六白金星は「天」の象意で、「忍耐力」「責任感」「知性」「指導力」を生かして頭脳を使う仕事と相性が良いです。
先を見通す力があり、苦労があっても物事を成し遂げる能力が高く、負けず嫌いなところがあります。
強い経済観念や、専門的な知識を活かせる職業で能力を発揮できますが、専門性が高くなりやすいので、広く浅くの社交的な仕事や雑務の多い事務系の仕事は、不向きです。
晩年運ですので、中年以降に業績に反映されていきます。
では、より具体的な六白金星の「適職」と「天職」を見ていきましょう。
六白金星の適職
まずは、六白金星の適職です。
「適職」とは、六白金星が「得意である職業」や「適性がある職業」のことを指します。
後ほど紹介する「天職」が「強いやりがいや心からの充実感があり、生涯続けたいと思える職業」であることと比べると、「適職」はあくまで適性があるという事です。
六白金星は「天」の象意ですので、「空」に関する仕事や、人の上に立ったり、指導係のような手本になる仕事、他にも国家公務員などにも適しています。
頭の良い星ですので、常に先のことまで考えて行動をしていきますが、見通しが立たないことには極端に弱いです。
負けず嫌いな一面は「強い責任感」として仕事に活かしていけます。
では、六白金星の適職で、代表的な職業を6つ紹介します。
- 航空管制官
- 証券アナリスト
- フリーライター
- 予備校講師
- 海上保安官
- 貴金属の買取・販売
では、詳しく見ていきましょう
適職① 航空管制官
航空管制官は、六白金星にはとても相性の良い「空」に関わる国家公務員です。
勤務体制は24時間なのですが、残業はないので比較的スケジュールを組みやすく、見通しが立ちやすい仕事です。
航空機の安全と滞りのない運航を行うために、無線を使いパイロットに的確な指示や許可を出す業務ですので、「簡単に妥協しない」「責任感がある」「メンタル強め」人に適性があります。
資格は、大学卒業もしくは大学卒業と同等の学歴で、航空管制官採用試験(専門職国家公務員採用試験)に合格して、国土交通省に採用後所定の研修を受けることが必須です。
ここ数年、女性の航空管制官の採用試験合格率が上がってきています。
適職② 証券アナリスト
証券アナリストは、リサーチアナリストという分析と予測をする業務とファンドマネージャーとして、実際に運用して利益を出していく業務に分かれます。
六白金星と相性が良いのは、リサーチアナリストの業務の方です。
証券会社や投資顧問会社、保険会社などに所属して業務の一環として分析・評価・予測をしていきます。
証券アナリストになるには、特定の資格はありません。
公益社団法人日本証券アナリスト協会が実施する「証券アナリスト検定試験」に合格して、同協会の検定会員になると「証券アナリスト」の資格が取得できます。
誰でも受験できる民間の資格ではありますが、社会的評価が高いので取得者は就業に有利です。
適職③ フリーライター
雑誌や書籍、チラシなどに文章を書く仕事です。
知識を活かして、クライアントから依頼される文章を作成します。
リサーチや分析が大切になりますので、六白金星に適しています。
テーマは沢山ありますが、フリーとして仕事を請け負っていくためには、専門的な知識を深めて個性を出していく必要も。
クライアントに気に入ってもらえると、継続してオファーがかかるようになります。
資格は必要ありません。
学校や養成機関を卒業後に、出版社や編集プロダクションで就業して、経験を積んで独立するのが一般的です。
いきなりフリーで仕事をしようと思って直接営業をかけても、仕事に結びつくことは難しいのが現実です。
副業ライターの急増と生成AIの出現で、年々文字単価は下がってきていますが、そんな中でもまだまだ信頼関係を築くことと専門性を尖らせることで、継続案件をつかみ取ることもできます。
適職④ 予備校講師
予備校講師は、目的が「大学合格」と明確なので、そこに向かって受験生を引っ張っていく「リーダーシップ」や「指導力」など、六白金星の持っている力を発揮できる要素が大きい仕事です。
教える教科は専門の教科で良いですが、深い知識や指導経験が要求されますので、指導経験がない場合は、家庭教師などで経験を積んでおくと良いでしょう。
授業の準備など時間外ですることも多く、任せられる授業のコマ数が少ないと収入が低くなってしまうので、ある程度人気が出るまではハードな方の業務です。
必須の資格はありませんが、教職員免状を採用条件にしている予備校もありますし、特に英語を教える場合には、英検やTOEICなどの資格を持っていると有利になります。
適職⑤ 海上保安官
海上保安官は、海上保安庁所属の国家公務員で、主な業務は「警備業務」「救難業務」「海上交通業務」「海洋情報業務」「捜査系」「その他の仕事」に分かれます。
中でも六白金星と相性が良いのは「海上交通業務」で、海上での交通整理や的確な指示を出す業務や、「その他の仕事」には、パイロット(飛行機やヘリコプターの操縦)があり「空」に関する業務です。
強い責任感を要求されるので、他の星よりも適性が高くなります。
海上保安官になるためには、高校卒業もしくは大学・短大・専門学校卒業してから、海上保安大学校・海上保安学校のいずれかで学生採用試験に合格し卒業する必要があります。
海上交通業務に就く場合は海上保安学校を、幹部をめざすのであれば海上保安大学校をめざすと良いです。
上記の学校に入学した時点で海上保安庁の職員になりますので、国家公務員になります。
元は男性ばかりの職業でしたが、1979年から女性も就業できるようになりました。
2022年の女性の採用比率は15%ですが、全職員に対する比率では約6%と依然として低いです。
設備など改善されつつありますので、今後女性の活躍が期待できる職業と言えるでしょう。
適職⑥ 貴金属の買取り
六白金星の「金」は、七赤金星の加工されたアクセサリーのイメージよりも、地金やまだ加工を施されていない原石で硬いもののイメージです。
「専門性」「実直さ」「根気強さ」の要素を活かすのは、金製品や貴金属の買取・販売に関わる仕事の方に適性があります。
商品を見定める「目」を養う意味でも、ジュエリーの買取店で就業して、コツコツ経験を積んだのちに独立開業も。
勤務するための資格はいりませんが、開業する時に「古物商許可証」が必要です。
申請時に許可が受けられない事由に該当していると、許可は受けられません。
特に、「本業が公務員」、「実体がない(実際に営業していない)営業所」、などの事由に注意してください。
届け出の窓口は、開店する店の地域を管轄している警察署の「生活安全課 防犯係」です。
事前に警察署に電話で相談をしておき、必要な書類などを聞いておくと、何度も足を運ばずに済みます。
六白金星の天職
次は、天職を見ていきます。
天職とは、職業だけでなくその仕事の中であなたが携わる業務内容でもありますので、今の仕事の中でも見つけることができます。
専門性の高さが強みになるのが六白金星です。
同じ業務でも得意な分野でスペシャリストになれるので、格別なやりがいを感じられます。
では、六白金星の天職6つの紹介です。
- テクニカルライター
- シューフィッター
- ジャーナリスト
- ジュエリーデザイナー
- システムエンジニア
- ファンドマネージャー
1つずつ見ていきましょう。
天職① テクニカルライター
ライティングする内容は、大きく分けて2つあります。
主に、家電製品やパソコンなどの「取扱説明書」を書くこと、パソコン周辺機器(ソフトやゲームなども含む)「解説書」を書くことです。
コミュニケーションが苦手とはいっても、最低限のやり取りで済みますから、六白金星にとっては、どちらも専門知識を有するので適しています。
テクニカルライターには、特別な資格はいりません。
取扱説明書のライターは、マニュアル制作会社やメーカーの専門部署に所属し、経験を積みながらコンピューターの知識や文章力をつけます。
解説書のライターは、取扱説明書のライターで実力をつけ、出版社などに企画を持っていき、直接営業をかけて仕事を掴むフリーライターのスタイルが一般的です。
天職② シューフィッター
シューフィッターとは、人の足に靴を合わせていく「靴選びの専門家」です。
業務内容は、人の足の「解剖学」「生理学」的な知識と靴の構造を熟知し、顧客一人一人に合う最適な靴選びや、足の健康についてアドバイスをしていくこと。
六白金星の強みの「根気強さ」と「実直さ」で信頼と実績を積んでいきます。
実務経験を積んでからの資格取得になりますから、一般的には靴の販売店で就業をしますが、靴の開発や製造過程でも必要とされる職種でもありますので、靴のメーカーに所属することも可能です。
一般社団法人・足と靴と健康協議会(FHA)が認定する「シューフィッター」の資格は「プライマリー(初級)」「バチェラー(上級)」「マスター(修士)」の3種類です。
認定は、所定の実務経験を満たし、協議会が行う所定の講習を受け、認定試験に合格すると取得できます。
天職③ ジャーナリスト
取材したことをそのまま伝えるのではなく、自分で独自にリサーチをして真実を伝えていく報道の仕事です。
扱う分野は、細かく分類されていますので、好きな要素や興味のある分野を選べます。
働き方は大きく分けて2つ。
- マスコミ関係(新聞社やテレビ局など)に所属してジャーナリストとしての意識を持ち続けて業務をしていくこと。
- 自分の好きな仕事で「実績」「経験」「深い知識」を身に着けてから取材する側になる。
これらが、一般的です。
どちらの働き方も「根気強さ」と「実直さ」や、沢山の人たちに教養を提供できるなど、六白金星の持つ特性を発揮できることから、やりがいを感じられます。
ジャーナリストになること自体には、資格はいりません。
ただし、出版社や新聞社などメディアの入社条件に大学卒業(学部は不問です)が多いです。
ジャーナリスト論やマスコミ学などを学んでおくと、仕事で役に立ちます。
天職④ ジュエリーデザイナー
宝石や貴金属をデザインして加工する職業です。
石の持つ特徴や性質、貴金属の持つ特色などの専門知識を活かして、デザイン画から制作までを請け負って行く業務に、「成し遂げる」という達成感が自信と結びつくので、六白金星は大きな満足が得られます。
「実直さ」や「責任感」を活用することで信頼を得られると、安定した仕事に。
要求されるのは、細かいことを根気強くできることと、良いものを判断する“目”です。
就業するために資格は、必要ありません。
技能のスキルを証明する資格として、「都道府県職業能力開発協会」が実施・管理している国家資格で「貴金属装身具技能士3級」がありますが、この資格は実務経験の期間や学歴は不問です。
高校・短大・大学・専門学校等で関連の分野を専攻している場合は、在学中に受験することができます。
他に「NPO法人宝石宝飾教育振興会」が実施しているワックスジュエリー検定は、誰でも受けられる民間資格ですが、専門性の高い技術評価の検定です。
今では当たり前になっている「ワックスによる原型製作法の」スキルの客観的な証明になるので、持っていると就業に有利になります。
天職⑤ システムエンジニア
私たちが普段使っているパソコンや、コンビニなどのレジにあるPOSシステム、銀行のオンラインなどの「コンピューターシステム」を開発する技術者のことです。
プログラマーの上位職になるので、「責任感」や「やり遂げる意思」を持っている六白金星にとっては、とても相性の良い職業になります。
システムエンジニアの仕事は、種類が沢山あり業務内容が様々です。
顧客との打合せから、システムの開発、保守・管理までと根気強く関わって行くことができるのも、魅力の1つに。
システムエンジニアの仕事をする前の段階で、プログラマーとしての経験が2~3年位は必要となりますが、持ち前の忍耐強さと実直さで着々と実力をつけて行くことができます。
仕事をするのに、特に資格はいりません。
関連する資格として、経済産業省が管轄する「情報処理秘術者」試験は、国家試験です。
取得していると、業界内でも公的に高い評価になります。
天職⑥ ファンドマネージャー
ファンドマネージャーとは、投資信託の仕事で投資家達の小口の資金を集めて運用をしていく仕事です。
「責任感」「指導力」を試される業務であり、まとまると億単位の大きな金額を動かすので、重大な責任やプレッシャーがかかってきますが、成果が出ると大きなやりがいも感じられます。
求められるのは、集めた小口資金と色々な銘柄の株や債券とを組み合わせた「ポートフォリオ」から、コツコツと運用利益を出し続けることです。
六白金星の「負けず嫌い」や「忍耐力」の気質を発揮して、乗り越えていきましょう。
必須の資格ではありませんが、公益社団法人日本証券アナリスト協会が実施している検定試験に合格し、協会検定会員になると「証券アナリスト資格」を取得できるので、就業には有利になります。
まとめ
六白金星は「天」の星ですから空に関することに縁があり、専門的な事を成し遂げる責任感や、指導力もあるので人を目的地に連れていく事が上手です。
まじめにコツコツとできる性質なので、信頼・信用が求められる金融系の業務は相性も大吉。
ただ、決心や決断をするまでは揺れ動くことが多いので、専門知識を深めたり検定試験を受けたりして、人から評価されるような目安となるものを活用すると自信に繋がります。
少々頑固な面があるので、社交的なことは苦手です。
六白金星の特性を活かせる適職・天職に、どうぞ辿りあってくださいね。