ゆったりとやわらかな椅子に腰かけている『女帝』は、豊かな愛情の象徴です。
愛情と美しさ、そして豊かな実り。
全てを包む余裕のある母のような存在です。
今回は、そんな『女帝』カードの「恋愛」での意味&キーワード、そして「相手にとって自分はどういう存在?」といった相手の気持ちを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
タロット「女帝」恋愛での意味&キーワード
正位置の場合の意味・キーワード
愛情/豊かさ/安心感/母性的/包容力/美/繁栄/受容/安らぎ
正位置では、お互いを思いやる愛情深い恋愛を示します。
色々な意味で、余裕と豊かさを存分に感じることができるでしょう。
逆位置の場合の意味・キーワード
わがまま/嫉妬/束縛/怠惰/感情的/満たされない/公私混同/依存
逆位置になると、相手にも自分にもルーズになってしまいそう。
「今あるもの」に感謝する気持ちも薄れています。
せっかくの魅力が台無しにならないうちに、けじめをつけましょう。
恋愛での【相手の気持ち】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、恋愛での「相手の気持ち」に関する相談内容の中でも、特に多い次の5つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 「片思いの相手にとって、私はどういう存在?」
- 「気になる彼と両想いになれる?お付き合いが始まる可能性は?」
- 「交際中の彼は、結婚についてどう思っている?」
- 「交際中の彼、私のこと本当はどう思っているの?」
- 「別れた彼は、復縁についてどう思っている?」
では、順番に見ていきましょう。
「片想いの相手にとって私はどういう存在か」について占う時の解釈例
「あの人にとって私はどんな存在なの?」
お相手の気持ちが、今どういう段階なのか気になりますよね?
「片思いの彼が、私をどう思っているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見てみましょう。
正位置の場合
あなたの女性らしさを好ましく思っています。
あざとくアピールする必要はありません。
あなたは自然体で十分魅力があります。
あなたといると「なんだか心地よい」と思っているようですよ。
【ここが解釈のポイント!】
『女帝』の正位置は対象者が「愛らしい存在」であることを示します。
相手にとって相談者は「愛らしく」映っているのでしょう。
多少のわがままもかわいく見えるようです。
カードの女帝のように、ゆったりと相手を受け入れる態度で好感度UPです。
逆位置の場合
お相手は「女性特有の面倒さ」をあまり見たくないようです。
嫉妬や束縛、わがままな振る舞いなどには関わりたくないのです。
あなただけに向けられた気持ちではないのでしょうが、気を付けた方がよいでしょう。
「だらしない人」という印象を持たれないようにしましょう。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置だと、豊かな女性性が過剰になり、感情的でわがままな面が目立ちます。
「自分本位で周りに気を配れない人」と思われている可能性もあるでしょう。
相手に近づくより、まず相談者がしっかりした言動を心がけて、よい印象を与えたいところです。
「気になる彼と両想いになれるか」を占う時の解釈例
「好きだと伝えてもいいのかな」
「付き合ってほしいと言われたら?」
恋愛で一番ドキドキする時期かもしれませんね。
「片想いから両想いへ進む可能性があるのか」、「お付き合いできる可能性があるのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
お付き合いが始まる可能性も十分にありますし、その後も将来を考えるような恋愛になりそうです。
初めは気軽な食事や何かの用事で一緒になるのでも構いません。
一緒に過ごす機会を作りましょう。
お相手はあなたの自然で家庭的な部分にホッとするようです。
あなたを特別な人と認識するのに、あまり時間はかからなそうです。
【ここが解釈のポイント!】
『女帝』は豊かな自然の中でゆったりと満たされています。
愛し、愛される人なのです。
すでに両想いなのかもしれません。
女帝の表情からも、成熟した女性の受容力を感じます。
一時的な恋ではなく、将来の伴侶として相談者を考えていると読みます。
逆位置の場合
2人の間には「恋愛の喜び」より、お互いに自分本位な気持ちがありそうです。
わがままな態度であったり、嫉妬心が強かったり、遊びの気持ちがあったり…。
お互いの気持ちを深める前に、うっかり身体の関係にということも考えられます。
今は距離感がうまくつかめず、感情に振り回されますので、距離をおいた方がよさそうです。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置なので、感情的で情緒不安定な状態と読みます。
お互いに自分本位で、相手との調和をはかれそうにありません。
女性性が行き過ぎ、「色気」が前面に出ると、トラブルに発展することもあるでしょう。
今は「甘いだけの恋」を夢見るより、節度を保ったやり取りを心がけるべきです。
「交際中の彼は、結婚についてどう思っているか」を占う時の解釈例
お付き合いが順調なら、「結婚」もどうなるのか気になりますよね。
「付き合っている相手が、結婚についてどう考えているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきましょう。
正位置の場合
お相手は結婚について真剣に考えているでしょう。
きちんとあなたを幸せにする力もあります。
愛情深く、お互いを思いやる温かな家庭が築けるでしょう。
精神的にも環境的にも豊かさを感じられる結婚になりますよ。
【ここが解釈のポイント!】
『女帝』の正位置で結婚を見るときは、「豊かな実り」を意味します。
カードに描かれた女帝は、豊かな環境に恵まれ、愛情に満たされて微笑んでいます。
穀物がたわわに実っている様子から、この結婚は富にも恵まれることでしょう。
逆位置の場合
感情が乱れている時期でしょうか。
あなたは感情的になって、お相手を束縛したり、わがままを通していませんか。
すねて他の人と火遊びなんて、もってのほかです。
あなたが冷静でないと、結婚話は出ないでしょう。
気持ちを穏やかに、今の幸せを見つめ直してください。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置ですので、相談者が感情に振り回されている状態でしょう。
相手も冷静でないかもしれません。
このような状態では、結婚話をする気持ちにはなれません。
相手や現実を疑うより、まずは自分の気持ちの乱れを落ち着かせることです。
「交際中の彼が、私の事を本当はどう思っているか」を占う時の解釈例
「最近何だかそっけない」
「ケンカが増えたな…」
など上手くいかない時、気持ちが離れてしまったのではないかと心配になりますよね。
「あなたの事を本当はどう思っているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
ケンカになってしまうようなことがあっても、2人で解決できるはずです。
確かに、あなたに安心して甘えてる部分はあるかもしれません。
でも、あなたもお相手に支えられている面があるはずです。
お相手はあなたを心から愛しています。
素直にその愛情を受け取ることも大切ですよ。
【ここが解釈のポイント!】
『女帝』のカードの背景は黄色く、祝福の色です。
豊かな自然と満ち足りた表情、やわらかな座り心地のよさそうな椅子。
特に2人の仲に心配な要素は見当たりません。
「受け取る」ことを意味するカードでもあります。
素直に相手の愛情を受け取り、喜んでもよいと読みます。
逆位置の場合
お互いにかみ合わないと不満のようですね。
お互いに慣れきって、配慮に欠け、ルーズになってきているのが原因かもしれません。
感情的に相手を責めず、自分の言動を見直してみましょう。
あらぬ疑いをかけて、イライラしていても解決しませんよ。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置なので、感情的になったり、嫉妬や束縛、またはルーズさが原因のようです。
『女帝』の魅力も他の人に向けられると、不倫・浮気などになってしまいます。
望まぬ結果を作り出してしまう前に、自分の言動が「相手を困らせていなかったか」と振り返る必要があります。
「別れた彼が、復縁についてどう思っているか」を占う時の解釈例
別れてしまったけど、やっぱり忘れられない。
切ない思いでいっぱいですね。
復縁を望んだら、あの人も応えてくれるのでしょうか?
「復縁について、相手がどう思っているか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
あなたのことを悪くは思っていないのは確かです。
今のあなたの自然な姿でいてください。
お相手は「全て受け入れてもらえるだろうか?」という気持ちのようです。
深い愛情と包容力が、復縁の決め手でしょう。
穏やかな優しさで、お相手に接してください。
【ここが解釈のポイント!】
成熟した見返りを求めない愛を示す『女帝』のカード。
相手はそんな相談者の深い愛に再び、包み込まれたいと思っていることでしょう。
復縁が叶えば、以前より余裕のある気持ちで、付き合えそうです。
逆位置の場合
お相手が復縁を望んでいたとしても、共依存のような関係に陥りやすいです。
「あいつならわかってくれるだろう」という甘えもありそうです。
情に流されて、ずるずると肉体関係だけが続くような2人になってしまう可能性も。
今は復縁の決断をしない方がよさそうです。
あなたも自分の感情と身の回りを整えましょう。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置だと、前向きな復縁というより、「慣れ」や「情」に流されている感じです。
先が見えないまま、「ずるずると依存してしまう関係」になる気配があります。
相談者は自分の感情に冷静になりながら、身辺を整えて行くことが先決です。
まとめ
『女帝』のカードは、ひとつ前の大アルカナ2番目のカード『女教皇』と同じように女性を描いていますが、雰囲気が違いますね。
『女教皇』は精神性・神秘性を表し、『女帝』は実質的・機能的な女性性を表しています。
正位置は「繁栄」「包容力」「豊かな実り」「女性性」などの意味があります。
あふれ出る母性にも似た愛情と豊かな環境に幸せを感じます。
愛をはぐくみ、繁栄させ、さらに大きな実りを受け取るのです。
逆位置になると、豊かな愛情が過剰になり、傲慢になります。
自分本位になり、怠惰になり、感情に振り回されるのです。
大切なものを失ってしまう前に、「見返りを求めない愛」を思い出しましょう。
参考になるアドバイスがあれば、ぜひ心に留めておいてくださいね。