ウエイト版タロットカードの「ソードのクイーン」には、玉座に腰かけ、前を見据えているきりっとした女王が描かれています。
彼女の持つソード(剣)はまっすぐに立てられており、意志の強さを感じさせます。
彼女はキングとともに最も権威があり、影響力の強い人物。
的確に物事を見、迷いなく意志を貫ける強い女性のイメージを持つカードです。
「仕事のことを占ったら、このソードのクイーンが出た。解釈を深く知りたい」
今回はそういう方に向けて、まずソードのクイーンの基本的な意味やキーワードを紹介した後に、仕事での人間関係、転職や仕事運など仕事について占う場合の解釈例を詳しく紹介していきます。
ソードのクイーンの意味やキーワードを飛ばして、解釈例から見たい人はこちら↓から先にどうぞ。
では、詳しく見ていきましょう。
「ソードのクイーン」の基本的な意味&キーワード
ソードのカードは14枚あり、その内の4枚は「コートカード」と呼ばれ、人物が中心に描かれています。
1から10までのカードは物語になっていましたが、コートカードは成長というより、立場の違いと考える方がよいでしょう。
少年(少女)である「ペイジ」と若者・青年である「ナイト」、落ち着いた受容できる大人の女性「クイーン」と周囲に影響をもたらす立派な大人の男性「キング」。
クイーンとキングにどちらが偉いという差はなく、「質の違い」と考えるのが妥当です。
今回紹介するのは「ソードのクイーン」。 背景の雲より頭が高く、真っ青な空には一羽の鳥。
気高く、孤高の人とも言えます。
左手は相手に差し伸べられています。
厳しさの中にも優しさを感じられる女王です。
では、より詳しい「ソードのクイーン」の意味をキーワードで見てみましょう。
正位置の意味&キーワード
ソードのクイーンの正位置は、自分にも他人にも厳しい、クールビューティーな人という印象です。
クィーンという女性ならではの受容力を持ちながらも、正しさをモットーとしています。
まっすぐ立てた剣は揺るがない正しさ、相手に向けた左手は人を受け入れる優しさを表します。
近寄りがたいと思われることもありますが、本当は優しく頼りになる女王です。
状況としてとらえるのであれば、「的確な判断を下す」または「意志を貫く」「真実と向き合う」時と読めます。
逆位置の意味&キーワード
逆位置になると、正位置の冷静さや正しさが裏目に出て、無慈悲な人と捉えられてしまいます。
クイーンの持つ剣が、鋭い言葉や態度になり、相手を傷つけてしまうでしょう。
自分自身も冷静さを欠き、ヒステリックになります。
権力のある立場ですが、相手を思いやることが出来なければ人は去っていきます。
他人に対して厳しすぎるのは、自分にも厳しくしすぎたせいかもしれません。
状況としてとらえるのであれば、「孤立している」「気が休まらない」「(何かを)やりすぎている」時期です。
柔軟に物事を考えることが必要だと考えられます。
「仕事」について占う時の「ソードのクイーン」解釈例
次は、仕事の事を占う時に「ソードのクイーン」が出た場合の解釈例を、
- 仕事運
- 職場での人間関係
- 転職
について、正位置と逆位置それぞれ見ていきましょう。
正位置の解釈例
仕事運とアドバイス
あなたは仕事のできる「キャリアウーマン」「エリートビジネスマン」といった感じです。
あなた自身も仕事が好きですし、仕事をすることに向いていると気が付いていると思います。
実際に優秀ですし、決断力にも優れているので、高い地位についている人も多いでしょう。
自分の感情に振り回されず、常に現実的に物事をとらえ、正しい選択をすることができます。
困った事態になっても、意志を貫き、正しく皆を導きます。
厳しい感じがあるので、近寄りがたく思う人もいるかもしれませんが、実は部下や後輩思いの優しい面があります。
皆の憧れの人なのでしょう。
仕事ばかりしていて、プライベートのことをおろそかにしがちですので、いつもあなたを応援してくれている友人や同僚、パートナーにも目を向けることを忘れないでくださいね。
【ここが解釈のポイント】
ソードのクイーンはリーダーシップ、実力、物事を正確に捉える力のある優秀な女王。
そこに女性ならではの優しさや受容力があります。
女性であっても男性的なキレのよいかっこよさのある人だと思います。
不正やズルいことは自分にも他人にも許しません。
あまりにもしっかりしすぎていて、隙が無く「かわいくない」と思われてしまうことも。
仕事にのめり込むのもほどほどにするよう、アドバイスします。
職場での人間関係
皆にとってあなたは「雲の上の人」と思われているようです。
切れ者のあなたにかなう人はそうそういないでしょう。
賢く振る舞えるあなたですから、面倒な人も上手くあしらっていると思います。
ただ、あなたの正論過ぎる話や仕事の成績にやっかむ人もいそうです。
言葉遣いを柔らかくしたり、そっとフォローを入れるなどするとよいでしょう。
あなたは何とか分かってもらおうと、一生懸命説明するかもしれませんが、その親切心を理解できない人もいるのです。
一方的に睨まれているようなことがあっても、必要以上に分かり合おうとする必要はありません。
皆と仲良しという雰囲気にならなくても、あなたはやっていけるはず。
常に公平さを保っていれば、分かる人は分かってくれますので、大丈夫です。
【ここが解釈のポイント】
ソードのクイーンは皆にとって仕事のデキる「雲の上の人」。
実際のカードの絵柄でも雲より頭が高い位置にあります。
まっすぐ立てられた剣のように、意見も切れがよく、ブレがありません。
誰も太刀打ちできない正しさと強さがあります。
クイーンの女性的な優しさと、左手を差し出しているように相手を思いやる気持ちもあります。
もし周りの人とうまくいかないと悩んでいるのなら、「隙の無さ」のせいかもしれません。
また、手の届かない存在と思われ、勝手に敵視する人もいるかもしれませんが、律儀に皆に好かれようとがんばる必要はないでしょう。
ソードのクイーンはどうでもいい人の機嫌を取るより、1人でも仕事をこなしたい人なのです。
転職
今の職場でも評価されていますし、まだまだ地位を上げていくことはできそうです。
あなたはリーダーシップがとれる人なので、転職するにしても「リーダー」としてのポジションを買われて転職することになるでしょう。
ヘッドハンティングも十分考えられます。
あなたは皆を正しい目標に向かって引っ張っていける人。
会社の方針やプロジェクトの目標、社員のやる気などがあなたに合っていないと、あなたの本領は発揮できません。
今の会社に残るにしても、転職するにしても、その点は重視してください。
あなたは十分に実力もありますし、正しい選択もできるので、転職活動も失敗はしないでしょう。
【ここが解釈のポイント】
ソードのクイーンは女王という地位に就くまでに、苦労して経験を積んできた人物です。
確かな判断力と決断力、実力も十分兼ね備えています。
今はまだトップの地位ではないかもしれませんが、遅かれ早かれリーダー的存在になっていきます。
転職するときも始めからリーダー的な役職を約束されているかもしれません。
希望や条件ははっきり伝えてよいでしょう。
カードに描かれたクイーンの椅子は石造りであり、意志の強さを示します。
また彼女のマントには空の模様があり、希望も目標も高いことがうかがえます。
その希望にかなった職場を選ぶことです。
逆位置の解釈例
仕事運とアドバイス
「上司の指示が気に入らない」「皆のレベルが低すぎる」「私がこんなに苦労してるのに」と周りに対して不満たらたらのようですね。
もともとあなたは仕事のできる人ですので、今はペースを崩している時でしょうか。
職場の雰囲気が悪く、ピリピリしている様子。
自分のせいにされてしまっているように感じているかもしれませんね。
今ある問題も「どうしろっていうのよ」とイライラ。
大丈夫ですよ、あなたのせいだとは周りも思っていません。
肩の力を抜いて、少し笑顔を作ってみるとよいでしょう。
問題を「どうしたら上手くいくのか」「他の方法はないだろうか」という視点で考えてみてください。
あなたの提案にまわりもホッとすることでしょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置ですので、少々頑固になっているようです。
ソードのキレの良さが周りをピリつかせてしまうというのもあるでしょう。
周りに対しても不満が多く、被害妄想になっている面があります。
自分の考えややり方にこだわりすぎず、周りの話も聞くことです。
確かに仕事のデキる相談者ですから、正しいことを言っているのかもしれません。
問題はやり方や言い方です。
ピリピリした態度にならないよう注意します。
職場での人間関係
普段は冷静で、あまり感情的にならないあなたですが、今は周りにイライラ、自分にもイライラといった感じでしょうか。
あなたは仕事のできる人ですので「こうすべき」というプランがしっかりあるのだと思います。
ただ今のあなたの態度は「頑固に自分の意見を通そうとしているだけ」に思われているようです。
言葉遣いに気をつけましょう。
頭の回転が速いだけに、言葉もきつくなりがちです。
他人にアドバイスする時や業務を依頼するときも「上から目線」にならないよう気を付けてください。
相手の話を聞き、自分のミスはきちんと認め、相手のことも評価してください。
いつもは厳しいあなたに褒められると、相手は嬉しくなってあなたへの評価に返ってきそうです。
【ここが解釈のポイント】
逆位置なので、ソードのキレの良さが言葉の辛辣さになってしまっています。
「冷たい言い方をする人」「相手を責めてばかりいる人」と思われているようです。
勝ち負けにこだわったり、自分の非を認めないような態度は当然ですが、人間関係を悪化させます。
相談者は自分にも厳しくなりすぎているのでしょう。
自分への要求レベルを下げれば、他人にも厳しくならずに済むでしょう。
相手を批判ばかりせず、相手の良い面や成果を認めることです。
転職
少し頑張りすぎてしまったようですね。
疲れもあり、思ったほどの評価が得られず「転職でもしようかな」と考えているのかもしれません。
今はあなたの実力や頑張りが「プライドの高さ」「近寄りがたさ」「頑固さ」に映っているようです。
今はいつもの冷静さが足りない感じがします。
どうしてもネガティブな気持ちになりがちな時です。
このような時に新しいことを始めるのは得策ではありません。
転職を焦る必要はありませんから、体調を整えたり、自分のリラックスを優先しましょう。
【ここが解釈のポイント】
逆位置では正位置のような的確な判断ができにくい時期ととらえます。
色々考えすぎたり、仕事をやりすぎたりしていて疲れもあるようです。
結果を求めすぎていて、余裕がなくなっている状態です。
転職活動をするにはあまりよい時期ではないでしょう。
ストレスもあってか、体調も崩しやすいので、心身ともに整えることをすすめます。
冷静な判断ができるようになるまで、転職活動は待ってもよいでしょう。
まとめ
今回は「ソードのクイーン」の、仕事を占う時の解釈に関するお話でした。
あなたの悩みに参考になるアドバイスはありましたか?
「ソードのクイーン」は、まっすぐ剣を立て、相手を見据える凛々しい女王です。
タロットカードの中でクイーンは4人いますが、とりわけクールで強い意志を持つクイーンです。
人の上に立ち、的確な判断をし、正しさを貫くといった男性性をも感じる強い女性です。
正位置で現れると、厳しさの中に優しさもある頼れるリーダー。
自分がトップなので甘えることは苦手で、少し孤独さも感じます。
逆位置になると、頑固でヒステリック、冷淡な人という印象が出てきます。
あなた自身がそういう人物なのか、お相手のことなのか、周りの人を表しているのかは占う状況・内容によります。
またそういった状況になりやすい時期とも読めます。
女王(クイーン)はキングと並び、権力も実力もある人物。
キングにはない女性的な受容力がクイーンの魅力のひとつです。
このメッセージが、次のステップに進むためのきっかけになりますように。