八白土星の象意は「山」で、これと決めたら動かない「強い意志」や「根気強さ」と「実直さ」や「まじめさ」を持っています。
何事も決めるまでは色々と目移りすることも多く、懐疑的になると決断ができなくなりチャンスを逃してしまうことも。
器用な方ではありませんが、几帳面さがあります。
相手を立てるようなお世辞は苦手で、少々頑固な所がありますので、周りの人から誤解されやすいです。
仕事面では、円滑なコミュニケーションを心がけるようにすると、より効率良く仕事ができるようになるでしょう。
時間をかけて経験したことから培った実力で、中年以降に頭角をあらわす晩年運です。
では、より具体的な八白土星の「適職」と「天職」を見ていきましょう。
八白土星の適職
まずは、八白土星の適職です。
「適職」とは、四緑木星が「得意である職業」や「適性がある職業」のことを指します。
後ほど紹介する「天職」が「強いやりがいや心からの充実感があり、生涯続けたいと思える職業」であることと比べると、「適職」はあくまで適性があるという事です。
八白土星の適職は、まじめで根気強く取り組める性質を活かし、人から信頼され任せてもらえる仕事です。
上昇志向もありますので、少々硬いイメージの職種を選んでも周りからの評価が高くなり、より大きな仕事を任せてもらえる人も多くなります。
「土」に関する仕事も相性が良いです。
では、八白土星の適職で、代表的な職業を6つ紹介します。
- 不動産管理業
- カフェオーナー
- パティシエ
- 教師
- 税理士
- 僧侶(庵主)
1つずつ詳しく見ていきましょう
適職① 不動産管理業
オーナーに代わって、賃貸物件・売買物件などの管理をする仕事です。
「物件を借りたい人」と「物件を貸したい人の」の“橋渡し”をするような業務ですが、八白土星の「まじめさ」や「実直さ」を発揮してみましょう。
お世辞が苦手な分、大げさに話を膨らませることもないので、双方から信頼を得られて実績を高く積んでいくことができます。
不動産管理に資格は不要ですが、不動産に関する知識を最低限押さえておくと良いです。
なお「宅地建物取引士」(一般財団法人 宅地建物適性取引機構)「マンション管理士」(公益財団法人 マンション管理センター)「ファイナンシャルプランナー」(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)などの資格を持っていると、就業に有利になります。
適職② カフェオーナー
接客よりも経営の方で、より力を発揮します。
最初は、大きなお店で経営など実践経験を積むのも良いでしょう。
独立後は、チェーン店などフランチャイズではなくて、地元に根付いているような個人の店舗の方が八白土星には適しています。
地場野菜などを取り入れると「土」の要素と関わるので、仕事運にも良いエネルギーが流れるようになります。
飲食店を経営するためには「食品衛生責任者」と、お客様・従業員を合わせて30人以上になる店舗の場合には「防火管理者」(一般財団法人 日本防火・防災協会)の許可証が必要です。
「食品衛生責任者」に関しては、各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受け最後の試験に合格すると、1日で取得できます。
「調理師免許」「栄養士」のいずれかを取得していれば、講習が免除されます。
適職③ パティシエ
菓子店や菓子メーカーでお菓子を作る仕事です。
お菓子作りが好きな八白土星にとって、毎日コツコツ続けていく職人的な要素や、より美味しくて売れるお菓子を研究する要素は魅力的。
ホテルや洋菓子店など就業先も多様で、苦手意識を持ちやすい「接客」を伴わない働き方が選べます。
資格はなくても就業はできますが、製菓衛生師(国家資格)を取得してから就業する人が大半ですので、持っていた方が就業や開業をする時にとても有利です。
中学を卒業してから厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設で1年以上、必要な知識・技能を学ぶか、中学卒業後に製菓店で2年の実務経験を積むなどしてから各都道府県で行われる認定試験(国家試験)に合格すると、資格を取得でき「製菓衛生師」を名乗ることができます。
適職④ 教師
専門的な知識を深めて人に教えていく仕事は、「土」の気質ととても相性が良いです。
一口に教師と言っても、生活全般の教育をする「小学校教諭」や、専門的な教科を担当して個性を尊重する「中学校教師」や「高等学校教師」他にも「養護教諭」「栄養教諭」「特別支援学校教諭」などがあります。
それぞれに適している要素はありますが、八白土星の働き方としておススメなのは、専門の教科を担当する「中学校教諭」や「高等学校教諭」です。
教職員免許状を持っていない人でも、専門的で特化した技術などを持っていれば「特別非常勤講師」として働くことはできます。
公立校の非常勤講師は、副業も許されています(私学に関してはそれぞれに規則あり)ので、「これ!」と決めるまで右往左往しがちな八白土星は、そのような働き方をしてみるのも良いでしょう。
教職員免許状は「中学校教諭」1種・2種・専修の3種類「高等学校教諭」1種・専修の2種類があります。
教職員免許状を取得したのちに、公立校であれば各都道府県や政令指定都市が実施する「教員採用候補者選考試験」に、私立であれば各学校で実施する「採用試験」に合格することが必須です。
適職⑤ 税理士
税理士は、依頼された税務関係の業務や相談を受けるのが仕事です。
八白土星は「土」のグループになりますので、お金に関する事には適性があります。
金融系などには強く、特に信頼関係を積み上げていくような要素があるので、持ち前の力を発揮できます。
良し悪しがハッキリと分かる業務なので、懐疑的になることや迷うことが少なく、他の星よりもストレスが溜まり難いです。
一度決心すれば根気強く物事に取り組めるので、改正されることの多い税制にもコツコツと追いついていける根性も良い方向に作用します。
税理士試験は、国家試験で必修2科目+選択3科目で合計5科目合格で取得できる国家資格です。
合格率は、15~20%であまり高くないのですが、5科目の中で一度でも合格すれば永久に権利がありますので、3年~5年かけて合格を目指す人も多いです。
受験資格は、会計学の2科目に関しては誰でも、税制9科目(選択制)では「大学・短大・専門学校」で「社会科学に属する1科目」の履修が必要と令和5年度から改正されました。
他にも、日商簿記1級合格者や司法試験合格者や、会計士補有資格者・弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士など実務経験2年以上で受験資格があります。
適職⑥ 僧侶(庵主)
現代では、男女限らず仏教系の大学で仏教を学び、卒業してから寺院に奉職する流れが一般的になってきています。
まずは、宗派が色々ありますので、あなたに合った師匠を見つけ師弟関係を結ぶことが必要です。
入信すると決めたら一つの「教え」で迷わず1直線になれる八白土星にとっては、コツコツ努力を積んで行く修行は得意な分野になります。
お寺での仕事の大半は掃除で、修行の期間は平均で2年ほどです。
「得度(とくど)」「受戒(じゅかい)」「加行(けぎょう)」「勧請(かんじょう)」と、日常とは違う環境で修行を修めていきます。
世襲制が強く残っていますので、寺院の生まれでない人が住職(庵主)になるには、本山で厳しい修行をして認められることが大切です。
「土」の性質は、独立開業に適していますので、生涯の仕事としても続けていくことができます。
僧侶になるのに資格はありませんが、多くの宗派で「結婚中」は仏門に入る事ができなかったり、剃髪をしたりするなど決まり事があります。
師弟関係を結んだ寺院で「得度」と呼ばれる儀式を済ませると、「僧侶」としての生活がはじまるのです。
他にも、宗派によっては仕事をしながら必要な行をこなして、「僧侶」として資格(民間資格)を取るという方法もあります。
八白土星の天職
次は「天職」を見ていきます。
良し悪しがハッキリしている仕事で、コツコツと続けられる長期的な業務には、とてもやりがいを感じることができるでしょう。
ただし一つに定まらないうちは、八白土星が移り気になりやすい時ですので迷いがちに。
業務内容が多岐にわたる職種の場合は、チャレンジしてみることもできますから、その中からあなたが「やりがい」や「楽しい」と思える業務を見つけて、できるだけその業務に就けるようにすると良いでしょう。
では、八白土星の天職6つの紹介です。
- インテリアデザイナー
- 学習塾講師
- 陶芸家
- キッチンスペシャリスト
- ホテルスタッフ
- マンション経営
1つずつ詳しくみていきましょう。
天職① インテリアデザイナー
インテリア好きな八白土星にとっては、自分で空間をデザインできるので、手応えを感じながら作り上げていけるやりがいのある仕事です。
室内装飾・室内設計や、部屋のインテリアから乗り物の内部に関するものも含まれますので、デザインするものは多岐にわたります。
空間、立体・奥行といった3次元的なセンスと、設計者や工事関係者とのやり取りもあり、建築設計に関わる知識が必要です。
仕事に就くための資格はありません。
一般的には「美術大学のデザイン系の学科」「総合大学の芸術学部系か工学部のデザインに関係する学科」「専門学校のインテリアデザイン関係のコース」などで学ぶ事が主流です。
天職② 学習塾講師
八白土星は、勉強することも教えることも上手です。
学習塾での目的は、学校での学習内容を補助することになります。
小学校教諭とは違い、小学生を教えるのであっても専門の教科を教えることになります。
学習塾の学習形態によって、一人一人に寄り添う「個別指導」から志望校合格を目指す「進学塾」まで様々で、あなたの得意な教科の深い知識での対応が必要です。
学習塾の講師をするのに、資格は必要ありません。
ただし、学習塾によっては「教職員免状」を持っていることを条件としているところがあります。
英語なら、英検やTOEICなどの資格を持っていると「資格手当」が付く事がありますので、自分の教科に関わる資格を持っていると、より収入が上がりやすいでしょう。
天職③ 陶芸家
陶芸家は、「土」にかかわりる要素と、コツコツ作品を創作する要素などがある仕事です。
造形・デザイン・彩色、そして窯で焼くという一連の作業を通して、自分の納得のいく作品を根気強く創り出す流れは、八白土星にとって決めたことをやり通す特性を活かせる職業になります。
オリジナル性を求めて創意工夫することで専門的な知識を高められるのも、ずっと続けていくというモチベーションを上げてくれる大切な要素です。
自分の作品だけで生計を立てる事は難しい世界ですが、カルチャーセンターや自分で教室を開くなど“人に教える”ことで収入を得る事も出来ます。
資格や免許などは必要ありません。
陶芸家に師事するか、窯元や陶器の会社に就職するなど、経験を積んで技術を取得していく道があります。
天職④ キッチンスペシャリスト
キッチンスペシャリストは、多岐に渡るインテリアデザインの中でも特にキッチンに特化した仕事です。
キッチンに興味やこだわりがある八白土星にはとても相性が良く、より専門的な知識が必要になりますので、「根気強さ」と「実直さ」を活かすことができます。
業務内容は、家の新築やリフォームなどで、どちらかというと一般のご家庭の相談事に「アドバイス」や「提案」をしながら、的確なプランを作成することです。
キッチンスペシャリストの資格は民間資格で、年に1回公益社団法人インテリア産業協会が実施している「キッチンスペシャリスト資格試験」に合格して同協会に登録すると、認定証がもらえます。
実務経験がなくても受験できますから、自分のできる仕事の得意分野として活かせますし、キッチンスペシャリストとして就業する時に有利になります。
天職⑤ ホテルスタッフ
ホテルスタッフの業務は大きく分けて5つの部門ありますが、八白土星におススメなのはその中でも「管理・営業」の部門です。
特に、「施設管理」や「人事」など管理に関する業務は得意分野。
マーケティングのリサーチなどが得意でしたら「企画」の業務もあるので、「根気強く」作り上げる要素にとても合っています。
高卒以上であれば、大半のホテルでの就業は可能ですが、ホテル業界は慢性的な人手不足と離職率が高い状況です。
特に部門を絞って狙うのであれば、ホテル・観光系の専門学校で学んでからの方が就業には有利になります。
語学力もつけておくと、なお有利です。
天職⑥ マンション経営
資産運用に興味がある八白土星には、向いている仕事です。
不動産に関わる仕事は「土」の要素とも相性が良いので、お勤めをしながらでも手持ち物件を手に入れれば、マンション経営を始めることができます。
資格はいりませんが、不動産に関する知識を深めておく事は必須です。
会社員や公務員などは、融資を受けやすいメリットが。
不動産関係の会社で正社員として経験を積んでおくと、ノウハウも身に付けられて人脈も広げられます。
まとめ
八白土星は“まじめさ”や“根気強さ”で信頼を獲得し、これというものを見つけると簡単には動かない意志の強さも「土」グループの中でも1番。
ただし、決めるまでは揺れ動いたり迷ったりしますので、チャンスを逃しやすい面もあります。
接客やサービス業よりも、専門的な知識を深く学ぶことにも向いていますので、時間をかけて成功していくイメージのできる仕事や業務を選んでみて下さいね。