、職場、サークル、習い事といった、日常に溶け込んだ着飾らない場所です。
今までは恋愛対象ではなかったのに、ふとしたきっかけで相手を意識するかもしれません。
「今までずっと友達だったのにまさかね」と、混乱してしまうかもしれませんが、自分の直感を信じるのが大切です。
もしかしたら相手はもう既に気心が知れている人なので、友達関係の延長でお付き合いが始まるかもしれません。
その人とは、一緒にいると心安らぎ、人生も趣味も一緒に楽しめる素敵なパートナーになれるでしょう。
逆位置の解釈例
あなたの理想が高すぎるため、良い出会いに恵まれにくいです。
恋愛の先には結婚があるので「長い人生を共に過ごせる相手」と考えると、理想が高くなってしまうのは仕方ありません。
それに「周りには負けたくない」という変なプライドも、理想が高くなってしまう原因のようです。
しかし相手に完璧を求めるのなら、あなた自身も相手の求める完璧な人にならなくてはいけません。
長い人生を完璧でいるのは息苦しいですよね。
まず今は出会いを探すより、自分の理想を見直す必要がありそうです。
夢見がちなフィルター無しで、今の自分の状態や本音に気付き、現実的な将来設計を考えてみてください。
そうすればリラックスして生きるために、自分にはどんな相手が必要なのかが分かるでしょう。
恋愛パターン③復縁
復縁に関するタロット占いで「塔」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
復縁できる可能性は高いです。
相手もあなたとの楽しかった思い出に浸り、寂しさを感じているようです。
あなたも同じような状況なのではないでしょうか?
しかしここで注意してもらいたいのは、
- 思い出を美化しすぎていないか
- 別れの原因を受け止め、それと向き合ったか
この2つです。
「寂しいから、楽しかったあの頃を取り戻したい」
「寂しいから、とりあえずよりを戻したい」
そういった気持ちで復縁したとしても、また同じ別れを繰り返してしまいますよ。
まずは2人で冷静に「別れの原因」を見直し、同じ事を繰り返さないためにどうすべきかを考えてみてください。
それから、今後一緒にどんな人生を歩んでいきたいのかも、具体的に話し合ってみましょう。
逆位置の解釈例
残念ながら復縁は難しいでしょう。
もしかしたら、相手にはすでに新しい恋人がいるかもしれません。
自分の都合の良い夢想をしていたあなたは、大きなダメージを負ってしまいそうです。
自分を忘れて新しい幸せを掴んでいる相手を憎んだり、執着しても、あなたが苦しくなるだけです。
新しい恋へ向かった方が幸せになれるでしょう。
また、別れている間に相手を美化しすぎて、いざ話し合いの場を設けてみたら相手の言動にガッカリなんて事もありそうです。
しかし、相手も「キミの理想を押し付けられてウンザリ」なんて思ってるかもしれませんよ。
「現実を見て、それを受け入れる力」が、今のあなたには必要のようです。
恋愛パターン④相手の気持ちを知りたい
相手の気持ちを知りたい時に「塔」が出た場合の、正位置と逆位置それぞれの解釈例です。
正位置の解釈例
相手からあなたへの信頼度や評価が高い状態です。
相手はあなたを尊敬し、大切に思ってくれています。
しかし、尊敬や憧れの思いが強いあまり、「気軽に近づけない」とも感じてそうです。
相手との仲を深めたいのなら、「共感・共有」をテーマに行動すると良いでしょう。
相手が「遠い存在だと思っていたけど、自分と似たところもあるんだ」と気付けば、あなたに対して親近感が湧くはずです。
よく芸能人が庶民的な趣味嗜好などを持っていると、身近に感じる事がありますよね。
あれと同じです。
その人と共感・共有できるものを探してみてください。
そうすれば、今までとは違った新しい関係性が築けるでしょう。
逆位置の解釈例
相手はあなたに大きな理想を抱いています。
それが原因で、相手はあなたといると緊張して自然体でいられないようです。
相手には「足手まといになるのでは?」という不安があるため、そのネガティブな気持ちを解消しないと関係の発展は望めないでしょう。
相手がギクシャクしていつまでも他人行儀だったとしても、イライラしてはいけません。
相手のペースに合わせて、時間をかけて絆を深めていきましょう。
もしくは相手は、あなたに「口ばかりで努力しない人」という印象を持っているかもしれません。
大口を叩いたのに努力を怠けていませんか?
「海外留学するのが夢」と語ったわりに遊んでばかりとか、「ダイエットする」と宣言したわりに誰よりも食べていたりとか、心当たりはありませんか?
あまりにそれが続くと、相手から呆れられてしまいますよ。
自分が口ばかりの人間になってないか、一度言動を振り返ってみましょう。
仕事に関する解釈
次は仕事に関する「星」のカードの解釈をしていきます。
正位置の解釈例
仕事運は好調で、あらゆる事があなたの思い通りに進んでいきそうです。
問題を打開する良いアイデアを思い付いたり、
重要な仕事を任されたり、難しい取引を契約に持ち込めたり、あなたが頑張った分だけのチャンスと成果を得られます。
「頑張った分だけ」ですから、もちろん努力をしなくては幸運は舞い込んできません。
目標を決め、綿密な計画を立て、やるべき事を明確にしましょう。
そうすればスムーズに目標達成まで向かって行けますよ。
また、目標に向かって頑張っている間にあなたの才能が開花し、周囲から注目されそうです。
その才能は、今後の仕事でも大いに役立つ事でしょう。
就活している人や転職を検討している人は、憧れの職に就けそうです。
得意な事や夢があるなら、自信を持ってそれを活かせる方面へ行きましょう。
特に思い当たらないのであれば、今のあなたがワクワクするものを選んでいきましょう。
今のあなたは直感が冴えているので、自分が幸せになる道が分かるはずです。
逆位置の解釈例
辛い出来事が次々に起こり、心が折れそうになるかもしれません。
それによって目標を見失ったり、仕事への意欲も低下してしまいそうです。
その原因は「無茶な目標を立ててしまっている」という事のようです。
高すぎる目標だとすぐに達成できないので、停滞感・焦り・自己否定・自信喪失といったネガティブな気持ちに囚われてしまいます。
そういった気持ちは他の場面でも悪さをするので、何をやっても上手くいかない、負の連鎖が続いているように感じてしまうでしょう。
まずはすぐに実現できそうな目標を立て、どんどんクリアしていってください。
そうすれば一歩ずつでも着実に前へ進んでいると実感できるので、自信回復になるでしょう。
目標の変更は逃げのように感じてしまうかもしれません。
しかし、自分に合った目標を立て直す事は、確実に成功するための戦略とも言えます。
変なプライドにこだわらず、柔軟な発想でこの苦難を乗り越えていきましょう。
また、就活している人や転職を検討している人は、期待通りにはいかないようです。
希望の職に就けなかったり、職場に馴染めなかったりするかもしれません。
実はここでも「プライド」が邪魔をしている可能性があります。
「自分は優秀なんだから、こんな雑務ばかりの職場は嫌だ」とか、「こんな職場で満足しているレベルの低い人達と優秀な自分は違う」とか、そんな高飛車な考えを持っていませんか?
自分の力を過信していると、そのうちミスをして一気に自信喪失なんて事もありえますよ。
今は、目の前のやるべき事を完璧にこなしていきましょう。
「口と態度が偉そうなわりに実績のない人」にならないよう気を付けてください。
謙虚さと、ひたむきな努力をする姿勢を大切にしましょう。
まとめ
今回は「大アルカナ17番・星のカード」の「恋愛」&「仕事」に関する解釈について紹介してきました。
「星・正位置」は願いが叶うという意味を持ちますが、努力を怠ると「逆位置」の夢が破れるという顔が出て来てしまいます。
《願いは「星に叶えてもらうもの」ではなく、「努力して己でつかみ取るもの」》というのが、タロットカードが作られた時代からの理なのでしょう。
それはもちろん今も変わらない理です。
数百年経って世界の在り方も大分変わったのに、「変わらないもの」があるのは少し不思議ですね。
このような連想から「星のカードはなぜこういう意味を持つのか」をイメージ出来れば、正位置・逆位置で迷う事も無くなると思います。
ぜひ自分でリーディングをする際にお役立てくださいね。