学校を出て社会人としてフルタイムで働いている人であれば、生活の大半を占めているのが「お仕事」。
そのため、占いでお仕事の悩みを相談される方も多くいます。
そのお仕事の悩み相談の中で、出てきたタロットカードの意味や解釈を解説していきます。
今回のカードは「魔術師」。
「魔術師」の「仕事」での基本的な意味、人間関係や転職・適職などを占う時の解釈例や解釈のポイントについて詳しく紹介していきます。
タロット「魔術師」カードが表す意味
右手は「天」、左は「地」を指し、頭上に∞を乗せた若い男性が描かれています。
また男性の前にはワンド、カップ、ソード、ペンタクルスと世界を構成する4大要素を描いています。
この4大要素を自由自在に操ることのできる「若々しい男性」を描いた「魔術師」のカード。
より良いものを作るためには探求を怠ることはなく、未知のものを知るために他者と交流をはかることに苦も無く、目的のために自ら動くようなアクティブさを持っています。
そのことから「創造力」「コミュニケーション力」「能力の高さ」「自信」を表すと言われています。
また、カード上部の数字の1は、「スタート」「始まり」といった意味があります。
そんな「魔術師」の基本イメージは、「今までに培った能力で、無から有を生み出す創造性」と言えるでしょう。
【仕事 】での「魔術師」の意味
仕事での「魔術師」の意味も基本は、「今まで培った能力で無から有を生み出す創造性」といったイメージになります。
正位置の場合のキーワード
才能を発揮する・意欲的に取り組む・アイディアの実現・スタート・器用に立ち回る
新しいプロジェクトや計画を始めるときに提案が採用されたり、アイディアが実現することが多いです。
新しいことを始めるときはとても勇気がいりますが、自分が感じている以上に準備万端によいスタートが切れることを示しています。
また、堂々と立ち振る舞うことで、周りの人たちを魅了し、協力体制が築かれるでしょう。
「相談者の持っている能力を最大限生かしていきましょう!」というアドバイスが多くなります。
逆位置の場合のキーワード
知識不足・やる気の喪失・アイディアだけで実現できない・無計画・偽り・まやかし
魔術師が逆位置で出る場合は、「培った能力が足りない状態」を表していることが多いです。
そのため、準備不足や知識不足で計画倒れになったり、実力が無いように感じて自信が持てないため、小手先の技術でごまかしてしまうようなこともあります。
コミュニケーション能力を悪い方向に発揮して、嘘や周りを騙すといったことになるでしょう。
「もう少し準備をしっかりしましょう」といった警告として出ることが多いです。
「物事に真摯に向き合っていきましょう」とアドバイスすることも多いでしょう。
【仕事】に関する相談内容別の解釈例
ここからは、仕事に関する相談内容の中でも特に聞かれる次の4つについて、「解釈例」と「解釈のポイント」を解説していきます。
- 転職
- 適職
- 仕事の成果
- 仕事での人間関係
では、順番に見ていきましょう。
「転職」について占う時の解釈例
今の仕事が辛くて転職したい!と思うこともありますよね?
「転職しようと思っていますが、転職するべきかしないべきか教えてください」
といった、シンプルに転職が良いか悪いかを占うときの解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
転職が成功しやすいでしょう。
転職する場合は、その後も自分の強みを生かしてさらに活躍ができそうです。
また、面接などで自分をアピールできるときです。
しっかり準備をして挑んでみましょう。
ただ、今の仕事が充実している場合は、無理に転職する必要もなさそうです。
「今の職場でも新しいプロジェクトで活躍できる」という暗示である場合もあります。
【ここが解釈のポイント!】
「新しいスタート」という1の意味と「魔術師」のもつ「準備万端」なイメージから、成功しやすいと解釈しています。
ただ、あくまでも今の職場などでマンネリ化していたりして新たな刺激がほしいと思っているときで、今も充実している場合は一概には言えないので、周りに出ているカードから判断していくとよいでしょう。
逆位置の場合
後々後悔することになりそうです。
思い付きで動いた結果、次の職が決まらずに大変な思いをしてみたり、下調べが足りずに「思っていた仕事と違った」とがっかりすることになります。
転職を考えているのであれば今すぐと動くのではなく、しっかり下調べと計画を立てて実行に移すようにしてみてください。
【ここが解釈のポイント!】
「魔術師」のもつ準備万端なイメージが逆に出てしまい、準備不足・無計画となって表れています。
また、いろいろな武器が使えるがゆえに、あっちもこっちもと決めきれない「優柔不断さ」を表すこともあり、「あっちもいいかも、こっちもいいかも」とずるずる先延ばしにしてしまうとの解釈もできます。
適職を占う場合
就職や転職で悩んでいる中で、「自分の適職はなんだろう?」悩む方も多くいます。
そんなときに『魔術師』が出たときの解釈例と解釈のポイントです。
「適職は何か」を占う時の解釈例
自分の適職を占う場合、大アルカナ22枚・正位置のみで占います。
「就職の時にどんな職業が自分に向いているか悩んでいます。参考にしたいので適職を教えてください。」
といったシンプルに「適職が何か」を占う場合の解釈例と解釈のポイントです。
解釈例と解釈のポイント
美容師や工芸など手先な器用さを生かした技術系の職業や、デザイナー、企画などのクリエイティブな仕事が合っています。
また、コミュニケーション能力も高いので、営業職も合っているでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
4大要素を自習自在に操る器用さと創造力から、「無から有を作り出す」といったアイディア勝負な職業や仕事が適していると解釈できます。
また、ものを売り込むのに必要なコミュニケーション能力も高いので、営業職も向いているとの解釈です。
独創的な面から、集団行動には向いていないので、その点のアドバイスには注意が必要です。
今回のような「適職は何か」を占う場合には、相談者の「今までしてきたこと」や「興味のあること」も重要になります。
たとえ適しているといっても、興味が持てなければ続かないことも多いのですよね。
なので、あくまで参考程度にして「何か思い当たることがないか」「他に興味のあることがないか」と、相談者の想いを引き出してみるきっかけにしてあげましょう。
転職時に「今の仕事が適職か」を占う時の解釈例
転職を検討している時に「適職は何か」を考えて、「実際、今の仕事は自分に適しているのかいないのか」と悩むこともあります。
「転職したいと考えているのですが、今の仕事は自分に適しているのでしょうか?」といった相談の時の解釈例と解釈のポイントも見ていきます。
こちらの場合は、「大アルカナのみ」といった制約は特にありません。
正位置の場合
今の環境で、あなたの能力を発揮できています。
少し問題が発生していても、冷静に対処できるでしょう。
また、今は少し落ち込んでいたとしても、少し先に新たなプロジェクトで能力が発揮できる機会が来るかもしれません。
腐ることなく、今できることを続けていくことで、さらに発展していくでしょう。
もし、それでも転職したいという場合は、同じような環境や業種でもいいですし、全く別のところに飛び込んでみるのもありです。
新たな分野に挑戦すると決めた場合は、しっかり計画を立てて挑戦するとうまくいくでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
「自由自在に動けて、才能を発揮している状態だ」と解釈しています。
ただ、心の奥で新しい分野や新しい場所に行きたい気持ちがある場合や、その計画をしている場合は、うまくスタートできる状態でもあるので、そちらに進んでもよいでしょう。
逆位置の場合
「向いている向いていない」というより、「今の自分に自信が持てていない」状況なのかもしれません。
もし「本当はこの先も続けていきたい」と思っている仕事であれば、初心に戻って勉強しなおすことで、自信を持つことができ、活躍の場も増えていくでしょう。
転職も考えていると思いますが、優柔不断なまま動いてもうまくいきません。
しっかり計画を立てた上で、動くようにしましょう。
【ここが解釈のポイント!】
「準備不足や知識不足で自信が持てない」と解釈しています。
「机の上のものがひっくりかえってしまい、ぐちゃぐちゃした状態」と考えて、ひとつひとつ元に戻すところから始めていくイメージです。
「仕事の成果」を占う時の解釈例
「今の仕事が成功するか、また評価されるか」といったことが気になることもあるでしょう。
「今度の仕事は成功しますか?」といった占い内容の時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
成功が期待できます。
自分の閃きやアイディアを生かして、実現していくことができます。
他人任せにせず、自分から能動的に動くことで物事がスムーズに進むでしょう。
逆位置の場合
うまく成果が出ずに行き詰まりを感じそう。
また、自分主導で動いても周りは混乱してしまうかもしれません。
自信を失うこともあるかもしれませんが、失敗から学ぶこともあります。
今は学びの時と位置付けて向かっていきましょう。
「仕事での人間関係」を占う時の解釈例
仕事は一人で成り立つものではありません。
職場の人間関係や取引先の担当との関係など、人と関わる以上、悩むことも多くあります。
「相談者」と「その周り人達」との関係などについて占う時の解釈例と解釈のポイントです。
正位置の場合
自分から話題を提供して話をしていくとで、人の懐にするっと入っていくように円滑なコミュニケーションが取れています。
また、自分のアイディアや企画を実行していく姿も併せて見せることで、周りからは「話しやすく頼れる人」と思われ、良い関係が築けています。
【ここが解釈のポイント!】
実際のマジシャンを考えると、解釈のイメージがしやすいかもしれません。
マジシャンは、巧みな話術で観客を引き込んでいますよね?
そして、マジックで「すごい!」と思わせる。
この魔術師は、ある意味エンターテイナーとも言えるでしょう。
また、魔術師のカードに描かれている青年には、知的好奇心でグイグイ周りに質問する事を厭わないところがあります。
そのことから、自分から動いて行く姿勢、自分から話しかける姿勢を肯定して解釈していきます。
逆位置の場合
言葉と行動がかみ合っていないため、「口先ばかりの人」と思われているかもしれません。
その場しのぎの会話で、中身がなかったりします。
自分を偽らず、真摯に向き合うことで信頼関係を築いていけるでしょう。
【ここが解釈のポイント!】
魔術師の「うさんくささ」が、表に出た感じをイメージするといいですね。
人が偽る時、その原因の多くは「自分の自信のなさ」から来ています。
「知らない、わからない」を素直に言える強さを必要としていると解釈できるかもしれませんね。
まとめ
「適職は何か」を占う場合以外は、使用するスプレッドの種類や、一緒に出た他のカードとの兼ね合いもあるので、今回のように一概には言えません。
ただ、「魔術師」の基本のカードイメージは「今までに培った能力で無から有を生み出す創造性」からくる「コミュニケーション力」「能力の高さ」「自信」です。
そして、数字の1からくる「始まり」や「スタート」という意味です。
そこは変わらないので、その基本イメージから、相談者の置かれた状況や質問の内容に沿って解釈していくとよいでしょう。