学校を出て社会人としてフルタイムで働いている人であれば、生活の大半を占めているのが「お仕事」。
そのため、占いでお仕事の悩みを相談される方も多くいます。
そのお仕事の悩みの中で、出てきたタロットカードの意味や解釈を解説していきます。
今回のカードは「女教皇」。
「女教皇」の「仕事」での基本的な意味、人間関係や転職・適職などを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
「女教皇」カードが表す意味
『女教皇』は、エジプト神話に出てくる天の神と地の神の娘といわれている「イシス」をモデルにしていると言われています。
背景の白と黒の柱は、「光と闇」・「陰と陽」・「男と女」といった二つで一つを成す「対立原理」を表し、緊張感を持ちながらバランスをとっています。
また、持っている巻物は「トゥーラ」と呼ばれる経典で、「知性」や「思慮深さ」を表現。
衣の水色も「穏やか」で「精神性が高いこと」を示し、物質的な豊かさよりも精神的な心の豊かさを求める事を表します。
足元の月が「感受性の高さ」や「神秘性」を表していますが、それは時により「不安定さ」ともなります。
教皇という威厳のある地位にありながら、包み込むような優しさを持ちあわせているのも特徴ですね。
【仕事】での「女教皇」の意味
仕事に関する『女教皇』の意味も基本は、
対立原理の間でバランスを取りながら、「理性と知性」で物事を「思慮深く」観察しつつ優しく見守る
といったイメージになります。
もっと分かりやすく例えると、『女教皇』は真面目なキャリアウーマンです。
でも、ガツガツ自分で行くというよりは、静かにさりげなく、てきぱきとお仕事をこなしているイメージですね。
正位置の場合のキーワード
真面目・勤勉・知識・理屈と感性・直感・完璧主義・優しく肯定的・目上の女性・冷静
自ら動くというよりは一歩引いた位置から全体を見渡し、知識を得ていくつもの選択肢から最適な判断をすることができます。
自分から動くというよりは、サポートをする方が得意としています。
また、女性の上司そのものを表していることもあります。
特に困難に直面しているときは、「サポートしてくれる人」としてあらわれます。
逆位置の場合のキーワード
情緒不安定・情熱の低下・プレッシャー・神経質・無神経・冷徹・批判的
勤勉で完璧主義が行き過ぎてしまい、その結果プレッシャーになることもあります。
また、周りに対しても勤勉さや完璧主義を求めてしまい、不出来な様子に勝手に失望し、批判することもありますし、「そもそも知識が足りていない」と出ることもあります。
優れた洞察力も周りからの視線や言動を否定的にとらえてしまい、神経質になっているのかもしれません。
情緒不安定で周りまで気が回らない、というのもあるでしょう。
ストレスを解消したり、少し落ち着く時間を取ることが必要になっているので、そういったアドバイスが適しているでしょう。
【仕事】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、仕事に関する相談内容の中でも、特に聞かれる次の4つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 転職
- 適職
- 仕事の成果
- 仕事での人間関係
では順番に見ていきましょう。
「転職」について占う時の解釈例
今の仕事が辛くて転職したい!と思うこともありますよね?
「転職しようと思っていますが、転職するべきかしないべきか教えてください」
といった、シンプルに転職が良いか悪いかを占うときの解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
向いてはいるけれど、今ではなく少し先。
転職に必要な情報を集める、転職したいと思っている企業について調べるなど、学ぶということに重点を置いてみてください。
衝動で動かずに冷静に考えることが必要です。
【ここが解釈のポイント!】
『女教皇』はカードの見た目や示していることから「動」よりも「静」。
今は動くというよりは静かに観察するといったイメージのほうが近くなります。
ガツガツ動くよりも「少しこの分野も気になるんだよね。ちょっと調べてみようかな?」という気持ちで情報収集して見るのは良いでしょう。
逆位置の場合
感情的になって思い付きで動こうとしていませんか?
自分の置かれている状況を客観的にみて本当に必要なのか考えても良いでしょう。
場合によっては、ストレスで冷静になれない状況かもしれません。
ですが、疲れた頭で判断しても、さらに悪い条件へ転職してしまうといったこともあるかもしれません。
そういった場合は転職以前に休息をとるようにしましょう。
【ここが解釈のポイント!】
刺激がないからというよりは、プレッシャーや人間関係の疲れから転職を考えている場合が多いです。
冷静な判断ができていない状況で、感情的に動いてしまっている状態です。
今の職場のことも、自分自身のことも客観的に見れていないと伝えてくれています。
客観的に見ると、周りのことも理解できて「本当に転職するべきなのか、そうでないのか」ということも判断できるようになるでしょう。
「適職は何か」を占う時の解釈例
就職や転職で悩んでいる中で、「自分の適職はなんだろう?」悩む方も多くいます。
そんなときに『女教皇』が出たときの解釈例と解釈のポイントです。
就職を考える時期に自分の適職を考えるひとつの情報として占う場合、大アルカナ22枚で正位置のみで占います。
「就職の時にどんな職業が自分に向いているか悩んでいます。参考にしたいので適職を教えてください。」
といったシンプルに「適職が何か」を占う場合を見てみましょう。
解釈例と解釈のポイント
教員(主に高校以上が向いている)、塾の先生やSE(システムエンジニア)に向いています。
事務処理能力も高いので、一般事務職も向いています。
また、誰かをサポートする職業(秘書やアドバイザー)にも向いています。
【ここが解釈のポイント!】
自分の持っている知識を教えながら成長をサポートするという意味で教員なのですが、高校生以上であればある程度自分で判断できることも多く、自力で何ともできないことをサポートする人という意味で高校以上の教員としています。
そして、「トゥーラ」の巻物を持っていることから、学問や文字を扱う人ととらえられています。
「情報を収集しそこから必要なものを取り出す」という意味では、事務処理や情報処理といった連想から一般事務やSEなども適していると判断しています。
ただし、適職の場合は相談者の今までしてきたことや興味のあることも重要になってきます。
たとえ適しているといっても、興味が持てなければ続かないことも多いので、あくまで参考程度にして「何か思い当たることがないか」「他に興味のあることがないか」と、相談者の想いを引き出してみるきっかけにしましょう。
転職時に「今の仕事が適職か」を占う時の解釈例
転職を考えているときに、自分の適職は何なのかを考えて「実際、今の仕事が自分に適しているのかいないのか」と悩むこともあります。
こちらは、大アルカナのみといった制約はありません。
「転職したいと考えているのですが、なんとなく今の仕事が自分に合っていない気がします。今の仕事は自分に適しているのでしょうか?」といった相談の時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
今のお仕事は適しています。
大きな飛躍というのはないかもしれませんが、着実にキャリアを積み上げていけるでしょう。
合っていないと感じているとすると、少し今の仕事内容の違うものに興味がわいているのかもしれません。
「なんとなく」を無視することなく突き進めても良いでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
一歩一歩着実に進化していくイメージです。
なので、基本的にはあっていると判断しています。
ただし、直感の働く状態を表す「女教皇」なので「なんとなく合っていない」といった部分も正しいです。
「どんなところが合っていないと感じているのか」「なんとなくやってみたいと思っていることはあるか」という質問をしてみるのも良いでしょう。
逆位置の場合
今の職場や職務に、ストレスを感じているのではないでしょうか。
転職を考えているのなら、そのために動いてみても良いでしょう。
ただし、すぐには難しいかもしれません。
またもし、まだ続けたい理由もどこかにあるのなら、休息をとって「ONとOFF」をはっきりさせたりすることで改善することもあるでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
基本的には「今の仕事は向いていない」と解釈しています。
ですが、精神的に疲れていることが多いので「休息をとることで冷静さを取り戻すということが一番大切なことだ」と解釈しています。
「仕事の成果」を占う時の解釈例
「今の仕事が成功するか、また評価されるか」といったことが気になることもあるでしょう。
「今度の仕事は成功しますか?」といった占い内容の時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
着実に成功していくことでしょう。
冷静に判断もできているので、順調に進んでいきます。
何か困難があったとしても、あなたの直感でクリアできそうです。
【ここが解釈のポイント!】
「女教皇」のもつ完璧主義は、こつこつと積み重ねて成り立つものです。
そこから着実に成功していくと判断しています。
また、情報収集もうまくできているので、直感も判断も冴えわたっているでしょう。
逆位置の場合
情報収集と判断が上手くできていないがゆえに、高い理想をかかげてしまい自分のキャパシティーを超えてしまうかもしれません。
それが、周りにも伝染してしまい、計画倒れになる可能性も。
少し肩の力を抜いて、計画を見直してみても良いでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
得意であるはずの情報収集と判断が、うまくできていないと解釈しています。
結果として、ストレスのたまりやすい状況に陥り、計画倒れになるだろうという解釈です。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例
仕事は一人で成り立つものではありません。
職場の人間関係や取引先の担当との関係など、人と関わる以上、悩むことも多くあります。
相談者とその周り人達との関係などについて占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
自分から進んで動くことはなくても、手の届かない痒い所に手を届かせるようなあなたの働きが、結果としてチーム全体の人間関係を良くしています。
何か困難があったときにも、さらっと手助けをしている姿に、周りは頼りになる人と感じているでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
自分が前に出ることはないですが、サポート役として頼りになっていると解釈しています。
逆位置の場合
あなた自身が神経質になっていて、周りに対しても少し批判的な態度になっているのかもしれません。
結果としてギスギスしてしまい、良くない状況になっているでしょう。
少し冷静になって、相手に何かを望む前に、自分自身と向き合う必要がありそうです。
【ここが解釈のポイント!】
自分自身の精神的な部分のバランスが取れていない、と判断しています。
周りの環境というよりは自分でその状況を作ってしまっている可能性が高く、「少し自分の内面と向き合ってみましょう」とアドバイスすることも多いです。
まとめ
『女教皇』は、「真面目なてきぱき働くキャリアウーマン」をイメージするとわかりやすいと思います。
正位置ではそのようなイメージですが、逆位置では真面目過ぎて自分に対してのストレスが募ったり、また周りに対しても同じように求める姿勢がギスギスした関係へとつながる。
そんなイメージで解釈すると、わかりやすいかもしれませんね。