バベルの塔を連想させる『塔』のカード。
落雷、火災、転落していく人…背景は真っ暗です。
なんだかドキッとするカードですよね。
何かが大きく変化していく時に現れるカードです。
一度、あえて壊して創造しなおす「浄化」のような過程をたどっているのです。
仕事の悩みを占ったときに、この「塔」のカードが出たら何を意味するのでしょうか?
今回は、「塔」の仕事での基本的な意味、人間関係や転職・適職などを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
「塔」カードの仕事での意味
塔のカードの仕事での基本的な意味を、正位置と逆位置ともに見てみましょう。
正位置の場合の意味・キーワード
価値観の変化/失敗/損失/倒産/リストラ/浄化/予期せぬ出来事/清算/急展開
「塔」は正位置で出ると、「破壊」「大変化」など何かが大きく変わることを意味します。
逆位置の場合の意味・キーワード
混乱/ショックの後/古い価値観/世代交代/事後処理/立ち直る/ストレス
逆位置になると、これから徐々に「壊れていくさまを見る」のか「壊れた後の再出発」を表すことになります。
【仕事】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、仕事に関する相談内容の中でも、特に多い次の4つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 転職
- 適職
- 仕事の成果
- 仕事での人間関係
では、順番に見ていきましょう。
「転職」について占う時の解釈例
「転職して失敗したくない」「転職してキャリアアップしたい」など、転職については迷う方も多いですよね。
「今は転職をどう考える時期なのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきます。
正位置の場合
良くも悪くも変化の時期に来ています。
あなた自身の「仕事に対する考え方」が大きく変化したのではないですか?
また、転職を考えざるを得ないような変化(例えば会社の経営が傾くなど)が起きているのかもしれませんね。
どちらにしても、今の状況はバタバタとしていて落ち着きがありません。
「今の状況を変えたい」と思うのなら転職を考えてよい時期です。
【ここが解釈のポイント!】
まさに「変化」を表す「塔」のカードです。
何らかの大変化が起きている最中でしょう。
仕事に対する価値観も大きく変化する時期でもあります。
新たな価値観をもって転職をする、せざるを得ない時とも言えます。
逆位置の場合
職場に大きな問題が起こった、もしくは沈みゆく状態を眺めている状況でしょうか。
あなた自身もストレスや過労で疲れ切っていませんか?
ここは「もうすでに終わってしまった」場なのかもしれません。
新たなところで再スタートを切る(転職)はよい選択と言ってよいでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
「塔」はすでに崩壊してしまった後のようです。
背景の黒色も「この先はない」ことを表します。
正位置の時期よりさらに進み、過去形になったと読みます。
もう痛みは過ぎたので、新たな出発をアドバイスします。
「今の仕事が適職か」を占う時の解釈例
「今の仕事は向いてないように思えてきた」「このままこの仕事続けていていいのかな」
この仕事に自分は向いているのか、一度は悩まれたことがあるのではないでしょうか?
「今の仕事が適職かどうか」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
あなたは刺激的でスピード感のある仕事に向いているようです。
今の仕事はどうでしょうか?
多少、困難でも緊張感のある仕事についているのであれば、向いていると言えます。
もし、そうでない仕事についている場合でも、何か「これ!」というプロジェクトに巡り合えたり、リニューアルするような部署があれば、積極的に関わってみましょう。
【ここが解釈のポイント!】
「雷」が描かれたカードは、刺激的な展開やスピード感を表します。
物事が一新されていく状況下を乗り越えるバイタリティを感じます。
また「雷に打たれたような」思いつきもありそうです。
逆位置の場合
過去の失敗を引きずっているか、やり方を変えられず成果が出ていないなど、悩みを抱えていませんか?
今の職場が単調な作業の繰り返しで、日々変化がなさすぎるのであれば、向いていないと言えそうです。
そのような業務では、モチベーションが保てません。
「仕事自体は気に入っている」というのであれば、今は辛抱の時。
新しいものや考え方を受け入れることを意識して、自分自身をリニューアルさせてみましょう。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置なので、一気に来る「崩壊」や「解放」ではなく、「じりじりと悪化する」「古いものを変えられない」と読みます。
仕事に自分を合わせていく(自分自身をリニューアルする)ことで、今の仕事が適職になる可能性もあると解釈できるでしょう。
「適職は何か」を占う時の解釈例
自分の適職は何かを占う場合、大アルカナ22枚・正位置のみで占います。
「どんな職業が自分に向いているのか悩んでいます。参考にしたいので適職を教えてください。」
といったように「適職が何か」を占う場合の解釈例と解釈のポイントを見てみましょう。
解釈例
① 建築関連
古いものを壊し、新しいものを創造する建築関連の仕事は向いている仕事のひとつです。
デザイン性というより、根本から作り直すような仕事、例えば災害復興などもよいでしょう。
② 接客業
機転が利き、忙しくても仕事をまわせる能力があります。
お客さんのニーズをつかみ、スピーディに対応できるので重宝されるでしょう。
飲食店の接客はもちろん、保険の営業や外商なども向いています。
③ 政治家
悪しき古い習慣を捨て、新しい世の中を作り上げることに熱くなれそうです。
大きな転換期や世代交代は困難がつきものですが、あなたにはトラブルやダメージを乗り越えるだけのタフさがあります。
【ここが解釈のポイント!】
①「塔」のカードはその名の通り、高くそびえたつ塔が描かれています。
適職という意味でこのカードを読むときは、絵の通り「建築物」ととらえます。
一度壊してまた新しいものを造るという「建築」の世界に興味を持つ人も多いでしょう。
②「落雷」と「混乱する状況」が描かれていますが、「忙しく」「ハプニングも多い」職場が想像できますね。
そのような場所でこそ生き生きと働けるようです。
③「塔」のカードは「変化」「浄化」「世代交代」も意味します。
背景の黒色は「人々の欲望」も意味しますが、まさに政治の世界を思わせます。
今までのやり方を一度徹底的に破壊して、一新する役目を与えられるのかもしれません。
「仕事の成果」を占う時の解釈例
あなたの仕事は、がんばりに見合う結果が出ていますか?
ここでは現在の仕事で「現実的な成果をあげられているのか」を占う時の解釈例と解釈のポイントを見ていきます。
正位置の場合
今回は「よかった」と言える結果が出なかったことでしょう。
でも、この失敗は次に必ず生かせます。
よくなかったと思うところは素直に謝罪したり、修正するなりしましょう。
また予期せぬトラブルがあった場合は、避けることができなかったようです。
気を取り直して次の仕事に取り掛かりましょう。
【ここが解釈のポイント!】
高い塔は落雷を受け、崩れ落ちそうです。
落雷という天災は避けることができません。
成果は出なかったと言えます。
また高い塔は「プライド」「傲慢さ」も表します。
崩れたことで気付きもあったはずですので、そこを引き出すのも良いでしょう。
逆位置の場合
今取り組んでいる仕事は「うまくいかないかも」と予測できているのではないでしょうか。
まだ続いているプロジェクトであれば、最悪の事態を招かないために手を打つ必要があります。
あなたのせいでなくても、あなたの降格や金銭的損失も考えられます。
今回の仕事は成果が出にくいと思いますが、将来的には「いい経験だった」と言える日が来ます。
【ここが解釈のポイント!】
正・逆どちらにしても今回は成果が得られにくいと感じます。
背景の黒色は「行き詰まり」を意味しますし、「塔」は崩壊寸前です。
もう塔にとどまることはできず、落ちていく人たち。
でも「塔」から解放されて、「これでよかったのかも」と思う日が来る事も伝えていきましょう。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例
職場の人間関係は、仕事のパフォーマンスにも影響しますよね。
人間関係の悩みについて『塔』のカードは、どんなアドバイスをくれるでしょうか。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
和やかな雰囲気とは言い難いですね。
相手もキレそうな爆弾を抱えていますし、あなたも我慢の限界を迎えているようです。
いっそ、大喧嘩になって胸の内をお互いさらけ出すことで、仲良くなれるのかもしれません。
ただ相手が常にトラブルを抱えているような非常識な人の場合は、あえて仲良くなろうとせず、離れてしまう方が賢明です。
【ここが解釈のポイント!】
「塔」は怒りや不満が表出するときにも出てくるカードです。
黒い背景は人間の「欲望」も表します。
お互いの本音をさらけ出して隠し事がなくなれば、よい関係性へ向かう可能性もあります。
「崩壊」のカードでもあるので、そのまま関係性が崩壊することもあるので覚悟が必要です。
そうなったとしても、それだけの仲だったということです。
逆位置の場合
職場の人間関係に大きな亀裂が入るか、不満を抱えたままギクシャクした状態が続いているかどちらかのようです。
解決には、もう少し時間がかかりそうな気配です。
誠実に対応しつつも、派閥のトラブルなどに巻き込まれないよう注意が必要です。
ストレスがたまる時期だとは思いますが、落ち着いたら穏やかに本音を話してみてください。
【ここが解釈のポイント!】
逆位置なので、「変化」が起きた後か、「停滞」しているかのどちらかと言えます。
正位置のように大きな衝撃ではなく、長引いている闇のようです。
お互いに感情がとげとげしている時期ですので、時間をおいてから関係修復を試みるのがよいと解釈します。
まとめ
絵柄からちょっと怖いイメージを持たれる方も多い『塔』のカード。
意図しなくても変化は突然やってくるもの。
ちょっとびっくりするかもしれませんが、雷のような衝撃を受け「崩壊」した後は「解放」が待っているのです。
正位置で出たときは、「価値観の変化」「浄化」を表します。
予期せぬ出来事に混乱するかもしれませんが、終わってみれば「スッキリした」と思えることも多いものです。
逆位置で出たときは、正位置の「どかーん」と来る衝撃というより、じわじわ崩れ行く感じでしょうか。
もう「片付け」に入っているのです。
ちょっと忙しくなるかもしれませんが、いらないものは捨て「変化」を受け入れましょう。
参考になるアドバイスがあれば、ぜひ心に留めておいてくださいね。